2月5日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが上昇-ECBはユーロ高を懸念せずとの観測

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで上昇。欧州中央銀 行(ECB)はユーロ高で景気回復ペースが鈍化するとは懸念していな いとの観測が広がった。

ユーロは主要16通貨の過半数に対して値上がり。ECBのバランス シートは約1年ぶりの水準に縮小した。フランスのオランド大統領は、 ユーロ上昇がリセッション(景気後退)を深めるリスクに警鐘を鳴らし たものの、ユーロは買い進まれた。円は対ドルでほぼ3年ぶりの安値を 付けた。日本銀行の白川方明総裁が任期満了を待たず3月19日に辞職す ると表明したことが手掛かり。ECBは7日に政策決定会合を開く。

チャプデレインFXのマネジングディレクター兼外国為替責任者、 ダグ・ボースウィック氏は「ユーロはさらに上昇を続ける可能性があ る」とし、「日本は円安を目指しており、米国も量的緩和を通じてドル を下落させている。ユーロは対ドルで向こう数カ月は1.40ドルの水準で 推移するだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.5%高 の1ユーロ=1.3583ドル。円はドルに対し1.4%値下がりし、1ドル =93円63銭。一時93円66銭と、2010年5月以来の安値を付けた。ユーロ は対円で1.9%値上がりし1ユーロ=127円18銭。一時127円22銭と、10 年4月以来の高値となった。

メキシコ・ペソは対ドルで0.6%上昇。米パシフィック・インベス トメント・マネジメント(PIMCO)のグロース氏がツイッターへの 投稿で「素晴らしい通貨だ」と評価したことが手掛かりとなった。同氏 はメキシコの政策金利の安定性を挙げている。メキシコ中銀は政策金利 を32会合連続で過去最低の4.5%に据え置いている。

ユーロの水準

ルクセンブルクのフリーデン財務相は、ユーロ相場の水準について 今のところ懸念していないと述べ、その強さはユーロ圏の経済の現状に 沿ったものだとの認識を示した。

フリーデン財務相は5日夜、チューリヒでのイベント後のインタビ ューで、ユーロ相場は「欧州経済の基礎的データを反映したものだと思 っており、われわれは1年前にユーロが極めて弱いと考えていたことを 指摘しておく」と語った。

同相の発言とは対照的に、フランスのオランド大統領はストラスブ ールの欧州議会で記者団に対し、ユーロ圏は米国や中国のように通貨を 輸出促進のためのツールとして利用するべきだと指摘。「われわれは市 場のムードのままにユーロ相場が上下するのを放置するわけにはいかな い」と述べた。

ECB政策決定会合

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト58人を対象に実施した調 査によれば、ECBは次回の決定会合で政策金利0.75%の据え置きを決 定すると見込まれている。

ドイツ銀行のG10為替ストラテジー世界責任者アラン・ラスキン氏 は電話取材で、「ECBはユーロ高を幅広い面からとらえている。ユー ロの水準は危機収束以降の平均付近だ。ひどく異例な水準というわけで はない」と指摘した上で、「一部の政治家はユーロ高の進行を懸念して いる。きょうのオランド大統領の発言がまさにそうだ」と続けた。

日銀の白川総裁は、4月8日の任期満了を待たずに、両副総裁の任 期が到来する3月19日に辞職することを安倍晋三首相に伝えた。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は電話取材で、「きょうのユーロ上 昇・円下落はどちらかと言えば日本主導だ」と続けた。

原題:Euro Gains on Dollar Amid Bets ECB Won’t Seek to Weaken Currency(抜粋)

◎米国株:上昇、予想以上に良好な企業決算で-デル非公開化も影響

5日の米株式相場は上昇。企業決算が予想より良好だったほか、デ ルの株式非公開化決定が材料視された。創業者らによるデルの買収規模 は金融危機以来で最大のレバレッジド・バイアウト(LBO、買収先の 資産などを担保にした借り入れによる買収)となった。

S&P500種株価指数の産業別10指数はいずれも上昇。パソコンメ ーカーのデルは1.1%高。マイケル・デル最高経営責任者(CEO)とシ ルバーレーク・マネジメントによる買収で株式を非公開化する。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の親会社 マグローヒルは下落。金融危機の主因となった住宅ローン担保証券 (RMBS)をめぐって、その信用リスクを承知しながら格付けに反映 させなかったなどとして、米政府はS&Pとマグローヒルをロサンゼル スの連邦地裁に提訴した。

S&P500種株価指数は1%上昇して1511.29。ダウ工業株30種平均 は99.22ドル(0.7%)上昇して13979.30ドル。

フルクラム・セキュリティーズ(バージニア州マクリーン)の最高 投資ストラテジスト、ロブ・モーガン氏は、「自社株買いが活発なのは 前向きな兆候だ。今回のデルのケースは究極の自社株買いで、過半数を 買い集めている」と述べた。

S&P500種は年初から6%上昇。2007年10月に記録した過去最高 値1565.15を3.4%下回っている。ダウ平均は過去最高値に1.3%と迫っ ている。

74%で利益が予想上回る

この日決算を発表したS&P500種採用企業は27社。ブルームバー グのデータによると、すでに四半期決算を発表した291社のうち約74% で利益が予想を上回り、66%の企業で売上高が予想を上回った。

1月のISM非製造業総合景況指数は55.2と、前月の55.7から低下 した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は55だっ た。同指数で50は活動の拡大と縮小の境目を示す。

S&P500種産業別10指数のうち消費財株や金融株、ヘルスケア関 連株さらにテクノロジー株が上昇した。KBW銀行指数は2年ぶりの高 水準に上昇した。

デルは上昇

デルは1.1%高。5日の発表資料によると、買収規模は244億ドル。 デルCEOとシルバーレークは1株当たり13.65ドルを支払う。ブルー ムバーグが非公開化交渉を報じる前の営業日、1月11日の終値は10.88 ドル。今回の支払い額はこれを25%上回る。デル氏は約30年前に創業し た自社の過半数株式を再び取得する。

トウモロコシ加工で世界最大手、アーチャー・ダニエルズ・ミッド ランド(ADM)は3.3%高。ADMの発表によると、2012年10-12月 (第2四半期)決算は在庫増加や他の項目を除いた1株当たり利益が、 ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均を2セント上回った。売 上高は前年同期比6.9%増の249億ドルで、アナリストの予想平均(227 億ドル)を上回った。

マグローヒルは11%安。米当局はマグローヒルとS&Pに対して最 大50億ドルの罰金を科す可能性がある。

原題:U.S. Stocks Rise Amid Earnings as Dell Agrees to Be Acquired(抜粋)

◎米国債:反落、欧州株の大幅高で逃避需要が減退-ドイツ債も下落

米国債相場は反落。欧州株の大幅反発に加え、ドイツ国債とスペイ ン・イタリア国債の利回り差が縮小したことを背景に逃避需要が弱まっ た。

10年債利回りは昨年4月以来の高水準付近で推移した。ユーロ圏の サービス業と製造業の経済活動を示す1月の総合景気指数は上方修正さ れた。欧州株式相場の上昇を受けて、ドイツ国債の利回りが上昇。一 方、スペインとイタリアの政局不安が和らいだことから、両国の国債利 回りは低下した。米議会予算局(CBO)は5年ぶりに1兆ドルを下回 る財政赤字見通しを発表した。

SEIインベストメンツで80億ドルの資産運用に携わるショーン・ シムコ氏は「リスクが選好されている。問題は米国債の動きが持続する かどうかだ。世界的に状況は改善しているが、米国債をレンジ内にとど める材料も残っている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2%。利回りが2%を挟んだ展開になったのは5営 業日連続。前日には昨年4月12日以来の高水準となる2.06%まで上昇し た。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還)価格はこの日、12/32 上昇して96 22/32。

金融当局が政策決定の判断材料とする5年後から5年間(2018-22 年)のインフレ期待を反映するブレークイーブン・インフレ率(フォワ ードBEI)は2.93%と、2011年8月以来の水準に上昇した。

国債購入

ニューヨーク連銀は2036年2月-2042年11月に償還を迎える米国 債15億ドル相当を購入した。米金融当局は毎月850億ドル相当の米国債 及び住宅ローン担保証券(MBS)を購入する計画を表明している。

米議会予算局(CBO)は5日、2013会計年度(12年10月-13年9 月)の財政赤字が8450億ドル(約79兆円)と、5年ぶりに1兆ドルを下 回る見通しを発表した。一方で長期的な財政見通しは依然、不透明だと 指摘した。

CBOによれば、税収の増加が赤字削減に寄与するとみられてい る。来年度の財政赤字は6160億ドルと予想されている。ただ今後10年間 で財政赤字は合計で少なくとも7兆ドルになるとみられており、2023年 には国債の発行残高が20兆ドルに拡大するとCBOは予測している。

経済指標

バンク・オブ・モントリオール傘下BMOキャピタル・マーケッツ の政府債トレーディング責任者、スコット・グレアム氏(シカゴ在勤) は「年明けからまだ1カ月しかたっておらず、増税の影響はまだ感じら れていない。減速を示す経済指標も出てくるとみている」と述べた。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業総合景況指数 は55.2と、10カ月ぶり高水準だった前月の55.7(速報値56.1)から低下 した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は55だっ た。同指数で50は活動の拡大と縮小の境目を示す。

ナビゲート・アドバイザーズ(コネティカット州スタンフォード) のマネジングディレクター、トーマス・ディガロマ氏は「米経済指標に は底堅さを示すものもある。経済のファンダメンタルズ(基礎的条件) は改善しつつあるようだ。四六時中、逃避需要が入る状況は解消されつ つあるようだ」と語った。

欧州債

ドイツ10年債利回りは4bp上昇の1.65%。一方、スペイン10年債 利回りは6bp低下の5.35%、イタリア10年債利回りは1bp低下 の4.45%となった。

スペインのラホイ首相は汚職疑惑を否定した。前日はこの疑惑を材 料にスペイン債利回りが上昇した。野党・社会労働党のアルフレド・ペ レス・ルバルカバ書記長は3日、政府への信頼を回復するため、ラホイ 首相の辞任を要求した。

イタリア総選挙を前にベルルスコーニ前首相が40億ユーロ(約5040 億円)の税払い戻しを約束したことについて、モンティ首相は4日、票 を買う試みだと批判した。ベルルスコーニ氏の首相返り咲きに関する懸 念から前日は利回りが上昇した。

原題:Treasuries Fall as Stronger European Economic Data Erode Demand(抜粋)

◎NY金:反落、1673.50ドル-プラチナは17週間ぶり高値

ニューヨーク貴金属市場では金先物相場が反落。プラチナ先物は生 産が需要に追いつかないとの懸念から17週間ぶりの高値となった。

英鉱山会社アングロ・アメリカンのシンシア・キャロル最高経営責 任者(CEO)はこの日ケープタウンで、プラチナ業界は「危機に陥っ ている」との認識を示した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比0.2%安の1オンス=1673.50ドルで終了した。プラチナ先 物4月限は0.5%高の1オンス=1707.20ドル。一時は1711ドルと、中心 限月としては昨年10月9日以来の高値をつけた。

原題:Platinum Rises to 17-Week High on Supply Concern; Gold Declines(抜粋)

◎NY原油:反発、ISM非製造業景況指数が予想上回る

ニューヨーク原油先物相場は反発。1月の米ISM非製造業景況 指数が予想を上回ったことが手掛かり。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業景況指数 は55.2。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は55だっ た。北海ブレント原油との価格差はほぼ6週間ぶりの水準に拡大した。 ニューヨーク先物中心限月の50日移動平均は3日連続で200日移動平均 を上回って推移しており、価格がさらに上昇する可能性を示唆してい る。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「経済 指標は良好だ」と指摘。「原油は上げ相場だ。様々な要因が重なって価 格を押し上げている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比47セント(0.49%)高の1バレル=96.64ドルで終了。前日は昨年12 月6日以来の大幅下落となっていた。

原題:Oil Rebounds From Biggest Loss in Two Months on Services Report(抜粋)

◎欧州株:4週ぶり大幅高、予想上回る決算で-ミュンヘン再保険高い

5日の欧州株式相場はほぼ4週間ぶりの大幅高となった。ドイツの ミュンヘン再保険や英石油会社BPなどの決算が予想を上回ったほか、 経済指標で1月のユーロ圏サービス業経済活動が予想ほど縮小しなかっ たことが手掛かり。

増配を発表したミュンヘン再保険は昨年7月以来で最大の値上が り。英ケーブル事業者のヴァージン・メディアは上場来高値を付けた。 米リバティ・グローバルと交渉を進めていることを明らかにした。一 方、オランダの電話会社ロイヤルKPNは11年余りで最もきつい下げと なった。40億ユーロ相当の増資計画を発表した。

ストックス欧州600指数は前日比0.6%高の285.56で終了。年初来で は2.1%上げている。欧州の債務危機が悪化する兆候を受けて、前日は 昨年10月23日以降で最大の下落だった。

ヘンダーソン・グローバル・インベスターズ・ホールディングス (ロンドン)のグローバル株式責任者、マシュー・ビーズリー氏はブル ームバーグ・テレビジョンとのインタビューで、「欧米の決算シーズン はこれまでのところ総じて好調だ。予想を上回っているほか、見通しも 期待以上だ」と発言。「前日の売り浴びせは口実に過ぎない。利益を確 定するための理由が求められていた」と続けた。

この日の西欧市場では18カ国中15カ国で主要株価指数が上昇した。

英マークイット・エコノミクスが発表した1月のユーロ圏サービス 業景気指数(改定値)は48.6と、先月24日公表の速報値(48.3)から上 方修正された。昨年12月は47.8。同指数は50が活動拡大・縮小の分かれ 目とされる。

原題:European Stocks Climb Most in Four Weeks; BP, Munich Re Advance

◎欧州債:イタリアとスペイン債上昇、サービス業指標で-ドイツ軟調

5日の欧州債市場ではイタリアとスペインの国債が上昇。両国の 政局に不透明感は出ているものの、ユーロ圏の1月のサービス業活動 が当初想定ほど縮小していなかったことが経済指標で示され、景気回 復への楽観が高まった。

ドイツ国債は下げ、10年債利回りは前日付けた約1週間ぶりの 低水準から上昇。欧州株の値上がりで、域内で最も安全とされる独国 債の需要が後退した。スペイン国債は上昇。ラホイ首相は汚職疑惑を 否定している。イタリア2年債利回りは3週間で最大の低下。ベルル スコーニ前首相が政権奪回を目指す中、財政再建の取り組みが頓挫す るとの懸念はひとまず和らいでいる。

ラボバンク・ネダーランド(ユトレヒト)の市場エコノミスト、 エルビン・デフロート氏は「この日の動きが長らく待たれていた市場 による現状把握の結果だと結論づけるには時期尚早かもしれない」と 指摘。「スペインやイタリアで現在見られるような政治要因を適切に 判断するのは常に非常に難しい。これがしばらくスペインとイタリア の国債への重しとなる可能性はあるが、2012年半ば以降の相場上昇 は無視できない」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時23分現在、イタリア2年債利回りは前日 比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.64%。 一時は14bp下げ、先月10日以来で最大の低下となった。同国債 (表面利率6%、2014年11月償還)価格はこの日、0.15上げ

107.55。10年債利回りは1bp低下し4.46%。12月28日以 来の最高となる4.55%まで上昇する場面もあった。

スペイン国債の2年物利回りは9bp下げ2.80%、10年物利 回りは6bp低下の5.38%。

ドイツ10年債利回りは前日比5bp上昇し1.66%。前日まで の3営業日で10bp下げていた。

英マークイット・エコノミクスがこの日発表した1月のユーロ圏 サービス業景気指数(改定値)は48.6と、先月24日公表の速報 値(48.3)から上方修正された。昨年12月は47.8。同指数は 50が活動拡大・縮小の分かれ目とされる。

英国債

英国債市場では10年債相場が下落。英サービス業活動の拡大が データで示され、英経済が3番底に陥るとの懸念が後退した。

10年債利回りは5bp上昇の2.12%。前日は2.17%と、昨 年4月20日以来の最高に達した。同国債(表面利率1.75%、 2022年9月償還)価格はこの日、0.385下げ96.78。

原題:Italian Notes Advance as Services Output Improves; Bunds Slide(抜粋) U.K. Inflation Bets Rise to 21-Month High on Carney Anticipation(抜粋)