UBSの10-12月は赤字、LIBOR制裁金やリストラ費用で

更新日時

スイス最大の銀行UBSの2012年10 -12月(第4四半期)決算は、金利操作をめぐる制裁金や人員削減に絡 む費用が響き、赤字となった。

5日の同行発表によると、純損益は18億9000万スイス・フラン (約1920億円)の赤字。前年同期は3億2300万フランの黒字だった。ブ ルームバーグがまとめたアナリスト12人予想では、21億6000万フランの 赤字が見込まれていた。

セルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)は、3年間で人 員を1万人減らすとともに、債券トレーディング事業の大半から撤退 し、資産運用事業に集中する計画を進めている。これらにより株主資本 利益率を15年には15%以上にする考えだ。アクセル・ウェーバー会長は 先月、市場のトレンドは改善したものの、今年の回復は平坦ではないと の見通しを示した。

同行は1株当たり0.15フランの配当を実施する計画を明らかにし た。前年は0.1フランだった。

第4四半期のウェルスマネジメント部門の税引き前利益は13%減の 3億9800万フラン。ウェルスマネジメント米州は38%増の2億100万フ ラン。両部門への新規資金の純流入額は105億フラン。前四半期は123億 フランだった。

投資銀行部門は税引き前で5億5700万フランの赤字となった。

エルモッティCEOとウェーバー会長は5日の株主宛て書簡で、 「12年中には多数の面で前進があったものの、根底にある課題の多くは 新年入りの時点でまだ残っている」とし、ユーロ圏債務危機の今後の展 開と欧州の銀行システムの問題、米国の財政問題、地政学的リスク、世 界経済の成長見通しなどが「13年1-3月(第1四半期)中、顧客の信 頼感と活動水準に影響を与え続けるだろう」と予想している。

同行は資本強化が進展したことから、50億フラン相当の債券を買い 戻しを開始することが可能になったと明らかにした。新銀行規則のバー ゼル3に基づく普通株自己資本比率は昨年末に9.8%と前四半期末 の9.3%から増えていたという。

計画している人員削減の半分以上は投資銀行部門で実施する予定。 UBSは事業再編に絡み、向こう3年で33億フランの費用を計上する見 込みで、そのうち約5億フランを12年第4四半期に計上すると昨年10月 に明らかにしていた。

この日の発表によると、12年のボーナスの額は繰り延べ支払い分を 含めて7%減の25億フラン。一部はコンティンジェント・キャピタル (CC)債券の形で支払われる。この債券はUBSの自己資本比率が 7%を下回った場合、またはUBSが救済に直面した場合には無価値と なる。

UBSは昨年12月に、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)操作 問題で米・英・スイスの当局から合計で約14億フラン相当の制裁金を科 された。

原題:UBS Posts Quarterly Loss on Libor Fine, Reorganization Cost (1)(抜粋)