米デルを非公開化、創業者デル氏と投資会社が約2.3兆円で買収

パソコンメーカー世界3位の米デル は、マイケル・デル最高経営責任者(CEO)とシルバーレーク・マネジ メントによる買収で株式を非公開化する。買収規模は244億ドル(約2 兆2800億円)で、金融危機以来で最大のレバレッジド・バイアウト (LBO、買収先の資産などを担保にした借り入れによる買収)とな る。

5日の発表資料によると、デルCEOとシルバーレークは1株当た り13.65ドルを支払う。ブルームバーグが非公開化交渉を報じる前の営 業日、1月11日の終値は10.88ドル。今回の支払い額はこれを25%上回 る。デル氏は約30年前に創業した自社の過半数株式を再び取得する。

デル氏がCEOに復帰した2007年1月以降、同社の株価は50%以上 値下がりした。携帯端末やクラウドコンピューティングとの競争で同社 が出遅れたことに投資家は失望した。株式非公開化によって同社はさら なる人員削減や、データセンターに数十億ドルを投じる利益率の高い顧 客を獲得するために必要な事業戦略の転換を図る。

FBNセキュリティーズのアナリスト、シェルビー・セイラフィ氏 はインタビューで、「合意前のデルは中核であるPC事業の悪化が著し く、新たな企業向けのビジネスを合わせても、売上高が伸び悩む結果と なっていた」と指摘、「これからはもっと思い切ったやり方で、かつ柔 軟に会社を立て直すことができる。通常、今回のような買収では15 -25%の株価のプレミアムが見込まれる。これを基準に考えると今回は 妥当な買収額だと考える」と続けた。

マイクロソフトの選択

今回の買収で米ソフトウエアメーカーのマイクロソフトは20億ドル を拠出する。マイクロソフトはデル氏らとは別に文書を発表し、資金拠 出は「パソコン業界全体の長期的な成功」を支える一助となると述べ た。デルのブライアン・グラッデン最高財務責任者(CFO)はインタ ビューで、マイクロソフトは業務運営には関与しないと話した。

マイクロソフトは複数のパートナー企業の一社であるデルの株式保 有を避け、融資提供を選んだ。事情に詳しい関係者の1人は、デルと競 合するコンピューターメーカーもマイクロソフトにとっては緊密なパー トナー企業であり、マイクロソフトが株式を保有すればデルを特別に優 遇しているとみなされ、デル以外のパートナー企業を当惑させる恐れも あったと指摘した。

シルバーレークはテクノロジー企業に特化したプライベートエクイ ティ(未公開株、PE)投資会社。事情に詳しい関係者は以前、シルバ ーレークがデル買収費用として約150億ドルの資金を調達するためにパ ートナー企業と協力していると語っていた。

5日のニューヨーク株式市場でデルの株価は午後3時30分過ぎ現 在、前日比約1.3%上げて13.44ドル。昨年は年間で31%と大きく値下が りした。

原題:Dell Taken Private as PC Slump Hastens $24.4 Billion LBO (2)(抜粋)

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