G7声明で日銀の外債購入は困難との見方も-「為替目的」否定

主要7カ国(G7)が12日夜発表し た、為替市場に関する共同声明に財政・金融政策が「為替レートを目標 にしない」と明記されたことを受け、自民党などの一部で提唱されてい る日本銀行による外債購入は、難しくなったとの見方が出ている。

日銀による外債購入は、急速に進む円高を背景に岩田一政前日銀副 総裁や中原伸之元日銀審議委員らが主張してきた。先の総選挙時の自民 党政権公約には「財務省と日銀、さらに民間が参加する『官民協調外債 ファンド』を創設し、基金が外債を購入する」措置を盛り込んでいる。

声明は、為替レートが「市場において決定されるべき」だとし、 「為替市場における行動に関して緊密に協議すべきことを再確認する」 と表明。「財政・金融政策が、国内の手段を用いてそれぞれの国内目的 を達成することに向けられてきている」としている。

さらに、「我々は為替レートを目標にはしないことを再確認する」 と明記。麻生太郎財務相は声明を受けた会見で、日本が通貨安競争を促 しているとの批判に対し、安倍政権のデフレ不況対策が為替操作に使わ れていないと「各国から正しく認識された」との見方を示した。

これに対し、バークレイズ証券の森田長太郎チーフストラテジスト は13日付リポートで、「日銀が外債購入を行えないことは当然として も、露骨に為替誘導に資するような形での金融緩和は行いにくくなる」 とし、日銀の政策決定に影響を及ぼす可能性を示唆した。

為替介入の権限を持つ財務省は、日銀による外債購入は事実上の 「為替介入」に当たるとして、もともと難色を示していた。

外債購入のオプション消える

みずほ証券リサーチ&コンサルティングの宮川憲央シニアエコノミ ストは、既存の日銀による金融緩和の結果としての通貨安は問題ないと しながらも、「外債購入のような疑似介入は難しい。金融政策のオプシ ョンとしての外債購入はもう無理だ」と述べた。

安倍晋三首相はデフレ・円高からの脱却を最優先に掲げ、物価目標 設定など強力な金融緩和措置を日銀が打ち出している。昨年12月の衆院 選前後から首相ら周辺から円高をけん制する発言が相次いだこともあ り、足元では1ドル=92-94円を推移。3カ月前に比べ15%も円安が進 み、海外の一部から円を押し下げていると、批判も出ている。

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