米国債:10年債上昇、利回りは10カ月ぶり高水準近辺から低下

米国債市場では10年債利回りが昨年 4月以来の高水準近辺から低下した。財務省は来週実施する国債入札の 規模を720億ドルと発表した。

財務省は変動利付債の入札を「来年内」に計画していることも明ら かにした。さらに、債務上限問題の長期的解決を図るよう議会に求め た。10年債利回りは6営業日連続で2%を挟んだ展開となった。ブルー ムバーグがエコノミスト44人を対象にまとめた調査によれば、米金融当 局による債券購入は2014年第1四半期に終了し、購入総額は1兆1400億 ドルに達すると予想(中間値)されている。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「現在、2%と いう水準は重要な分岐点だ」と指摘。「歳出削減問題とワシントンの政 治情勢をめぐり懸念がある。また金融当局は今月、毎日のように債券を 購入しており、引き続き米国債の支援材料となっている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.96%。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償 還)価格は10/32上昇して97 1/32。

30年債利回りは4bp低下の3.17%。

10年債相場は反転か

バンク・オブ・アメリカ(BOA)のテクニカル分析によると、年 初からの成績としては2009年以降で最悪の滑り出しとなった10年債相場 は反転が近づいている。

BOAメリルリンチのチーフ金利・外国為替テクニカルストラテジ スト、マクニール・カリー氏によれば、10年債利回りは2日前に2.05% に達したが、10分足でそれ以上は上昇せずに低下。いわゆるエリオット 波動の第5波を形成し、方向転換を示唆した。利回りが1.93%まで低下 すれば、相場の強気トレンドを裏付けるという。

オバマ米大統領は4日、連邦債務上限(16兆4000億ドル)を5月18 日までに限って引き上げる法案に署名した。

財務省は6日、「変動利付債に関する最終規則を今後数カ月内に決 定する計画で、初回入札は来年内に実施されるとなお見込んでいる」と 発表。2013年にインフレ連動国債(TIPS)を漸進的に増発するとの 見通しも示した。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は、TIPSの発行を「漸進的に」増やすというのが唯一 の意外なことだったと指摘。「多くの市場関係者はもっと大幅な増加を 予想していたと思う」と話した。

入札規模

財務省によると、12日実施する3年債入札の規模は320億ドル、13 日の10年債は240億ドル、14日の30年債は160億ドルとなる。四半期入札 の規模は2010年11月以降、720億ドルで維持されている。3、10、30年 債については毎月発行している。

BOAメリルリンチの指数によれば、30年債の年初から前日までの リターンはマイナス5.2%。1月はマイナス4.3%と、2012年3月以降で 最悪の成績だった。前年はプラス2.5%。

原題:Treasuries Gain Amid Political Concern as Treasury Sets Sales(抜粋)