容易でないアップルの利益率改善-腕時計開発に期待?

米アップルの利益率が2007年の「i Phone(アイフォーン)」投入で売り上げが伸びて以降目にしたこ とのない水準に落ち込んでいる。競争が激化する一方で革新的な製品も なく、同社には値下げ圧力がかかっている。

利益率低下に対する懸念を受けてアップルの株価は昨年9月21日に 付けた最高値705.07ドルから33%下落。この間のS&P500種構成銘柄 の中で最悪のパフォーマンスとなっている。先週同社は、グリーンライ ト・キャピタルのデービッド・アインホーン氏から提案もあって、取締 役会と経営陣が増配について検討していることを明らかにした。同氏は 保有している資産を利回りの高い優先株などで株主に還元するよう求め た。

アップルによると、直近四半期の粗利益率が39%と、前年同期 の45%から低下したのは「iPad(アイパッド)ミニ」や高コスト製 品の投入、既存商品の値下げが原因という。ティム・クック最高経営責 任者(CEO)が革新的な製品をプレミアム価格で発表しない限りアッ プル株価に対する下押し圧力は続く恐れがある。

ハーバード経営大学院のデービッド・ヨフィー教授は「アップルが 過去数年間維持してきた利益率を維持するのはほとんど不可能だろう」 とインタビューで語った。

同社にとって中心的課題はベストセラー商品だったiPhoneの 売れ行きが鈍っていることだ。サムスン電子やの宏達国際電子( HTC)といったライバル企業はアンドロイドOSを搭載したより廉価 なスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末を投入してい る。

腕時計は救世主になるか?

こうした中で、利益率低下のスピードを遅らせる可能性のあるのが アップルブランドの腕時計だ、とブルームバーグ・インダストリーズの アナリスト、プーナム・ギョアル氏は指摘する。電話やインターネット アクセスが可能で位置情報サービスを受けることができる腕時計を200 ドルをかなり下回る価格で販売すれば数百万個を売ることができ、同製 品の利益率は約50%になるという。

アップルの腕時計のような端末に関しては米紙ニューヨーク・タイ ムズが10日、事情に詳しい関係者の話として開発中だと報じた。同社の 広報担当、ナタリー・ケリス氏は開発計画に対するコメントを避けた。

原題:Apple’s Margin Squeeze Has No Easy Fix Amid 33% Share Drop: Tech(抜粋)

--取材協力:Lisa Rapaport.