米国債:10年債利回り、週間で低下-欧州の景気先行きを警戒

米国債市場では10年債利回りが週間 ベースで低下。昨年11月以来で最大の下げとなった。欧州連合(EU) が域内予算の削減で合意したため、景気先行きへの不安が強まり、米国 債への逃避需要が強まった。

昨年12月のドイツ輸出額が予想ほど伸びなかったため、米国債は上 昇して始まったものの、ほぼ変わらずで終えた。12月の米貿易赤字が予 想以上に縮小すると、10-12月期の景気拡大を示唆している可能性があ るとして米国債は下げる場面もあった。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「10年債利回り は2%前後が中心の水準だ。その分岐点を下回る水準で推移している。 欧州をめぐる懸念が相場を押し上げ、利回りを左右する材料になってい るようだ」と語った。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時45分現在、10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの1.95%。同年 債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格は97 4/32。

10年債利回りが最後に2%に上昇したのは6日。1日には1.92% と、1月25日以来の低水準に低下した。週間では7bp低下と、昨年11 月24日終了週以来で最大。

先物の買い越しが増加

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、シカゴ商品取引所 (CBOT)でヘッジファンドなど大口投機家による10年債先物の買越 幅は5日終了週に10%増加して4万6906枚となった。

ニューヨーク連銀は2029年4月-42年2月に償還を迎えるインフレ 連動国債(TIPS)を14億ドル購入した。

財務省は来週、四半期定例入札を実施する。規模は720億ドル と、2010年11月から変わっていない。

12日の3年債入札の規模は320億ドル、13日の10年債は240億ド ル、14日の30年債は160億ドル。

バンク・オブ・ノバスコシアの金利ストラテジスト、ガイ・ヘーゼ ルマン氏(ニューヨーク在勤)は「市場は供給を前にして、あまりに早 い段階に売り持ちポジションをとることは望んでいないが、投資家心理 に少し影響している」と述べた。

EU各国首脳は7カ年予算案で、EU誕生以来の削減に8日合意し た。国だけでなく欧州のレベルでも緊縮が必要と主張するキャメロン英 首相に押し切られた形となった。ブリュッセルでの25時間半にわたる議 論の末に合意した2014-20年の予算額は9600億ユーロ(約119兆円)。 当初案の1兆470億ユーロから引き下げられたほか、現会計期の9940億 ユーロも下回った。

貿易統計

独連邦統計庁が8日発表した2012年12月の輸出(営業日・季節調整 済み)は前月比0.3%増加。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコ ノミスト15人の予想中央値は1.4%増だった。

米商務省が発表した昨年12月の貿易収支統計によると、財とサービ スを合わせた貿易赤字(国際収支ベース、季節調整済み)は前月 比20.7%縮小し、385億ドルとなった。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の中央値は460億ドルの赤字だった。石油の輸 出が拡大した一方で、原油輸入が大幅に落ち込んだことが影響した。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は「貿易収支は米国債にとってプラ スの材料ではなかった。国内総生産(GDP)に寄与するためだ」と指 摘。「ダウ工業株30種平均が1万4000ドル前後で推移し、貿易収支が経 済に寄与したことに加え、市場参加者の多くが不在で取引が薄かった」 と話した。

原題:U.S. 10-Year Yields Post Biggest Weekly Decline Since November(抜粋)

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