野路コマツ社長:円安で今期営業益増、新興国向け需要減補う

建設機械で世界2位のコマツの野路 國夫社長は円安進行による為替要因で、今期(2013年3月期)の営業利 益が現時点で従来予想を3%程度上回るとの見通しを明らかにした。

今期営業益の従来予想は1ドル=88円の想定で前期比10%減の2300 億円だが、これが2370億円に膨らむ。野路社長は円安効果について「13 年1-3月だけで最大150億円は堅いとみていたが、いまは1ドル当た り93円になっているため、販売数量などの条件が変わらなければ220億 円程度になる」と話した。

コマツはインドネシア向け石炭鉱山機械の需要低迷などと円安効果 の差し引きで、昨年7月時点の営業益予想(2620億円)を1月に引き下 げていた。これが安倍晋三政権の誕生を契機とした円安で一転して増加 することになる。

14年3月期の建機需要は10%増を予想

野路社長は、主力の建設機械について14年3月期の需要が「10%前 後増加する」との見方を示した。大きな売り上げシェアを占める国内、 米国のいずれでも10%程度の伸びを予想。国内では東日本大震災の復興 需要のほか安倍政権下での公共事業計画、米国では住宅建設の増加を理 由に挙げた。

世界最大の建機市場である中国でも5-10%程度の伸びを予想して いる。建機メーカー各社は景気減速による需要低迷の影響を受け、コマ ツも中国での工場稼働率が3割程度に落ち込んでいる。油圧ショベルの 販売台数は、昨年10月に前月比でようやくプラスに転じたが、前年同月 比では51%減だった。その後、減少幅は徐々に縮小し今年1月に前年同 月比でもプラスに転じた。

野路社長は、中国での製品販売の約6割を日本から輸出しているこ とを理由に、円安・元高の効果で「中国での販売価格は元建てで値段は 変わらないので、われわれの利益が良くなる。今年1-3月期から効果 が出てくる」と述べた。

コマツは1月29日、野路社長が4月1日付で代表権のある会長に就 き、大橋徹二取締役専務執行役員が社長に昇格する人事を発表してい る。現在、15年3月までの次期中期経営計画の策定作業に入っている。

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