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まつげカーラーがテレビより高収益、事業集中決断へ-津賀パナ社長

パナソニックは創業後95年間で、テ レビからまつげカーラーまで豊富な製品ラインの巨大家電メーカーへと 成長を遂げたが、代表取締役社長に昨年就任した津賀一宏氏は収益性を 考慮して製品の絞り込みを検討している。

2011年4月以降の赤字が1兆3000億円に膨らむ中、津賀社長は来 月、撤退事業を明らかにする見込みだ。事業数を3分の1減らす方針 で、テレビや携帯電話などの収益性が低い分野ではなく、美容家電や溶 接機器といった認知度は低いが高収益の分野に資源を集中させる計画。

パナソニックは1万3000人の人員削減の後、昨年10-12月期に黒字 を計上。同じく昨年就任した平井一夫社長が率いるソニーは赤字にとど まった。パナソニックの株価は、昨年11月に1970年代半ば以来の安値を 付けた後、昨年4月以来の高値に回復している。しかしブルームバーグ がまとめたアナリスト20人の調査では、投資判断を「バイ(買い)」と した割合は35%と、津賀社長が就任した昨年6月時点の50%弱を下回っ ている。

産業創成アドバイザリーの佐藤文昭代表取締役は、「津賀社長は色 々な事業の経験をしている分、電機事業についてのより幅広い理解があ る」と指摘。さらに「総合電機メーカーを再建するには、自分が関わっ たことのない事業、分からない分野についても判断していかないといけ ない」と説明した。

テレビ事業

津賀社長(56)はテレビ事業の責任者となった6カ月後に3工場の 稼働を停止。生産能力を約半分に減らしたほか、海外メーカーのパネル のテレビへの利用を増やした。パナソニックは再編費用として2650億円 を計上し、この事業再編により13年3月通期のテレビ事業の利益が810 億円増えるとの見通しを示した。

コモンズ投信の伊井哲朗社長は電話インタビューで、3月下旬の経 営方針発表会で津賀社長が説明する予定の中期経営計画について、「中 身に期待している」とした上で、「パナソニックはもっとスピードを出 さないと駄目だ。大きな変革が始まっている感じはしない。もっと資産 や事業の売却を加速して欲しいが、思い切った施策はまだ出てきていな い」と指摘した。

津賀社長は昨年10月、同社のビジネスユニットを現在の88から最 大56に減らす方針を示した。

創業者の松下幸之助氏の精神を経営の指針とする津賀社長は12年11 月号の文芸春秋とのインタビューで、「松下幸之助創業者にお目にかか ることがかなうならば、創業者としてパナソニックがここまで巨大にな ることを求めていたか、ということだけは伺ってみたいと思っていま す。きっと創業者の想像を超える大きさなっているのではないか。創業 者ならばどのようにして改革に手をつけただろうかと考えるからです」 と述べている。

原題:Panasonic CEO Attacks Sprawl of 88 Units in Bid for Profit: Tech(抜粋)

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