S&P錬金術で勝訴を確信する司法省-金融詐欺追及の集大成に

米司法省は今月、米格付け会社スタ ンダード・アンド・プアーズ(S&P)の行為が詐欺に相当すると主張 し、少なくとも50億ドル(約4650億円)の支払いを求める訴えを起こし た。「AAA」という神聖な格付けを装った金融詐欺を追及するオバマ 政権の4年間の取り組みは、これによってクライマックスを迎える。

司法省が起こした連邦訴訟は、破綻したモーゲージ債商品のケース をモデルにしている。鉛から金を生み出そうとした中世の疑似科学にな ぞらえて「アルケミー(錬金術)」と呼ばれた調査には、20人余りの法 律専門家が動員された。3000万もの文書を検証し、協力的な証人を探し 当てた結果、米経済を破綻の瀬戸際に追い込んだとオバマ大統領が09年 から非難し続けている問題について、法廷で勝利する証拠が得られたと 彼らは話している。

米金融規制改革法(ドッド・フランク法)の共同起草者の1人であ るバーニー・フランク元下院議員(民主、マサチューセッツ州)は電話 インタビューで、「金融危機に対処する取り組みにおいて、われわれは 最初から格付け会社をリストの上位に置いていた。法制化の過程では、 格付け会社の規制に向けて考えられるあらゆる手を尽くした」と述べ た。

S&Pの親会社である米マグロウヒルの株式時価総額は、司法省の 提訴が明らかになってからこれまでに39億ドル余り失われ、社債利回り も11年3月以来の水準に上昇しており、事業の存続が脅かされる恐れが ある。

原題:Obama S&P Pursuit Started When Toxic Debt Masqueraded as AAA (2)(抜粋)

--取材協力:Joshua Gallu、Ian Katz、Roger Runningen、Edvard Pettersson、Matt Robinson、Matthew Leising、John McCormick.