債券は続伸、日銀議事要旨受けて買い優勢-5年債入札結果は予想通り

債券相場は続伸。日本銀行が朝方発 表した1月の金融政策決定会合の議事要旨で、市場から買い入れる国債 の対象年限を5年まで広げる案が出ていたのをきっかけに、買いが優勢 となった。5年債入札では最低落札価格が市場予想通りとなった。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比変わらずの144円27銭で 始まったが、日銀議事要旨の内容が午前8時50分すぎに伝わると144 円50銭に上昇。10時すぎには24銭高の144円51銭まで上げ幅を広げ、先 月25日以来の高値を付けた。午後は144円40銭台でもみ合った後、2時 半すぎに144円37銭まで伸び悩み、結局は11銭高の144円38銭で引けた。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは、議事要旨 を受け、資産買い入れ等基金で購入する国債の「年限延長の可能性が高 まった」と指摘。「先行して金利水準が下がった2、3年ゾーンとの格 差縮小を伴いながら、4月会合前に0.1%程度を目指す場面もありそう だ」と予想した。「日銀による外債購入の議論がやや後退しそうなこと も、円安一服を通じて債券相場をサポートした」と説明した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の327回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)低い0.735%で開始。8時50分すぎ に0.73%と1月25日以来の水準に下げた。2時半ごろからは再 び0.735%。5年物の107回債利回りは1.5bp低い0.13%。新発5年債と して、7日に付けた過去最低の0.135%を下回った。

超長期債も堅調。20年物の141回債利回りは0.5bp低い1.735%で始 まった。1.74%を付ける場面もあったが、10時すぎには1.73%と、1 月23日以来の水準に低下。2時半ごろからは再び1.74%で取引され た。30年物の37回債利回りは1bp低い1.905%と、昨年12月13日以来の 低水準。3時前に1.91%まで下げ幅を縮める場面があった。

5年債入札、テール1銭

財務省がこの日実施した表面利率が過去最低0.1%の5年利付国債 (108回債)の入札結果によると、最低落札価格は99円88銭と市場予想 と一致。発行額が今回から2000億円多い2.7兆円程度となったが、最高 落札利回りは0.125%と最低だった。小さければ好調とされるテール (最低と平均落札価格の差)は1銭と、前回と同水準。投資家の需要の 強さを示す応札倍率は3.81倍と前回を上回った。

朝方公表された1月21、22日開催の日銀金融政策決定会合の議事要 旨では、資産買い入れ等基金で購入する対象について、複数の委員が 「長期国債の残存期間を5年程度まで延長することも考えられる」と述 べていたことが分かった。現在は残存期間1-3年の長期国債が対象。

ソシエテ・ジェネラル証券の菅原琢磨シニア円債ストラテジスト は、5年債入札について「事前に金利が低下したわりに、結果はしっか り。旺盛な需要が入った」と分析。債券相場については「1月の日銀金 融政策決定会合の議事要旨の内容を受けて、朝方から買い進まれる展 開。中期債利回りは低下圧力がかかりやすく、長期や超長期債利回りの 上昇は期待しづらい」と話した。

円相場は対ドルで93円台後半、ユーロに対しては125円台前半。日 経平均株価は前日比35円53銭(0.3%安)の11372円34銭。

--取材協力:赤間信行、池田祐美. Editors: 崎浜秀磨, 山中英典

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