日経平均リーマン危機後の高値に、日銀人事期待で全業種上げ

東京株式相場は大幅反発し、日経平 均株価は2010年4月に付けていたリーマン・ショック後の戻り高値を更 新した。日本銀行の白川方明総裁が早期辞職を表明し、金融緩和による 一段の円安やデフレ脱却への期待が膨らんだ。自動車など輸出関連を中 心に東証1部33業種は全て上げ、業績計画を上方修正したトヨタ自動車 は急伸し、東証1部売買代金のトップ。

TOPIXの終値は前日比29.12ポイント(3.1%)高の968.82、日 経平均株価は416円83銭(3.8%)高の1万1463円75銭。TOPIX は2011年2月21日以来、日経平均はリーマン・ブラザーズ破綻後間もな い08年9月29日(1万1743円)以来の高値水準。

りそな銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフ・マーケッ ト・ストラテジストは、金融危機後の政策運営を混乱なく行った米国金 融当局の動きなどと比較され、この数カ月で「日銀を取り巻く環境が変 わった」と指摘。総裁辞任により、「今後の日銀運営は政府の意図が働 くと期待されている」と述べた。

デフレ・円高時代を象徴する総裁と株式市場で受け止められていた 日銀の白川総裁が5日、任期満了を待たずに辞職することを表明した。 バークレイズ証券の森田京平チーフエコノミストは、今回の白川氏の辞 意表明は「大きなサプライズ」と指摘し、金融緩和路線が強まると予 想。安倍首相は日銀の新総裁案について、今月下旬の訪米後提示視野に 人選すると、NHKは報じた。

為替市場では、円が対ドルで一時94円6銭と2010年5月以来、対ユ ーロでは同127円71銭と10年4月以来の安値を更新。きのうの東京株式 市場の終値時点は92円38銭、124円57銭で、大幅な円安水準となった。 シティバンク銀行では、今後2週間程度で1ドル=95円70銭前後を達成 する可能性を予測している。

民主党時代と決別の声

一方、米供給管理協会(ISM)が5日に発表した1月の非製造業 総合景況指数は55.2と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の 中央値55をやや上回った。英マークイット・エコノミクス発表の1月の ユーロ圏サービス業景気指数(改定値)は48.6と、速報値(48.3)から 上方修正された。

日経平均は、リーマン・ショック後の日中高値だった10年4月5日 の1万1408円、終値での高値だった同日の1万1339円30銭を奪回。一時 は1万1498円まであり、心理的節目の1万1500円に迫った。きょうの日 経平均上昇率は11年3月22日(4.4%)以来の大きさ、東証1部売買代 金は震災直後の同年3月16日(3兆1414億円)来の多さだった。

東海東京調査センターの隅谷俊夫投資調査部長は、「民主党から自 民党に政権が交代したことで、市場は株価レンジについても『民主党時 代』から変更しようとしている」と受け止めていた。民主党政権の誕生 は09年9月だった。

業種別33指数では海運、輸送用機器、ゴム製品、倉庫・運輸、機 械、不動産、鉄鋼、鉱業、非鉄金属、化学が上昇率上位。東証1部売買 代金上位ではトヨタ、パナソニック、みずほフィナンシャルグループ、 通期業績計画を上方修正した三菱重工業などが大幅高となった。

東証1部の売買高は概算で46億1684万株、売買代金は同2兆8191億 円。東証1部の値上がり銘柄数は1366、値下がりは238。

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