EU金融取引税:拠点ベースで課税、来年1月から徴収目指す

欧州連合(EU)は14日、金融取引 に対する広範な課税案を公表した。EU加盟国で参加に同意した11カ国 が先行導入する金融取引税は、早ければ来年1月1日から全世界で徴収 を開始することを目指す。

EUの行政執行機関、欧州委員会のシュメタ委員(税制・関税同 盟・会計検査・不正対策担当)が発表したプランによれば、トレーダー が課税対象圏外で取引を行い税金を逃れる事態を防ぐため、参加国の金 融機関の「拠点」および「発行」を課税のベースとして用いる。非参加 国の企業が課税を完全に回避するには、参加11カ国が関与する金融サー ビス業務から一切手を引く必要がある。

新たな課税案は、加盟27カ国への適用を想定して策定され、結局断 念された過去のプランと同様、株式・債券取引の税率を0.1%、デリバ ティブ(金融派生商品)は0.01%に設定。EUは年間300億-350億ユー ロ(約3兆7000億-4兆3000億円)の税収を見込んでいる。

個人投資家や金融機関以外の企業による日常的な取引と株式・債券 の発行、中央銀行や欧州安定化メカニズム(ESM)など公的機関との 取引は、課税対象から除外される。政府による国債発行は対象外だが、 金融商品間の市場のゆがみを避けるため、流通市場の取引は対象とな る。レポ取引にも課税する。

EU加盟国のうち、ドイツ、フランス、イタリア、ベルギー、オー ストリア、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、スロベニア、スロバキ ア、エストニアの11カ国が参加に同意しており、EU法(指令)として 成立するには、これら各国の承認が必要。他の全てのEU加盟国も今後 協議に同席することが可能であり、金融取引税への参加を選択する権利 がある。

原題:EU Proposes 11-Nation Transaction Tax With Global Reach (1)(抜粋)

--取材協力:Kasia Klimasinska.

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