ソニー株一転急落、予想外の純損失で-CB1500億円以来の下落率

昨年末から上昇に転じていたソニー 株が一転急落、3カ月ぶりの下落率を記録している。円安が進行した中 でも第3四半期(10-12月期)連結純損益が市場予想に反して赤字に陥 り、売り注文が先行している。

株価は前日比10.8%安の1355円まで下げ、CB1500億円発行を受け て11.3%下落した昨年11月15日以来の下落率になった。午後1時2分時 点で8.3%安と時価総額500億円以上の国内上場株で値下がり率2位。株 価は7日には、昨年末比で6割前後上昇して1551円を付けていた。

7日発表の昨年10-12月期純損益は108億円の赤字(市場予想は213 億円黒字)。営業損益は黒字に転換したが、税金などの負担から8四半 期連続の最終損失になった。200億円の黒字転換を目指す今期(2013年 3月期)予想は据え置いた。信用買い残が13年ぶりの高水準に積み上が っていたことも売りが膨らむ原因との指摘がある。

モルガン・スタンレーMUFG証券の小野雅弘アナリストは7日付 リポートで、10-12月期は「市場コンセンサスを下回った」と評価し た。同時にエレキ(電機)の赤字をアセット売却と為替が救ったとも説 明した。主要製品の下方修正幅と比較して営業利益の計画未達が小幅に とどまることから「12月にそれなりの円安効果があった」としている。

東証での会見で加藤優CFO(最高財務責任者)は、下期で円安に より売上高で1300億円、営業損益で170億円の押し上げ効果があると説 明。為替レートが現行水準を続ければ来期は「かなりアップサイドが見 込める」と語った。1-3月期の想定レートは1ドル=88円と、1ユー ロ=115円。

主要製品は依然不振

主要製品は依然、不振が続く。液晶テレビの今期販売計画は従来 比100万台減の1350万台、携帯型ゲーム機についても1000万台から700万 台に急減させた。会見で神戸司郎・業務執行役員は今期のテレビ事業の 営業赤字が800億円程度の見込みと説明した。

業績予想には、未公表の資産売却も織り込まれている。ソニーは再 建へ向けて1万人規模のリストラや不採算事業整理を進めており、1月 には米本社ビルの売却を発表した。前期にはテレビ不振などで過去最悪 の純損失を計上しており、今期は5年ぶりの純利益確保を目指す。