2月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ下落、景気後退の深刻化で-G20控え円は上昇

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで下落。3週間ぶり の安値を付けた。ユーロ圏経済が2012年10-12月(第4四半期)にエコ ノミストの予想以上に縮小したため、域内資産への需要が弱まったほ か、利下げ見通しが強まった。

ユーロは対円で3日続落。別の経済統計ではドイツとフランスの国 内総生産(GDP)もマイナス成長となった。円は大部分の主要通貨に 対して上昇した。20カ国・地域(G20)はモスクワで開く財務相・中央 銀行総裁会議で、為替操作に対してより厳しい姿勢を示すべきだと、 G20の議長国を務めるロシアのシルアノフ財務相が発言した。

米投資顧問会社のBKアセット・マネジメントの為替マネジング・ ディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「ユ ーロ圏の2大国から弱い結果が出たことは地域全体の成長の難しさを示 しており、ユーロ高が今年の状況を一段と厳しくする可能性を示唆して いる」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.7%安 の1ユーロ=1.3363ドル。一時は1.3315ドルと1月24日以来の安値を付 けた。対円では1.2%安の1ユーロ=124円11銭。円は対ドルで0.6%高 の1ドル=92円88銭。

ユーロはドルに対し、過去3カ月で4.9%上昇している。

「利下げ観測再浮上」

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の 為替ストラテジスト、ブライアン・デンジャーフィールド氏(コネティ カット州スタンフォード在勤)は電話インタビューで、「ユーロ圏の GDP統計は非常に弱く、欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測が再浮 上している。ECBの追加緩和を織り込む格好で、ユーロ安につながっ た」と述べた。

ノルウェー・クローネは主要16通貨全てに対して下落。ノルウェー 中央銀行のオルセン総裁は、インフレ目標の達成を危うくしているクロ ーネ高に対応するため、追加利下げの余地があると述べた。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が14日発表した10-12 月の域内総生産(GDP、速報値)は前期比0.6%減少と、リーマン・ ブラザーズ・ホールディングス破綻後の09年1-3月(第1四半期)以 来最悪となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値 は0.4%減。

先進10カ国の通貨で構成するブルームバーグ相関加重通貨指数によ ると、ユーロは過去6カ月に7%高と、上昇率首位となっている。ドル は2.5%安、円は19%下落している。

G20

ロシアのシルアノフ財務相の発言を受け、円は上昇した。同財務相 は、G20はモスクワ会合後に発表される共同声明で従来よりも「具体的 な」文言で為替相場への介入に反対する立場を示すべきだと表明した。

同相は14日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 「G20各国は常に、為替政策は市場に基づくべきだとの姿勢を貫いてき た」とした上で、「この点について、われわれはより具体的な姿勢を取 るべきだと思う」と語った。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの世界外為ストラテジー責任者の アダム・コール氏は対円でのドルについて、「いずれ95円を上回るだろ う」と指摘。「実際の政策展開なしに一段と大きく上昇できるかどうか については、さほど確信は持てない。重要な転換点があるとすれば、そ れは恐らく日銀幹部の人事と、新しい日銀による最初の行動だ」と述べ た。

対ドルでの円は11月14日以来、200日移動平均よりも軟調に推移し ており、次第にかい離している。この日の同移動平均は81円56銭。

原題:Euro Drops to Three-Week Low as Recession Deepens; Krone Slides(抜粋)

◎米国株:S&P500種は続伸、大型買収を好感-世界経済は懸念材料

米株式市場ではS&P500種株価指数が小幅続伸。5年ぶり高値を 付けた。欧州や日本でのマイナス成長をめぐる懸念が高まったものの、 新規失業保険申請件数の減少やバークシャー・ハサウェイによるハイン ツ買収が好感された。

ケチャップメーカーのハインツは20%高と急伸。資産家ウォーレ ン・バフェット氏率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイと 投資会社3Gキャピタルは、ハインツを230億ドルで買収することで合 意した。ワインメーカーのコンステレーション・ブランズも37%高と大 きく上げた。アンハイザー・ブッシュ(AB)インベブが「コロナ」ビ ールの米国での販売権の譲渡を提案したことを受けた。一方でUSエア ウェイズ・グループは下落。アメリカン航空の親会社AMRとの合併合 意に反応した。

S&P500種株価指数は前日比0.1%未満上昇の1521.38。ダウ工業 株30種平均は9.52ドル(0.1%未満)下げて13973.39ドル。

フロスト・インベストメント・アドバイザーズのテッド・ハーパー 氏は電話取材で、「米企業に関しては若干明るさが増している」とし、 「企業は経営の立て直しを進めてきている。効率性が一層高まり、成長 に向けて資本を利用する機会を探している」と述べた。

この日の統計ではユーロ圏経済が4年近くで最悪のマイナス成長と なったほか、日本経済もマイナス成長となったことが示された。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は、前週比2万7000件減の34万1000件。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の中央値は36万件だった。

バークシャーのハインツ買収

S&P500種は年初以降6.7%上昇。09年3月に付けた底値からは2 倍以上となっている。

S&P500種の業種別10指数のうち7指数が上昇。中でもエネルギ ー株が最も上げた。シカゴオプション取引所(CBOE)のボラティリ ティ指数(VIX)は2.5%低下し12.66。

ハインツは72.50ドルに上昇。バークシャー・ハサウェイのクラス A株は1%上げて14万9240ドル。両銘柄とも、終値ベースでの過去最高 値となった。

14日発表された資料によると、バークシャーと3Gは1株当た り72.50ドルを支払う。13日のハインツ株終値は60.48ドル。債務を含め た買収総額は約280億ドルとなる。

他の消費関連株ではスープメーカー最大手キャンベル・スープや食 品メーカーのゼネラル・ミルズも買い進まれた。

M&Aは今後も増加へ

コンステレーション・ブランズは43.75ドルと過去最高値となっ た。ABインベブはコンステレーションに対し、コロナの米国での販売 権を29億ドルで完全譲渡する提案を行った。米司法省が先に、ABイン ベブによるグルポ・モデロの完全買収計画阻止に向けて提訴したことを 受けた措置。

USエアウェイズは13.99ドルに下落。同社はAMRとの合併を発 表。これにより、世界最大の航空会社が誕生する。新会社はAMRの債 権者が72%、USエアウェイズの株主が28%を保有する。

ブルームバーグのデータによれば、米国ではこの日約360億ドル規 模のM&A(合併・買収)が発表された。今年に入ってからの合計 は1458億ドル。

スタンダード・ライフ・インベストメンツの米株担当責任者、ジェ フ・モリス氏は電話取材で、「M&Aは今後も増加が続くという事実を 前向きにとらえている」とし、「ワシントンの政治情勢が明確になり、 経済成長が続けば、企業によるM&Aはさらに増えるだろう」と続け た。

原題:S&P 500 Rises as Heinz Deal Overshadows Global Economic Concern(抜粋)

◎米国債:30年債が4日ぶりに上昇、入札で平均上回る需要

14日の米国債市場では30年債が4日ぶりに上昇した。午後に実施さ れた30年債の入札(発行額160億ドル)では、投資家からの需要が過去 の平均値を上回った。

入札結果によると最高落札利回りは3.180%、入札直前の市場予 想3.195%を下回った。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.74倍 と、過去10回の平均値2.62倍を上回った。30年債利回りは前日に一 時3.24%と、昨年4月以来の高水準付近に上昇していた。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は、「この日の相場はほぼ終日堅調で、入札は非常に良好 な結果だった。この利回り水準でもまだ米国債への需要があるというこ とが強く示された」と述べ、「この上げの強さはトレンドに変化が無い ことをあらためて示しており、米国債に関しては強気な環境が続いてい るということだ」と続けた

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発30年債利回り(償還期限2042年11月)は6ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)下げて3.18%。5年債利回りは5bp 下げて0.85%となっている。

30年債のマイナスリターン

この日の入札で、海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占 める比率は36.4%だった。前回(1月10日実施)は37.8%、過去10回の 平均値は35.3%だった。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者による落札比率は14.5%。前回実施時は16.7%、過去10回の平均値 は15.7%となっている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、30年債のリターンは年初以降で5.2%のマイナス。米国債全体では マイナス1.1%となっている。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想による と、30年債利回りは年末までに3.4%に上昇すると見込まれている。

朝方発表された2012年10-12月(第4四半期)のユーロ圏域内総生 産(GDP)は前期比0.6%減少と、4年近くで最悪のマイナス成長と なった。経済規模で域内上位3カ国の生産縮小が響いた。この統計を材 料に朝方の米国債は上昇した。

独仏伊の経済成長

これより先に発表された経済統計ではドイツの10-12月GDPは前 期比0.6%減。フランスは0.3%縮小した。いずれもエコノミスト予想よ り大幅の縮小だった。イタリアは0.9%減少と、6四半期連続のマイナ ス成長だった。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「昨夜からのニ ュースは世界的に非常に暗い内容だった。世界経済成長の弱さが浮き彫 りになり、これが米国債に対する逃避につながった」と指摘した。

先週の米新規失業保険申請件数が発表されると、米国債は上げ幅を 縮小した。米労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季 節調整済み)は、前週比2万7000件減の34万1000件。ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は36万件だった。

原題:U.S. Bonds Rise as Highest Auction Yield Since May Boosts Demand(抜粋)

◎NY金:続落、1カ月ぶり安値-欧州景気の悪化でプラチナも反落

ニューヨーク貴金属市場では金先物相場が続落し、約1カ月ぶりの 安値となった。ユーロ圏のリセッション(景気後退)がエコノミスト予 想以上に悪化したことを背景にプラチナも反落した。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が14日発表した10-12 月の域内総生産(GDP、速報値)は前期比0.6%減少と、リーマン・ ブラザーズ・ホールディングス破綻後の09年1-3月(第1四半期)以 来の最悪となった。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.6%安の1オンス=1635.50ドルで終了。一時は1632.80 ドルと、中心限月としては先月4日以来の安値をつけた。

金価格は200日移動平均を下回って推移している。シティグループ の商品先物スペシャリスト、スターリング・スミス氏(シカゴ在勤)は 電話インタビューで、オンス当り1600ドルに下落する可能性があるとの 見方を示した。同氏は「トレンドは非常に弱く、1600ドルの水準を割り 込む可能性がある。基調の反転は考えにくい」と述べた。

プラチナ先物4月限は前日比1.1%安の1710.90ドル。

原題:Platinum Futures Drop as Europe Recession Deepens; Gold Retreats(抜粋)

◎NY原油:反発、イランの査察交渉決裂で-米統計も支援

ニューヨーク原油先物相場は反発。国際原子力機関(IAEA) とイランが同国の核関連施設の査察で合意できなかったことが手掛か り。米新規失業保険申請件数が市場予想を下回ったことも買い材料に なった。

IAEAの当局者は核関連施設への立ち入りで合意できなかったほ か、次回会合の日程も決められなかったと明らかにし、同国原油の禁輸 措置が続く可能性を示唆した。米労働省の発表で先週の新規失業保険申 請件数(季節調整済み)が前週比2万7000件減少したことが示される と、原油は上げ足を速めた。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニアマーケッ トアナリスト、フィル・フリン氏は「イランのニュースで相場はやや支 えられた」と指摘。「失業保険統計はかなり良好で、経済指標も支えに なっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比30セント(0.31%)高の1バレル=97.31ドルで終了。年初からは 6%値上りしている。

原題:WTI Oil Gains as UN Nuclear Officials Fail to Reach Iran Deal(抜粋)

◎欧州株:総じて安い、日欧のマイナス成長を懸念-ネスレに売り

14日の欧州株式相場は総じて安い。先週の米新規失業保険申請件数 は減少したものの、日本とユーロ圏が昨年10-12月(第4四半期)にマ イナス成長となった事実が響いた。

スイスの食品メーカー、ネスレは昨年4月以降で最大の値下が り。2012年売上高が3年ぶりの低い伸びにとどまった。一方、フランス 自動車メーカーのルノーと、配電施設を手掛けるスイスのABBは大幅 高。両社の利益は予想を上回った。英上場ヘッジファンド運用会社のマ ン・グループは8日続伸し、過去12年で最長の上げとなった。

ストックス欧州600指数は前日比0.2%安の287.79で終了。一時 は0.6%下げた。騰落比率は約1対2。年初来では依然2.9%上げてい る。この日発表された統計で、ドイツとフランス、イタリアは昨年10 -12月にマイナス成長となり、減少幅がいずれも予想を超えた。

フランクフルト・パフォーマンス・マネジメント(FPM)のトレ ーディング責任者、ギレルモ・ヘルナンデス氏はリポートで、「予想よ り弱かったドイツの経済データが株式への重しとなっている」とし、 「ドイツは欧州の原動力のはずだ。まだ壊滅的な状況ではないが、投資 家は一段と慎重になる」と指摘した。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表したユーロ圏 の10-12月域内総生産(GDP、速報値)は前期比0.6%減。ブルーム バーグがまとめたエコノミスト予想中央値は0.4%減だった。

この日の西欧市場では18カ国中13カ国で主要株価指数が下落した。

原題:Most European Stocks Drop on Economy Concern; Nestle Shares Fall(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債上昇、ユーロ圏の景気後退深刻化-英国債堅調

14日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、2年債利回りはほ ぼ2週間ぶりの大幅低下となった。ユーロ圏のリセッション(景気後 退)がエコノミスト予想以上に悪化し、域内で最も安全とされる同国 債の需要が高まった。

ドイツ10年債利回りは低下。前日は約1週間ぶりの高利回りま で1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に迫っていた。ド イツとフランスの10-12月(第4四半期)国内総生産(GDP) は縮小した。欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は、必 要ならマイナス金利は「常に可能」との考えを明らかにした。欧州の 救済基金、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)はこの日、銀行 団を通じて2037年4月償還債を10億ユーロ発行した。

バイエルン州立銀行のシニア債券ストラテジスト、マリウス・ダ ハイム氏(ミュンヘン在勤)は、「ユーロ圏経済が10-12月に予 想以上に縮小したことから、2013年GDP見通しはさらに下方修正 されるだろう」と発言。「コンスタンシオ副総裁はECBには技術的 にマイナス金利を受け入れる用意があり、いつでも可能だと語った。 ドイツ国債利回りも平行して低下したことから、この発言は重要だ」

ロンドン時間午後4時50分現在、ドイツ10年債利回りは前日 比3bp低下の1.64%。前日は1.70%と、4日以来の高水準を付 けていた。同国債(表面利率1.5%、2023年2月償還)価格はこ の日、0.295上げ98.73。2年債利回りは4bp下げて0.18%。 一時は5bp低下し、日中取引としては1日以来で最大の下げとなっ た。

英国債

英国債市場では5年債相場が上昇。英財務省は5年債を40億ポ ンド相当発行した。5週間ぶり高水準の利回りで需要が高まった。既 発の5年債と10年債の利回り格差は拡大し、2011年12月以来の 最大となった。

既発の5年債利回りは4bp低下の0.96%。一時は1.04%と、 先月7日以来の高水準を付けた。同国債(表面利率1%、2017年9 月償還)価格はこの日、0.17上げ100.18。10年債との利回り格 差は2bp拡大し123bp。一時は124bpまで広がった。

原題:German Yields Fall Most in Two Weeks as Europe Recession Deepens(抜粋) Pound Jumps Versus Euro as Europe Recession Deepens; Gilts Gain (抜粋)

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