東電:三菱商、三井物から米シェールガス調達、年80万トン-17年めど

東京電力は6日、三井物産や三菱商 事から米国のシェールガスを原料にした液化天然ガス(LNG)を合計 で年80万トン調達すると発表した。

同社は三井物産との間で、2017年から約20年間にわたり熱量の低い 米国産「軽質LNG」年40万トンを購入することで基本合意。三菱商事 との間でも同様の売買契約の基本合意に向けた協議を進めている。購入 価格は、東電の長期契約としては初めて米国の天然ガス価格指標である ヘンリーハブ市場の水準に連動した方式で決定されるという。

三井と三菱は、米センプラ・エナジーの子会社でルイジアナ州で軽 質LNGプロジェクトを計画中のキャメロンLNGからの調達に向け、 生産契約の締結に向けた協議を行っている。

東電は、熱量が低いために価格の安い軽質LNGの調達量を年1000 万トンまで拡大する目標を掲げている。これを達成するため、同社は三 井、三菱のほか、現在他の売主との間でも年120万トンの軽質LNGを 複数の供給元から調達するために交渉を続けている。都内で会見した佐 野敏弘常務執行役は、「数カ月の間で合意に漕ぎつけたい」との考えを 明らかにした。

佐野氏によると、熱量が高い従来型のLNGは経済性の高さから優 先的に開発された結果、「10年後を見据えると枯渇傾向」になる見通 し。そのため、軽質LNGの調達が急務となっているが、同時に価格が 安いことから、2010年代後半に年200万トン購入するようになれば3割 程度は安く調達できる見込みで、佐野氏は年500億円程度のコスト削減 が可能になると話した。

設備増強に400億円

東電は軽質LNGを受け入れるため、東京湾内にあるLNG輸入基 地の設備を改修することも計画している。富津基地(千葉県富津市)で は2基のタンクを増設するとともに、東扇島基地(神奈川県川崎市)を 軽質LNG受け入れ専用基地とする方針。

佐野氏によると、17年の輸入開始までにこれらのインフラ整備に 約400億円が必要となるという。同社の経営状況は厳しいことから、リ ース契約や他社とのアライアンスなども視野に入れて「どういう形がい いか考えたい」と話した。

同社が発表した資料によると、同社は12年に2499万トンのLNGを 輸入している。

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