NY外為:円下落、G20が日本を名指しで批判との観測が後退

ニューヨーク外国為替市場では円が 対ドルで4日ぶりに下落。20カ国・地域(G20)の共同声明には、為替 レートを政策の目標にすべきではないとした主要7カ国(G7)声明の 内容は盛り込まれていないと、G20構成国の当局者1人が明らかにし た。

G20が日本を公然と批判することはないとの見方を背景に、円は週 間ベースでも対ドルで下落。年初からは7.2%値下がりしている。16日 に公表されるG20共同声明の最新の草稿では、通貨の切り下げ競争を回 避し為替レートを市場の決定に委ねるよう呼び掛ける。同当局者は匿名 で語った。

RBSセキュリティーズの為替ストラテジスト、ブライアン・キム 氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は電話インタビューで、 「共同声明はおおむね市場が予想していたとおりで、日本を名指しする ことはなく、為替レートを市場に決定させるという内容だ」と指摘。 「市場はまだ一段の円安を見込んでいる」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.7%安の1 ドル=93円50銭。一時は0.7%上昇する場面もあった。週間では0.9%下 落。円は対ユーロでは0.7%安の1ユーロ=124円96銭。一時は122円90 銭と、1月30日以来の高値を付けた。ユーロは対ドルでほぼ変わらずの 1ユーロ=1.3360ドル。一時は1月24日以来の安値水準となる1.3306ド ルに下落した。ユーロは対ドルで週間でもほぼ変わらず。

先進10カ国の通貨で構成するブルームバーグ相関加重通貨指数によ ると、円は過去3カ月間に16%下落し、値下がり率トップとなってい る。ドルは1.3%安、ユーロは3.7%上昇した。

市場による為替レート決定を再確認へ

G20共同声明の最新草稿には、為替レートを政策の目標にすべきで はないとした主要7カ国(G7)の今週の声明内容は盛り込まれていな い。昨年11月のG20声明と同様、市場で決定される為替レートシステム への移行を呼び掛けるという。

G7はいわゆる通貨戦争の阻止を目指して今週、為替相場を政策の 目的としないとの声明を出したが、日本の政策を容認するのかどうかで 解釈が分かれ市場が混乱した。

ロシアのストルチャク財務次官は15日、G20共同声明には「通貨戦 争」という表現は盛り込まれず、同国が日本に関する単独の声明を出す こともないと語った。

「太鼓判」

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は電話取材で、「為替レートを目標 にすることに対する直接的な言及がなければ、市場はG20がこれまでの 円安進行を気にしていないと解釈するだろう」と指摘。「日本で起きて いることに太鼓判を押しているようなものだ」と述べた。

安倍晋三首相は日本銀行の次期総裁を近く指名する見通しで、数日 中に最終決定を下す可能性があると、ロイター通信が報じた。

原題:Yen Weakens Versus Dollar Amid Wagers G-20 Won’t Criticize Japan(抜粋)

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