NY外為:ユーロ上昇-ECBはユーロ高を懸念せずとの観測

ニューヨーク外国為替市場ではユー ロが対ドルで上昇。欧州中央銀行(ECB)はユーロ高で景気回復ペー スが鈍化するとは懸念していないとの観測が広がった。

ユーロは主要16通貨の過半数に対して値上がり。ECBのバランス シートは約1年ぶりの水準に縮小した。フランスのオランド大統領は、 ユーロ上昇がリセッション(景気後退)を深めるリスクに警鐘を鳴らし たものの、ユーロは買い進まれた。円は対ドルでほぼ3年ぶりの安値を 付けた。日本銀行の白川方明総裁が任期満了を待たず3月19日に辞職す ると表明したことが手掛かり。ECBは7日に政策決定会合を開く。

チャプデレインFXのマネジングディレクター兼外国為替責任者、 ダグ・ボースウィック氏は「ユーロはさらに上昇を続ける可能性があ る」とし、「日本は円安を目指しており、米国も量的緩和を通じてドル を下落させている。ユーロは対ドルで向こう数カ月は1.40ドルの水準で 推移するだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.5%高 の1ユーロ=1.3583ドル。円はドルに対し1.4%値下がりし、1ドル =93円63銭。一時93円66銭と、2010年5月以来の安値を付けた。ユーロ は対円で1.9%値上がりし1ユーロ=127円18銭。一時127円22銭と、10 年4月以来の高値となった。

メキシコ・ペソは対ドルで0.6%上昇。米パシフィック・インベス トメント・マネジメント(PIMCO)のグロース氏がツイッターへの 投稿で「素晴らしい通貨だ」と評価したことが手掛かりとなった。同氏 はメキシコの政策金利の安定性を挙げている。メキシコ中銀は政策金利 を32会合連続で過去最低の4.5%に据え置いている。

ユーロの水準

ルクセンブルクのフリーデン財務相は、ユーロ相場の水準について 今のところ懸念していないと述べ、その強さはユーロ圏の経済の現状に 沿ったものだとの認識を示した。

フリーデン財務相は5日夜、チューリヒでのイベント後のインタビ ューで、ユーロ相場は「欧州経済の基礎的データを反映したものだと思 っており、われわれは1年前にユーロが極めて弱いと考えていたことを 指摘しておく」と語った。

同相の発言とは対照的に、フランスのオランド大統領はストラスブ ールの欧州議会で記者団に対し、ユーロ圏は米国や中国のように通貨を 輸出促進のためのツールとして利用するべきだと指摘。「われわれは市 場のムードのままにユーロ相場が上下するのを放置するわけにはいかな い」と述べた。

ECB政策決定会合

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト58人を対象に実施した調 査によれば、ECBは次回の決定会合で政策金利0.75%の据え置きを決 定すると見込まれている。

ドイツ銀行のG10為替ストラテジー世界責任者アラン・ラスキン氏 は電話取材で、「ECBはユーロ高を幅広い面からとらえている。ユー ロの水準は危機収束以降の平均付近だ。ひどく異例な水準というわけで はない」と指摘した上で、「一部の政治家はユーロ高の進行を懸念して いる。きょうのオランド大統領の発言がまさにそうだ」と続けた。

日銀の白川総裁は、4月8日の任期満了を待たずに、両副総裁の任 期が到来する3月19日に辞職することを安倍晋三首相に伝えた。

ゲイン・キャピタル・グループ(ニューヨーク)のシニア為替スト ラテジスト、エリック・ビロリア氏は電話取材で、「きょうのユーロ上 昇・円下落はどちらかと言えば日本主導だ」と続けた。

原題:Euro Gains on Dollar Amid Bets ECB Won’t Seek to Weaken Currency(抜粋)

--取材協力:アンディ・シャープ、乙馬真由美、Lucy Meakin.

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