資源価格下落で4社減益、丸紅は最高益更新-商社4~12月期

総合商社6社の昨年4-12月期決算 が5日出そろった。純利益は、石炭や鉄鉱石など資源価格の下落が響き 4社で減少。一方、新規投資案件が寄与した丸紅は最高益を更新した。

伊藤忠商事が同日発表した純利益は前年同期比4.9%減の2081億 円。金属部門の純利益が同449億円減ったほか、天然ガス価格低迷でエ ネルギー・化学品部門も113億円の減益。北米でのシェールオイル・ガ ス開発事業で約60億円の減損処理を実施した。

三菱商事は豪州の石炭事業落ち込みで金属部門の純利益が同85%減 の214億円となった。三井物産も鉄鉱石と石炭の価格下落が920億円の減 益要因となった。住友商事も豪州の石炭事業やボリビアでの銀・亜鉛・ 鉛事業の減益が響いた。

鉄鉱石や鉄鋼原料用石炭のスポット価格は足元では回復傾向にある が、三菱商の上田良一副社長は決算会見で原料炭価格について「急激な 回復が見込めるかというと、上値は重い」と指摘。三井物産の岡田譲治 専務執行役員も「景況感の改善により世界的に株式市場や商品市況は回 復傾向にあるが、ダウンサイドリスクは依然大きい」と述べた。

野村証券の成田康浩シニアアナリストは4-12月業績について「収 益環境が良化しているのを織り込んでおらず、第2四半期(昨年4-9 月期)から大きな改善は見られない」と分析。「鉄鉱石価格の上昇や円 安効果が本格的に業績に効いてくるのは来期以降」と述べている。

丸紅は新規案件でカバー

丸紅は2008年4-12月期の1500億円を上回る最高益を計上。松村之 彦常務執行役員は「商品市況下落などで減益となったセグメントもあっ たが、新規投融資案件の収益貢献などでカバーした」と説明した。今期 (13年3月期)からフル操業に入ったチリのエスペランサ銅鉱山や、液 化天然ガス(LNG)船の用船、アジアでの再保険事業が寄与した。

今期純利益予想は、住友商が中国などアジアでの鋼材事業の落ち込 みなどを織り込んで下方修正し、従来比300億円減の2300億円とした。 双日は前年同期に繰延税金資産を取り崩した反動で4-12月純利益 が110億円と今期見通しの100億円を超えたが、3月末の株式相場の水準 が不透明として、今期予想を据え置いた。

【総合商社6社の業績一覧】
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           4-12月期           13年3月期
       純利益実績            純利益予想
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三菱商事      2836( -23)              3300( -27)
三井物産    2539( -25)              3100( -29)
伊藤忠      2081(-4.9)              2800(-6.8)
住友商事     1886( -14)          2300(-8.2)
丸紅          1525( 7.9)             2000(  16)
双日       110( ---)              100( ---)
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(注)単位は億円、カッコ内は前年同期比%、住友商は国際会計
基準、双日を除く4社は米会計基準。
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