ソニー:10-12月108億円の純損失、税負担響く-今期不変

ソニーが7日発表した昨年10-12月 期の連結純損益は108億円の赤字となった。営業損益は円安やテレビ事 業の採算改善で黒字に転換したものの、税金などの負担から8四半期連 続の赤字となった。

ブルームバーグ・データによるアナリスト3人の予想平均は213億 円の黒字だった。営業損益は917億円の赤字から464億円の黒字に転換し たものの、市場予想762億円は下回った。純損益で200億円の黒字転換を 目指す今期(2013年3月期)予想は据え置いた。

東証での会見で加藤優CFO(最高財務責任者)は、下期で円安に より売上高で1300億円、営業損益で170億円の押し上げ効果があると説 明。為替レートが現行水準を続ければ来期は「かなりアップサイドが見 込める」と語った。1-3月期の想定レートは1ドル=88円と、1ユー ロ=115円。

ベイビュー・アセット・マネジメントの高松一郎運用第2部長は、 パナソニックやシャープの業績が改善していることに比べ失望は大きい とコメント。「円安による採算改善と新しいスマートフォン(多機能携 帯電話)への期待感などで株価が上昇していただけに、短期的には売ら れるだろう」と述べた。さらに「為替がいくら円安に振れても、物が売 れないとそのメリットはない」と述べた。

富国生命投資顧問の桜井祐記社長は「業績は少しずつだが改善し、 最悪期は脱しつつある」としながらも「円高でも売れる商品が出ない限 りは、再び投資対象にはならない」との見方を示した。

液晶テレビの今期販売計画は従来比100万台減の1350万台、携帯型 ゲーム機についても1000万台から700万台に急減させた。会見で神戸司 郎・業務執行役員は今期のテレビ事業の営業赤字が800億円程度の見込 みと説明、加藤CFOは来期の採算確保目標は達成可能だと述べた。

ソニーは前期でテレビ不振などで過去最悪の純損失を計上し、5年 ぶりの純利益確保を目指している。再建へ向けて1万人規模のリストラ や不採算事業の整理を進めており、1月には米本社ビルの売却を発表し た。神戸氏は据え置いた業績予想には、未公表の資産売却を織り込んで いるとしている。

--取材協力:Mariko Yasu. Editors: 駅義則, 浅井秀樹,上野英治郎,持 田譲二