スイス中銀総裁:フラン下落継続へ、通貨戦争ではなく「防衛」

スイス国立銀行(中央銀行)のヨル ダン総裁は12日、スイス・フランがユーロに対して下げ続けるとの見通 しを示した。各国中銀が通貨戦争の渦中にあるとの見方は退けた。

同総裁はジュネーブで記者団に対し、フランは「現行水準でもまだ 高過ぎる」と述べ、「従って、フランが下げ続けて弱くなるとみてい る」と続けた。

フランがユーロとほぼ等価となったことを受け、同中銀は2011年9 月にデフレ回避に向けフランの上限を1ユーロ=1.20フランに設定し た。主要7カ国(G7)はこの日、経済成長の追求で自国通貨を安くす る行動は取らないと表明した。通貨戦争の懸念の払拭(ふっしょく)を 図った。

ヨルダン総裁は、フランの上限設定は「通貨戦争とは関係ない。フ ラン上昇がスイス国内に及ぼす悪影響を抑えるために必要だった」と説 明。さらに「世界の中銀が通貨戦争のさなかにあるとは思わない」と語 り、「中銀の金融政策は国内向けプログラムで、国内の問題を対象にし ている」と論じた。

日本の状況については、「内需が十分に強くないという問題があ り、軽度のデフレ状態がしばらく続いている」と分析。「日本政府と日 本銀行は、デフレ回避と景気刺激のために政策の方向性を変えようと試 みている」との見方を示した。

ヨルダン総裁はスイスのように「極端な」場合を除き、為替相場は 市場に委ねるべきだと言明。上限設定でもフランはスイスを競争力で優 位とする水準まで達しておらず、これは「防衛」だと指摘した。

スイス・フランはユーロに対し年初来で2%下げている。ユーロ圏 への信頼感の高まりが背景。チューリヒ時間午後1時18分現在は1ユー ロ=1.23279フランで、前日からほぼ変わらず。一時は0.4%高となっ た。

原題:SNB’s Jordan Sees Franc Weakening as Currency War Talk Dismissed (抜粋)