G20議長国ロシア、為替操作反対へ一段と強い姿勢求める

20カ国・地域(G20)の議長国を務 めるロシアは、各国政策当局者に為替操作反対でより強い決意を示すよ う促すことで世界的な通貨戦争を阻止したい考えだ。各国は15、16両日 にモスクワで開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議で一致点を探ろ うとしている。

ロシアのシルアノフ財務相は14日、G20はモスクワ会合後に発表さ れる共同声明で従来よりも「具体的な」文言で為替相場への介入に反対 する立場を示すべきだと表明した。

同相は14日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 「G20各国は常に、為替政策は市場に基づくべきだとの姿勢を貫いてき た」とした上で、「この点について、われわれはより具体的な姿勢を取 るべきだと思う」と語った。

今回のG20会合は、日本政府の金融緩和拡大への働き掛けに加え、 各国が自国の輸出競争力を高めるため通貨安を目指す動きを見せるな ど、通貨戦争のリスクが増大する中で開かれる。円はドルに対し、過去 3カ月間で約14%下落。日本の政策当局者の意図に対する懸念が強まっ ている。

ブルームバーグが14日入手した共同声明草稿によると、G20は「競 争的な通貨切り下げの回避」を再確認するが、これは昨年11月5日の G20共同声明をほぼ踏襲している。また「金融政策がもたらし得る波及 効果」の監視も明言する。

11日付の草稿は「われわれは、為替レートの継続したファンダメン タルズからの乖離(かいり)を避け、通貨の競争的な切り下げを回避 し、いかなる保護主義にも抵抗し、開かれた市場を維持することを目的 とする協調行動を通じ、世界の不均衡の恒久的な是正達成にコミットす ることを再確認する」としている。

国際通貨基金(IMF)は14日、為替相場の大幅な変動に対する懸 念の払拭(ふっしょく)に努め、世界的な通貨戦争に関する議論は「誇 張されている」との見解を示した。

また、ロシアのストルチャク財務次官は15日モスクワで記者団に、 G20の最終的な共同声明には日本への言及も「通貨戦争」という言葉も 含まれないだろうと述べた。

為替操作に関する議論は、世界がどの程度の円安を容認するのか、 またG20諸国にできることがあるのかについて、判断する材料を提供す るかもしれない。

シルアノフ露財務相は14日、G20は日本に対して為替相場に関する 政策を明確にすることを求めるだろうとして、「もちろん、この問題を 徹底的に協議する必要がある。日本の当局者らに耳を傾け、説明を聞 き、彼らの決定と為替政策についての方針を知る必要がある」と語っ た。

先進国の金融緩和は新興国や輸出に依存する国の反発を招き、ブラ ジルのマンテガ財務相は、世界経済を「通貨戦争」に導くものだと批判 していた。

11日付のG20声明草稿は、各国の金融政策が他国に副次的影響を与 えることがあり得ることをG20が「認識」しているとした上で、「金融 政策は景気回復を支え続けながら、国内の物価安定を目的とすべきだ」 と指摘している。

原題:G-20 Head Russia Seeks Stronger Currency Manipulation Stance (1)(抜粋)

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