独連銀総裁:ECBはユーロ押し下げるために利下げしない

欧州中央銀行(ECB)政策委員会 メンバーのバイトマン・ドイツ連邦銀行総裁は、ユーロ相場の上昇は ECBが利下げをする根拠としてそれだけでは不十分だとし、ユーロ高 は景気見通しに裏付けられたものだとの見解を示した。

同総裁は13日のインタビューで、ユーロ相場は「将来のインフレ率 を左右する多数の要素の中の一つだ」とした上で、「ただ一つの要素に 基づく金融政策の決定を、われわれはもちろん正当化しない」と語っ た。さらに、「ユーロ相場はおおむねファンダメンタルズ(経済の基礎 的諸条件)に沿った水準にあると思う。ユーロが本当にひどく過大評価 されていると言うことはできない」と述べた。

通貨切り下げ戦争への懸念が取り沙汰される中で、モスクワで15日 から20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。米国 と日本の緩和的金融政策と欧州の見通し改善を背景にユーロは今月、ド ルと円に対してそれぞれ1年2カ月ぶりと3年ぶりの高値に達した。ド ラギECB総裁は7日の記者会見で、ユーロ高はインフレ下振れリスク をもたらすと言明し、利下げにつながる可能性を示唆した。

バイトマン氏は「ドラギ総裁が発言によってユーロ相場を動かそう としたとは思わない」と述べ、ECBは「為替相場を操作したり直接的 に目標とすることはしない」と強調した。

バイトマン氏の発言が伝えられた後、ユーロはドルに対して上昇し 1ユーロ=1.3394ドルとなった。

同氏は中銀や為替政策が「政治化」されることに対する懸念を表明 した。域内経済の成長のため、ECBの緩和的政策や各国政府の協調行 動によってユーロ相場を抑えることを求めたフランスのオランド大統領 の呼び掛けに批判的な姿勢を示し、「為替相場の政治化を恐れる。日本 にその兆候が見られると思ったが、欧州の政治家からの最近の発言の中 にもそれに近いものがあったと言えるだろう」と戒めた。

G20については「われわれは多岐にわたる問題を協議する。為替は その一つだ」と述べた。

原題:Weidmann Says ECB Won’t Cut Rates Just to Weaken the Euro (1)(抜粋)