G7は円の行き過ぎた動きを懸念-当局者が声明について説明

主要7カ国(G7)は円相場の行き 過ぎた動きを懸念しており、投資家は12日の声明について誤った解釈を したと、G7構成国の当局者1人が述べた。

同当局者の説明を受けて円相場は急伸した。数時間前に発表された 声明について、日本の安倍政権が積極的に円の押し下げを図らない限り において円安を容認したものと市場は受け止めていた。

「為替レートを目標にはしない」とした声明は、日本が円相場を誘 導しているとの懸念を浮き彫りにする文言であり、日本はモスクワで15 日から開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で議 論の焦点となるだろうと、同当局者は匿名を条件に述べた。

ナショナル・オーストラリア銀行の外為ストラテジスト、ギャビ ン・フレンド氏は「明らかな180度転換は、午前の声明を日本が直接的 に円相場を目標としない限りリフレ政策を取っても構わない青信号だと 考えた全員にとって驚きだ」として、「G7が為替相場のボラティリテ ィを高め円を急伸させたことを別にしても、これは日本のためにならな い」と話した。

声明は当初、円安は日本のデフレ不況対策の副産物である限りG7 に容認されると解釈され、円相場はそれまでの上昇を解消。しかし、当 局者の発言が伝わると、急伸した。

麻生財務相の説明

当初の解釈を完全に否定する当局者のコメントは、声明直後の麻生 太郎財務相の発言と対照的だった。同財務相は、日本のデフレ不況対策 が為替操作に使われていないと「各国から正式に、正しく認識された」 とし、「G7として統一的考え方を示した」ものだとの見方を示してい た。

G7が為替に関する声明を出したのは2011年以来。この日の声明で 財務相・中央銀行総裁は「財政・金融政策が、国内の手段を用いてそれ ぞれの国内目的を達成することに向けられるべきだ」と確認。その上で 「為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済および金融の安定に 対して悪影響を与え得る」との認識を示した。

声明については当初、各国が自国通貨安によって輸出促進を図っ た1930年代のような通貨切り下げ競争の再来を防ぐことが目的で、為替 政策について日本を名指しし、15年に及ぶデフレからの脱却を目指す同 国の取り組みに歯止めをかけるためのものではないと理解された。しか し、G7の姿勢をめぐって起きたこの日の混乱で、日本が真っただ中に 立たされている為替の問題は再び、モスクワで今週開かれる20カ国・地 域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の主要議題に戻された。

トロント・ドミニオン銀行のTDセキュリティーズのストラテジス ト、リチャード・ギルフーリー氏は「こうなったらG20での結果を待つ しかない」とし、「切り下げ競争はゼロサムゲームであり、そこで日本 が得る追加成長は強い通貨を持つ国の犠牲を意味する。日本が名指しさ れるのはそのためだ」と話した。

カナダ銀行(中銀)のカーニー総裁はこの日オタワで、「G7が一 丸となって」市場が決定する為替相場へのコミットメントをG20の中で 広げていくことが重要だと語った。

原題:G-7 Said to Be Concerned About Excess Yen Moves in Statement (1)(抜粋)

--取材協力:藤岡 徹、乙馬真由美、Paul Dobson、Emma Charlton、Lucy Meakin、Jana Randow、Giles Broom、Thomas Mulier.