2月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ軟調、GDP統計の悪化を警戒-円はもみ合い

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが大部分の主要通貨に対して 軟調となった。ポルトガルの昨年第4四半期(10-12月)の失業率がユ ーロ導入以来で最悪になったことを嫌気して売りが優勢になった。14日 発表のユーロ圏の第4四半期域内総生産(GDP)は縮小ペースの加速 が予想されている。

円は対ドルと対ユーロでもみ合い。イングランド銀行(英中央銀 行)のキング総裁は、為替相場は金融緩和措置に基づいた変動が容認さ れるべきだと発言。日本が円安誘導していると20カ国・地域(G20)が 非難するとの懸念を弱めた。ポンドは軟調。イングランド銀行が景気回 復へのリスクは下振れ方向にあると指摘した。スウェーデン・クローナ は上昇した。同国中銀が政策金利を据え置いたことがきっかけ。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は「GDP統計が成長縮小の深刻化 を示すようなら、景気は悪化しており、成長懸念が再燃する恐れがあ る」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比ほぼ変わ らずの1ユーロ=1.3452ドル。対円では0.1%安の1ユーロ=125円64 銭。円は対ドルで0.1%高の1ドル=93円39銭。

先進10カ国の通貨で構成するブルームバーグ相関加重通貨指数によ ると、円は過去3カ月に17%安と下落率首位。ドルは1.9%安、ユーロ は4.3%上昇している。

ポンド安

ポンドは主要16通貨全てに対して下落。英中銀は予想する消費者物 価の伸びが昨年11月時点より高いと指摘。弱い生産性が国内のコスト圧 力を高めているとも警告した。ポンドは対ドルで0.8%安の1ポンド =1.5542ドル。一時は昨年8月3日以来の安値となる1.5524ドルまで下 げた。

ポルトガル国家統計局によると、第4四半期の失業率は16.9%に上 昇。第3四半期は15.8%だった。ポルトガル政府は今年の失業率 を16.4%と予測している。同国のリセッション(景気後退)は今年で3 年目に入った。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は電話インタビューで、 「翌日にユーロ圏のGDP統計発表を控え、ポルトガル首相は失業率の 急上昇を憂慮したようだ。経済的な緊張が表面化し始めている」と述べ た。

ユーロ圏GDP

ブルームバーグ・ニュースの調査によると、ユーロ圏のGDP伸び 率は予想中央値でマイナス0.4%となっている。第3四半期はマイナ ス0.1%。

12月のユーロ圏鉱工業生産指数を好感し、ユーロは上昇する場面も あった。欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)によると、鉱工業 生産は前月比0.7%上昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト41人の予想中央値は前月比0.2%上昇だった。11月の指数は前月 比0.7%低下(改定)。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテ レビジョンとのインタビューで、市場は「皆が通貨価値の切り下げを図 ろうとする現実の中で舵取り」しようとしていると指摘。「中央銀行に 依存し過ぎており、通貨はその巻き添え被害だ」と述べた。

G20

円は主要通貨に対して高安まちまち。キング総裁は「それぞれの国 が自国の経済成長を支えるために金融政策を使えば、為替相場にその結 果が表れる」として、「その動きは流れに任せるべきだ」と発言した。

G7に、ブラジルや中国、インドなど新興国を加えた20カ国・地域 (G20)財務相・中央銀行総裁会議がモスクワで15-16日に開催され る。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「対円で のドルはG20の結果が判明するまで動かないだろう。G20が相場を動か す材料だ」と指摘した。

原題:Euro Drops as Portugal’s Jobless Rate Climbs Before GDP Report(抜粋)

◎米国株:買い優勢、経済指標や一般教書演説の内容見極める展開

米株式市場では買いが優勢な展開。経済指標やオバマ大統領の一般 教書演説の内容を見極める動きとなった。

ゼネラル・エレクトリック(GE)が高い。保有するNBCユニバ ーサル株のコムキャストへの売却が好感された。コムキャストも大幅 高。S&P500種の業種別24指数では小売株指数が上昇。1月の小売売 上高が3カ月連続で増加したことが手掛かりとなった。一方でマクドナ ルドは下落。オバマ大統領が最低賃金の引き上げを提案したことに反応 した。

S&P500種株価指数は0.1%未満上昇の1520.33。ダウ工業株30種 平均は35.79ドル(0.3%)安の13982.91ドル。

ジャネイ・モントゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチー フ投資ストラテジスト、マーク・ルッシニ氏は「このところは前向きな バイアスが続いていたと思う」とした上で、 「オバマ大統領の演説で は、投資家の株式への情熱を奪うような意外な内容はなかった」と分析 した。

S&P500種は年初以降6.6%上昇。09年3月に付けた底値からは2 倍以上となっている。07年10月に付けた過去最高値は2.9%下回る。

最低賃金

オバマ大統領は12日夜の一般教書演説で、最低賃金の時給9ドル (約840円)への引き上げや、欧州連合(EU)との新たな通商協定交 渉を提案。また500億ドルの「緊急」インフラプロジェクトも提案し た。さらに、米アップルやキャタピラー、フォード・モーターなど民間 企業が雇用の国内回帰に取り組んでいることを称賛した。

このほか共和党に対し、10年間で1兆5000億ドルの追加赤字削減を 目指す「均衡の取れた」戦略の一環として、歳出カットとともに税収増 を受け入れるようあらためて呼び掛けた。

フェデレーテッド・クローバー・インベストメント・アドバイザー ズのファンドマネジャー、マシュー・コーフラー氏は電話取材で、「き ょう感じたのは、大統領の演説を受けて相場は行きつ戻りつの展開が続 いていることだ。演説の内容を消化しようとしている」と指摘した。

マクドナルドが安い

マクドナルドは1.2%安の94ドル。ダウ平均では最大の下げとなっ た。

米商務省が発表した1月の小売売上高(速報値)は、季節調整済み で前月比0.1%増加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想中央値と一致した。前月は0.5%の増加だった。S&P500種の業 種別24指数では小売り株指数が0.6%上昇した。

GEは3.6%高の23.39ドル。コムキャストは3%上げて40.13ド ル。

24銘柄で構成するKBW銀行指数は0.6%低下。シティグループ は0.8%安の44ドル。JPモルガン・チェースは0.9%下げて48.68ド ル。バンク・オブ・アメリカ(BOA)は0.6%値下がりし12.17ドルだ った。

原題:Most U.S. Stocks Rise as Investors Weigh Data After Obama Speech(抜粋)

◎米国債:3日続落、10年債入札で最高落札利回りが予想上回る

米国債は3日続落。10年債入札(240億ドル)では、最高落札利回 りが市場予想を上回った。

入札結果によると、最高落札利回りは2.046%。ブルームバーグが まとめた入札直前の市場予想は2.039%だった。投資家の需要を測る指 標の応札倍率は2.68倍と、過去10回の平均値(2.96倍)を下回った。朝 方発表された1月の米小売売上高と輸入物価はいずれも前月比で伸び た。

トラディション・アシール・セキュリティーズのブローカー、ポー ル・ホルマン氏(ニューヨーク在勤)は「この日の入札ではより高い利 回りが求められた」と述べ、「市場関係者は様子見しているが、景気を 考えると依然として利回りは上振れしやすい」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時2分現在、既発10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上げて2.03%。同年債(表面利率1.625%、2022年11月 償還)価格は13/32下落して96 15/32。

この日の10年債入札で、海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全 体に占める比率は28%だった。前回(1月9日実施)は28.5%、過去10 回の平均値は37%だった。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者による落札比率は24.2%。前回実施時は14.8%、過去10回の平均値 は20.4%となっている。

30年債入札に注目

米財務省は14日に30年債160億ドルの入札を実施する。前日行われ た3年債入札(320億ドル)では直接入札者の落札比率が26.9%と、3 回連続で過去最高を更新した。

ジェフリーズ・グループの国債エコノミスト、トーマス・サイモン ズ氏は、「この日の入札はまずまずだったが、明日も入札を控えている ことが相場を圧迫している」と指摘。「今週の山場だ。投資家が長期債 に価値を見出しているのかどうか、その手掛かりがつかめるだろう」と 分析した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、米10年債のリターンは年初以降で1.9%のマイナス。これは米国債 全体のマイナス1%と比べると、約2倍のマイナス幅となる。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、アイラ・ジャ ージー氏(ニューヨーク在勤)は、「景気が回復トレンドにあり、弱気 な見方も緩やかに後退しつつある中で、米国債のリスクを重ねようとす る意欲はあまりないようだ」と述べた。

商務省が発表した1月の小売売上高は、季節調整済みで前月 比0.1%増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想中央値と一致した。前月は0.5%の増加だった。

労働省が発表した1月の輸入物価指数は前月比0.6%上昇。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は前月 比0.8%上昇だった。

原題:Treasuries Fall as Note Sale Draws Higher Than Forecast Yields(抜粋)

◎NY金:反落、プラチナとの価格差1年5カ月ぶりの水準に拡大

ニューヨーク貴金属市場では金先物相場が反落。プラチナはジンバ ブエ政府が同国最大のプラチナ鉱山会社から土地を接収したことを受け た供給懸念で続伸、金に対する価格上乗せ分は1年5カ月ぶりの水準に 拡大した。

金に裏付けされた上場取引型金融商品(ETP)の保有量は2カ月 連続で減少する見通し。ブルームバーグがまとめたデータによると、 ETPの金保有量は今月に入って2.74トン減少の2609.53トン。前月 は0.7%のマイナスだった。昨年12月20日には過去最高の2632.5トンと なっていた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.3%安の1オンス=1645.10ドルで終了。年初から は1.8%値下がりしている。プラチナ先物4月限は0.7%高の1729.70ド ル。年初からは12%上昇。

原題:Platinum’s Premium to Gold Widens to 17-Month High; Gold Slips(抜粋)

◎NY原油:反落、米原油生産が20年ぶり高水準に増加

ニューヨーク原油先物相場は反落。米国の原油生産が20年ぶり の高水準に増えたことを嫌気した。

米エネルギー省の統計によると、先週の原油生産は日量706万バレ ルと、1992年12月以来の高水準に増加した。原油在庫は56万バレル増の 3億7220万バレル。同統計発表前の朝方は堅調に推移し、米小売売上高 の増加を背景に日中の高値をつけた。

マニュライフ・アセット・マネジメント(ボストン)のシニアマネ ジングディレクター、チップ・ホッジ氏は「供給は十分にある一方で、 需要もまずまずだ」と指摘。「経済成長見通しが再び焦点になるだろ う」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比50セント(0.51%)安の1バレル=97.01ドルで終了。過去1年間で は3.9%値下がりしている。

原題:WTI Oil Falls After U.S. Crude Production Rises to 20-Year High(抜粋)

◎欧州株:続伸、決算と鉱工業生産で-ハイネケンやプジョー高い

13日の欧州株式相場は続伸。一時の下げを消す展開となった。ハイ ネケンやプジョーシトロエングループ(PSA)の業績が市場見通しを 上回ったほか、昨年12月のユーロ圏鉱工業生産が予想以上に増えたこと が手掛かり。

オランダのビール会社ハイネケンは上場来高値に達した。仏自動車 メーカーのプジョーは約1カ月ぶりの大幅高。営業損失が予想ほど大き くなかったことが買い材料。ドイツのケーブル会社、カベル・ドイチェ ランド・ホールディングも上場来高値を記録。英ボーダフォン・グルー プが買収提案を検討していると伝えられた。一方、仏銀ソシエテ・ジェ ネラルは3.6%下落。四半期決算が赤字で、予想より悪かった。

ストックス欧州600指数は前日比0.4%高の288.27で終了。一時 は0.3%下げた。年初来では3.1%上げている。

ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)のファンドマネジャー、ピエー ル・ムートン氏は「失望させられる企業決算がそれほど多くなかった事 実を鑑み、もう既に次の四半期はどうなるのかを考えている」と発言。 「マクロ経済は改善している。欧州の状況は正しい方向に向かってい る。われわれは株式にかなり前向きだ。企業業績が次四半期に予想を上 回る可能性は高い」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、1月8日以降に決算を 発表した西欧企業のうち、約54%の企業で利益がアナリスト予想を上回 った。売上高が予想を上回ったのは51%。

この日の西欧市場では、18カ国中16カ国で主要株価指数が上昇し た。

原題:European Stocks Advance for Second Day; Heineken, Peugeot Rally(抜粋)

◎欧州債:高利回り債上昇、鉱工業生産で-ドイツ債軟調

13日の欧州債市場では、スペインを中心にユーロ圏の高利回り 国債が買われた。経済統計で昨年12月の域内鉱工業生産がエコノ ミスト予想を上回る伸びとなったことが手掛かり。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は12日、スペインが改 革への取り組みで「大きな進展」を遂げたと発言。これを受け、同 国債は前日も上げていた。今月下旬に総選挙を控えたイタリアはこ の日、66億3000万ユーロ相当の国債入札を実施。借り入れコス ト上昇が見られたものの、既発のイタリア10年債利回りは1週間 ぶり低水準を付けた。2年債入札があったドイツの国債は軟調。安 全資産需要が後退した。

モニュメント・セキュリティーズ(ロンドン)の金利ストラテ ジスト、マーク・オストワルト氏は「利回りに飛びつこうとする大 きな動き」が継続しており、それがイタリアとスペイン国債の買い を促していると発言。これら国債は発行が続いているにもかかわら ず、ドイツ債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)が縮小してい ると付け加えた。

ロンドン時間午後4時37分現在、スペイン10年債利回りは 前日比13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の

5.20%。これは1日以来の低水準。同国債(表面利率5.4%、 2023年1月償還)価格は0.97上げ101.545。同年限のドイツ 債に対するスプレッドは17bp縮小の353bp。4日以来の最小 となる351bpとなる場面もあった。

イタリア10年債利回りは12bp下げ4.39%。ドイツ10年 債とのスプレッドは272bpと、11日の301bpから縮小した。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した12月 のユーロ圏鉱工業生産指数は前月比0.7%上昇。ブルームバーグ・ ニュースがまとめたエコノミスト41人の予想中央値は前月比

0.2%上昇だった。

ドイツ10年債利回りは前日比4bp上昇し1.67%。8日に は先月25日以来の低水準となる1.58%を付けていた。

原題:Spanish, Italian Bonds Gain on Industrial Production; Bunds Fall(抜粋)