債券下落、米長期金利2%乗せを警戒-日銀の政策据え置きは予想通り

債券相場は下落。前日の米国債市場 で米長期金利が2%台に上昇した流れを受けて売り優勢となった。ま た、日本銀行がきょうの金融政策決定会合で政策を据え置いたが、市場 の予想通りと受け止められた。

東京先物市場で中心限月の3月物は、前日比16銭安の144円22銭で 取引を開始。いったんは144円29銭に戻したものの、外国為替市場でド ルに対して円売り圧力が強まると伸び悩みとなった。午後は日銀会合の 結果発表後に144円10銭台でもみ合っていたが、取引終了前に144円04銭 まで下落し、結局は同水準で安値引けした。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の327回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)高い0.75%で始まり、いったん0.745% を付けた。その後は水準を切り上げ、午後には2.5bp高い0.765%まで上 昇している。5年物の107回債利回りは0.5bp高い0.145%。

りそな銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフストラテジス トは、円債市場はポジション(持ち高)調整の売りが優勢だと指摘。日 銀については、「市場の期待通りに物事が起こっているかチェックする 時間帯」だと説明。その上で、景気回復でも日銀が追加緩和を行えば金 利は上昇しないとの見方を示した。

新総裁下の政策見極め

日銀はこの日の金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決めた と発表した。ブルームバーグ・ニュースが有力日銀ウオッチャー13人を 対象とした調査では全員が現状維持を予想していた。また、足元の景気 について「下げ止まりつつある」として、情勢判断を上方修正した。

メリルリンチ日本証券の藤田昇悟チーフ債券ストラテジストは、日 銀の政策について、「これまで相対的に金融緩和が不十分だったが、4 月以降の新体制には期待が持てる」と指摘。その上で、次期総裁は、 「どんな政策をどのタイミングで出すかの違いはあってもアベノミクス の賛同者には違いない」とし、織り込み済みだとみている。

朝方発表された昨年10-12月期の実質国内総生産(GDP、速報 値)は前期比年率換算で0.4%減と、事前予想の同0.4%増を下回った。 野村証券の松沢中チーフストラテジストは「GDPは予想比弱めで、設 備投資にもまだ底入れの兆しが見えなかった。だが、市場は年明け以降 の景気回復ペースに関心が移っており、相場への影響は小さい」と分析 していた。

一方、13日の米国債相場は続落。10年債の利回りは前日比5bp高 い2.03%と6日以来の2%台に乗せた。1月の米小売売上高と輸入物価 が前月比で伸びたほか、米10年債入札で応札倍率が2.68倍と、過去10回 の平均値(2.96倍)を下回ったことなどが手掛かり。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジス トは、前日の米長期金利の上昇が相場が反落した一因となったと指摘。 ただ、前週後半以降の超長期ゾーンの堅調さは下支え要因だとし、「20 年債利回りの1.8%や30年債の2.0%など節目を確認して、需給悪化に伴 う金利先高観測が後退している」とも話した。

--取材協力:赤間信行、船曳三郎. Editors: 山中英典, 青木勝