ヘッジファンド資産家、スイスのリゾートに投資-住民は反発

スイスのホテル経営者トビアス・ツ ルブリッゲン氏の記憶にある限り、 マッターホルンに近いスキーリゾ ート、サースフェーでの事業運営と言えば地域内のものだった。それが 今、ニューヨークを拠点とする資産家がこの地域に熱い思いを寄せてい る。

ヘッジファンドのルネッサンス・テクノロジーズに勤務し、核科学 者から資産家となったエドモンド・オフェルマン氏は2010年、経営難に 陥っていたサースフェーのスキーリフト運営会社の再建のために1500万 スイス・フラン(現在のレートで15億5400万円)を投資した。

オフェルマン氏(53)は米ニューヨーク州ロングアイランドからの インタビューで「完全に抑制の利かなくなった趣味のようなものだ」と 語る。経営幹部たった1人でホテル数軒とスキーリフト運営会社を経営 し大胆な改革を試みたかったという。

フランがユーロに対し過去5年間で30%上昇したためスキーヤーた ちはユーロ圏の他国を目指すようになり、オフェルマン氏のプロジェク トは一段と困難な状況に陥っている。新リフトプロジェクトでサースフ ェーとツェルマットを結び、季節的な変動のほかオーストリアやイタリ ア、フランスなど近隣諸国との競争の影響を受けにくくするため、同氏 は各国の投資家から資金を集めている。

地元住民は反発

オランダ国籍のオフェルマン氏は03年、金融業を1年間休みジュネ ーブ近郊の欧州合同原子核研究所(CERN)で勤務中にスイスでの生 活を経験した。別荘を購入し、株式の39%を保有するスキーリフト運営 会社サースフェー・ベルグバーネンの取締役会に出席するため年に少な くとも5回はスイスを訪れる。

サースフェーの観光地としての長期的な成功を確かなものにするに は「リターン(投資収益)を示さなければならない。待ったなしだ」と オフェルマン氏。一方、利益とコスト削減に重点を置く同氏の経営戦略 は、人口約1700人のこの地域への外資参入を快く思わない地元住民から 反発を受けている。

原題:Hedge Fund Mogul Clashes With Swiss Villagers Over Ski Slopes(抜粋)

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