PIMCOのグロース氏、米国債保有を半年ぶり高水準に上げ

米パシフィック・インベストメン ト・マネジメント(PIMCO)のビル・グロース氏は旗艦ファンドの トータル・リターン・ファンドで米国債組み入れ比率を1月に30%と、 昨年7月以来の高水準に引き上げた。同氏は5年物米国債とインフレ連 動債の購入を投資家に勧めている。

PIMCOのウェブサイトによると、グロース氏はトータル・リタ ーン・ファンド(運用額2856億ドル=約27兆円)の米国債組み入れ比率 を昨年12月時点で26%としていた。住宅ローン関連証券の比率は37% と、昨年12月の42%から縮小し、2011年8月以来の低水準とした。 PIMCOは保有比率の毎月の変更について直接コメントしていない。

グロース氏は12年4月に住宅ローン関連証券の保有を53%と、09年 6月以来の高水準としたが、その後は減らしている。

米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に住宅ローン担保証券 (MBS)を購入する量的緩和第3弾(QE3)を開始する前にグロー ス氏は政府支援の裏付けがある低クーポンMBSへの投資を拡大してい た。グロース氏は1月4日のブルームバーグテレビジョンのインタビュ ーで、こうした証券の利益は「値上がり益という意味では終わった」と の見方を示していた。

スプレッド

ブルームバーグの集計データによれば、ファニーメイ(連邦住宅抵 当金庫)の30年物カレントクーポンMBSと10年物米国債の利回り格差 (スプレッド)は先週1.19ポイントと、昨年9月6日以来の水準に拡大 した。FRBが毎月400億ドルのMBS購入に着手した後の9月25日に は過去最小の0.55ポイントを付けていた。

グロース氏は米国債保有を2カ月連続で引き上げた。同氏は今月8 日のツイッターへの投稿で、5年物米国債を購入するとともに将来のイ ンフレを反映する長期債を避けるべきだとコメント。今月4日のブルー ムバーグテレビジョンのインタビューでは、FRBのQEによる資産購 入がいずれインフレに拍車を掛けるとして保有証券の資産価値保護のた めインフレ連動債を勧めた。

トータル・リターン・ファンドは米国を除く先進国の国債の組み入 れ比率を1月は12%で維持した。新興市場債は12月と同じ7%とし、地 方債も5%で据え置いた。

原題:Gross’s Treasury Holdings at 6-Month High, Mortgages Cut (1)(抜粋)

--取材協力:Jody Shenn.