日本株下落、ユーロ安とソニーなど決算失望響く-SQ余波も

東京株式相場は下落。欧州中央銀行 (ECB)のドラギ総裁発言を受けユーロ安が進んだことで、今後の業 績への影響を懸念し電機や機械など輸出関連、ガラスやパルプ・紙など 素材株中心に幅広く下げた。ソニーや旭硝子、タカタといった決算失望 銘柄が急落したことも相場全体の押し下げ要因となった。

TOPIXの終値は前日比11.83ポイント(1.2%)安の957.35と反 落、日経平均株価は203円91銭(1.8%)安の1万1153円16銭と続落し た。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「円安を受けて業績が 改善する、という期待値で株価が上げてきただけに、為替の動きが止ま れば利益確定売りが出やすい」と指摘。高値圏でボラティリティ(変動 性)が大きくなりながら、「次の局面まで米景気と為替動向を見極める ことになりそう」との見方を示した。

ECBのドラギ総裁は、政策金利を据え置いた7日の政策決定会合 後の会見で、「為替相場は政策の目標となるものではないが、成長と物 価安定にとって重要だ」と述べた。さらに、「この相場上昇が持続的な ものであるかどうか、物価安定へのリスクに関する当中銀の判断に変化 をもたらすものかどうかを見極めたい」とも発言した。

きのうのニューヨーク為替市場では、ユーロがドルや円など主要通 貨に対し下落。一時1ユーロ=124円50銭と、2日ぶりのユーロ安・円 高水準に振れた。日本時間8日も、再び円は対ユーロで124円台まであ り、きのうの東京株式市場の終値時点126円56銭に対し円高水準だっ た。円は対ドルでも午後にかけて強含んだため、時価総額上位の輸出関 連で下げる銘柄が優勢となり、株価指数も下値を切り下げた。

TOPIXは13週続伸、日経平均は記録止まる

また、決算発表銘柄の一角が下落基調を強めたことも、投資家心理 を悪化させる一因になった。日本企業の業績動向について、富国生命保 険の山田一郎株式部長は「上方修正余地を残しているが、全体としては 楽観できる状況ではない」と受け止める。

ソニーが10%以上急落。7日に発表した昨年10-12月期の連結純損 益は108億円の赤字となり、ゴールドマン・サックス証券ではエレクト ロニクス事業の悪化は予想以上、と分析した。野村証券では、円安と資 産売却で「見栄え」は整うが、踏み込んだ構造改革は不可欠との見解を 示した。旭硝子の下げも目立った。10-12月期営業利益は予想を下回 り、ガラスの赤字幅が想定以上とシティグループ証券では指摘した。

きょうの取引開始時に算出された日経225オプション2月限の特別 清算値(SQ)は1万1151円92銭となり、前日の日経平均終値を205 円15銭下回った。SQに絡む売買の影響もあり、日経平均は177円安と 大きく下げて取引を開始、その後も戻り切れなかった。TOPIXは週 間で13週続伸となったが、日経平均の連続上昇記録は12週で途切れた。

松井証券の窪田朋一郎マーケットアナリストは、「日本銀行の人事 イベント、為替の円安を受けマーケットが期待から先走りし過ぎたとこ ろもあり、スピード調整は致し方ない」とし、きょうは「当然の一服」 と見ていた。

東証1部業種別33指数は、31業種が下落。ガラス・土石製品、海 運、紙パ、鉱業、電機、機械、倉庫・運輸、ゴム製品、保険などが下落 率上位に並んだ。下落率トップのガラスでは旭硝子、5位の電機ではソ ニーが業種別指数の押し下げ寄与度でトップだった。半面、空運、決算 が好感された住友金属鉱山など非鉄金属は高い。

東証1部の売買高は概算で42億3107万株、売買代金は同2兆7028億 円。値上がり銘柄数は320、値下がりは1298。

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