日本株反発、金融や輸出、内需広く買い-政策、円安容認期待

東京株式相場は反発。国内外の要人 からデフレ脱却に向けた日本の政策への評価、円安トレンドの容認とも 受け取れる発言があり、経済、企業業績押し上げへの期待で証券や銀行 など金融株、ゴム製品や機械など輸出関連株のほか、陸運、情報・通信 といった内需関連株まで幅広く買われた。

TOPIXの終値は前週末比11.15ポイント(1.2%)高の968.50、 日経平均株価は215円96銭(1.9%)高の1万1369円12銭。

トヨタアセットマネジメントの浜崎優チーフストラテジストは、 「米高官から日本の経済政策を支持する発言が出てきたことを好感した 動き」との見方を示した。欧州からは、行き過ぎた円安への批判もあっ ただけに、「米国で前向きな発言が見られたのは大きい」と言う。

ブレイナード米財務次官は11日、ワシントンでの会見で、「G20 (20カ国・地域)は市場が決定する為替レートに移行し、競争的な通貨 切り下げを回避するとの公約を実行する必要がある」とした上で、成長 を取り戻し、デフレから脱却する日本の努力を支持すると表明した。

一方、ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は同日、ユーロは著しく過 大評価されてはいないとし、同通貨を下落させようとするユーロ圏の一 部政府の試みに警鐘を鳴らした。また、元財務官で、アジア開発銀行 (ADB)の黒田東彦総裁は同日、日本銀行の物価見通しが目標の2% に達していないことから、「日銀が年内に追加緩和を行うことは正当化 できるだろう」との認識を示唆。足元の円安進行については、「今のと ころ、行き過ぎた円高からの自然な調整だ」と指摘した。

相次ぐ要人発言を材料に、日本時間きょう早朝の為替市場では1ド ル=94円46銭、1ユーロ=126円64銭まで円安が進行。8日の東京株式 市場終了時は93円30銭、125円10銭前後だった。

甘利再生相が株価水準に言及

このほか、甘利明経済再生相は9日、横浜市での講演で、日経平均 株価に関し「期末までには1万3千円を目指して頑張るぞ、という気概 を示すことは大事だ」と述べた、と共同通信などが報道。SMBCフレ ンド証券の中西文行シニアストラテジストは、「年度内の株価を一段と 押し上げたいという政府の認識が示された」と見る。甘利再生相はきょ うの閣議後会見でも、株価で日本企業への評価はまだ低いと述べた。

3連休明けの日本株は、一連の要人発言、為替の推移などを好感 し、朝方から幅広い業種に買いが先行。午後半ばにかけて日経平均の上 げ幅が300円を超す場面もあった。ただ、円安の動きがやや鈍ると輸出 関連の一角が上げ幅を縮小、取引終盤にかけ株価指数も伸び悩んだ。

13-14日に日銀金融政策決定会合、週末にはG20財務相・中央銀行 総裁会議を控えるほか、北朝鮮の核実験実施の動きも相場全体の重しに なった。北朝鮮は12日、国営朝鮮中央通信を通じ、爆発力の大きなより 軽量で小型化された核弾頭を地下で爆発させた、との声明を発表した。

大型株に資金、マザーズは急落

この日の相場では、時価総額の大きな大型株に資金を振り向ける投 資家の動きが鮮明。TOPIXニューインデックスシリーズの動きを見 ると、コア30指数が1.6%高とラージ70の1.1%高、ミッド400の1.1% 高、スモールの0.1%安に比べて上昇率が大きかった。国内新興市場で は、東証マザーズ指数が4.9%安と急落した。

東証1部の売買代金上位ではみずほフィナンシャルグループ、野村 ホールディングス、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソフトバン ク、キヤノン、日本航空、ファーストリテイリングなどが上昇。トヨタ 自動車は一時、4年5カ月ぶりに5000円に乗せた。業績好転が好感され た日本写真印刷、荏原、電通はそろって急伸。

これに対し、2012年10-12月期の利益水準が市場予想を下回った日 産自動車が売られ、マツダ、太平洋セメント、いすゞ自動車が安い。13 年3月期の営業損益見通しを260億円の赤字に大幅下方修正したルネサ スエレクトロニクスは大幅続落した。

東証1部の売買高は概算で41億1917万株、売買代金は2兆4234億 円。騰落銘柄数は上昇840、下落732だった。