山口財務副大臣:金融政策は従来のやり方で-日銀法改正は白紙

山口俊一財務副大臣は、日本銀行が 先に政府との共同声明に物価上昇率2%の目標を明記するとともに、2 回連続の追加緩和を実施したことを評価した上で、市場から国債を購入 するこれまでの緩和策を当面続けた方が良いとの認識を示した。5日の ブルームバーグ・ニュースのインタビューで語った。

市場では外債購入などの「次の一手」に注目が集まっている。これ に対し山口氏は「当面、これまでのやり方の方が良いと思う。もっと何 かしなければならないという局面が来た時はその時だ」と言明。政府に よる国費10兆円規模の緊急経済対策と日銀による追加緩和策によって 「今、考えられる最善の方向に行っている」と述べた。

また、安倍晋三首相が「検討課題」として日銀法改正を掲げている ことに対しては「政府としては白紙だ。今回のように政府・日銀が一体 となってうまくいくのであれば法改正は全く必要ない」と述べるととも に、「今回の共同声明で日銀の独立性が危ういという意見もある。むし ろ独立性をしっかり担保することが大事だ」と強調した。

政府・日銀は先月22日、「物価安定の目標」として物価上昇率2% をできるだけ早期に実現することを目指すとした共同声明を締結。日銀 は併せて2014年から資産買い入れ等基金による毎月の金融資産の購入を 期限を定めず実施する緩和策を決定。目標の実現を目指し、強力に金融 緩和を推進する姿勢を明確にした。

日銀の白川方明総裁の後任については、麻生太郎財務相が提唱する マネジメント能力と語学、体力の3つの要素を挙げる一方で、野党の一 部で財務省出身者を敬遠する傾向に「出自を問うのは本来おかしい」と も指摘。その上で、「総裁の空席は良くないという意識は与野党を通じ てある」と述べ、与野党間の調整に期待をかけた。

「財政健全化は常に視野に」

物価上昇率2%目標の実現が長期金利の上昇につながるとの懸念も ある。これに対し、山口氏は「2013年度予算に関しては財政規律を守る ことができた。財政健全化は常に視野にある。市場の信認を失墜しない よう頑張っていく」と強調するとともに、「財政規律に信頼があれば、 金利が跳ね上がることはない」と述べた。

安倍政権は緊急経済対策費を盛り込んだ今年度補正予算と、来年度 予算を一体的な「15カ月予算」として編成。補正が13兆円の大型となる 一方、来年度予算は基礎年金の国庫負担分などを含む前年度当初をやや 下回る92.6兆円となった。新規国債発行額も前年度当初比3.1%減 の42.9兆円に抑制し、4年ぶりに税収を下回った。

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