日産自:米中苦戦、10-12月期待届かず-今期予想据え置き

日本の自動車メーカーが円安進行で 今期(2013年3月期)業績予想を相次ぎ上方修正する中、日産自動車は 主力の中国や米国市場で苦戦している。

カルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)は決算発表資料で、10 -12月実績は期待に沿ったものでなかったとコメント。主因として欧州 のほか、日本車不買の動きのあった中国、販売競争が激化している米国 での厳しい事業環境を挙げた。8日発表した12年10-12月の純利益は前 年同期比35%減の541億円。ブルームバーグが集計したアナリスト8人 の純利益予想平均597億円を下回った。今期業績予想は据え置いた。

10-12月の売上高は同5.3%減の2兆2084億円、営業利益が同47% 減の621億円だった。減収の中でも広告宣伝費が拡大するなどで大幅な 営業減益となった。同期の世界販売(小売りベース)は同3.8%減 の115.9万台、うち日本では11%、欧州と中国が14%のいずれも減少と なり、米国は2.5%増となった。

中国事業について、西川廣人副社長は決算会見で、現地ディーラー 在庫は1.1カ月分程度に戻ってきているとし、足元の販売は年間84万 -85万台のペースと指摘した。今期の中国販売は117.5万台の計画。

米国事業では、新型セダン「アルティマ」の生産立ち上げに伴い混 乱があった。12年4-12月の営業利益段階で、生産コストが前年同期 比297億円のマイナス要因となり、半分程度がこの混乱だったという。

中計目標には至らず

田川丈二執行役員は、円安進行などもあり、今期の営業利益5750億 円の予想は十分に達成可能との認識を示した。ただ、16年度までに世界 での市場占有率8%を目指す中期経営計画に関しては、目標とする実績 を挙げるに至っていない、としている。

日本の自動車メーカーは「超円高」是正などを受け、今期純利益予 想を相次いで上方修正した。トヨタ自動車は5日、今期純利益予想を従 来の7800億円から8600億円に見直した。マツダと富士重工業も7日、従 来比で200億円増の450億円、同250億円増の1070億円にそれぞれ増額。 一方、ホンダは1月31日、急激な円安反転による為替予約の時価評価損 などを織り込み、従来比で50億円引き下げて3700億円とした。

日産自の株価8日終値は、前日比0.6%安の987円。年初来では22% の上昇となっている。