英シティー「裏口」から打撃、大手銀に17億円支出増も-取引税

欧州連合(EU)が14日に発表した 金融取引税には、英シティー(ロンドンの金融街)の金融機関に「裏 口」から課税する狙いがあり、英政府はこれを阻止すべきだと同国の銀 行とファンドマネジャーの業界団体が訴えた。

英国銀行協会(BBA)は「この金融取引税への参加を拒否する英 国政府の立場を引き続き支持する。取引税が裏口からシティーに打撃を 与えることがないよう警戒を続けることを強く求める」と電子メールで 表明した。

EUの課税案によれば、先行導入する11カ国のいずれかが関与する 取引は、それがどこで行われるかにかかわらず、株式・債券取引 が0.1%、デリバティブ(金融派生商品)は0.01%の税率が適用され る。EUは年間300億-350億ユーロ(約3兆7000億-4兆3400億円)の 税収を見込んでいる。

欧州で事業を展開する大手金融機関は、金融取引税の導入に伴い、 約1200万-1400万ユーロ(約14億9000万-17億4000万円)の支出を迫ら れるとプライスウォーターハウスクーパース(PwC)の金融サービス 税グローバルリーダー、デービッド・ニュートン氏は試算する。

ファンドマネジャーの業界団体である投資運用協会は「売り手と買 い手の両方に課税されるため、投資家にとって相当の負担になる」と指 摘し、仲介業者が関与する場合には、課税負担がさらに膨らむと警告。 英産業連盟(CBI)のマシュー・フェル氏は「必要以上の属地主義の ために、英国など非参加国の金融サービスも打撃を受けることになり、 企業のリスク管理にまで課税範囲が拡大されることが特に懸念される」 と警戒している。

原題:EU’s Transactions Levy a Back Door Tax on London, U.K. Firms Say(抜粋)

--取材協力:Rebecca Christie、Howard Mustoe.