セントルイス連銀総裁:今年は成長加速の公算-不確実性低下

米セントルイス連銀のブラード総裁 は、米国の財政政策や住宅市場、世界経済に一層の安定の兆候が見ら れ、今年の成長加速を後押しする可能性が高いとの認識を示した。

アーカンソー州ジョーンズボロでの13日の講演で、総裁は「今年 は、過去数年と比べマクロ経済面での不確実性が低下する年となりそう だ」とし、「これは今年の米マクロ経済を見通す上で好ましいことだ」 と続けた。

総裁は講演後に記者団に対し、米経済は今年と来年は3.2%成長と なる公算が大きく、失業率は今年の年末までに7.2%に低下するとの見 通しを示した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)は雇用情勢の改 善に伴い毎月の債券購入額を減らすべきだと述べ、フェデラルファンド (FF)金利誘導目標を変更する方法と同様に、徐々に変化させる必要 性に言及した。

「FRBは回復が見られれば、改善を認めて『月額750億ドル(約 7兆円)に減らす』と言うべきだ」と述べた上で、春の間は少なくとも 経済動向を見極めたい考えを示した。

アーカンソー州立大学のアグリビジネス会議で講演した総裁は、住 宅市場について、価格下落が継続する可能性が高かった1年前に比べ、 「力強さを増しているように見える」と指摘。「住宅価格のトレンドは 間違いなく上向きだ」と付け加えた。

総裁は質疑応答で、「インフレは目標の2%を下回っているため、 FRBには行動する多少の余地がある」と述べ、低インフレによってよ り積極的な景気刺激策が可能になっているとの認識を示した。

ゆがみ

一方で、低金利が資産価格のゆがみを招く恐れについて懸念してい るとし、農地市場に価格バブルの兆候がないか注視していると説明。需 要増加などの基本的要因が土地価格の最近の上昇につながったかどうか 判断が難しい点にも言及し、「低金利は農地価格上昇の1つの側面」で あり、バブルの可能性について引き続き懸念していると語った。

また、昨年の米国での選挙で財政面での懸念が「一部解消」し、 「不確実性」が多少取り払われたと評価。欧州については、欧州中央銀 行(ECB)が域内の成長後押しに着実に取り組んでいることで、見通 しが改善したとの認識を示した。

ブラード総裁は「2012年はユーロ圏の経済成長の明らかなペースダ ウンが特徴的だったが、13年はユーロ圏の成長に安定もしくは多少の回 復が見られる可能性が高い」とし、「そうした意味において、欧州の先 行きをめぐる不確実性は低下したといえる」と述べた。

このほか、「新興国の経済は12年、欧州のリセッション(景気後 退)の影響もあり減速したが、13年は改善すると見込まれる」と指摘。 中国の経済成長もこのところ「力強さを増している」と語った。

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