2月4日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが下落、政情不安で-円は対ドルで一時93円台

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し1カ月ぶり大 幅安。政情不安を背景にイタリアおよびスペインの国債が下落し、ユー ロの需要が後退した。

ユーロは主要16通貨の過半数に対して値下がり。スペインのラホイ 首相が不正資金を受領した疑惑が報じられ、野党は首相辞任を要求して いる。また月内に選挙が行われるイタリアの世論調査では、ベルルスコ ーニ前首相の支持率が上昇し、最有力のベルサニ民主党党首との差を縮 めた。円は対ドルで一時、2010年5月以来で初となる1ドル=93円台ま で円安が進んだ。欧州中央銀行(ECB)は今週、政策決定会合を開 く。

みずほフィナンシャル・グループの法人外国為替セールスバイスプ レジデント、ファビアン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は電話取 材で、「ユーロは急激な下げとなった」と指摘。「欧州発のネガティブ なニュースが影響していると考えられる。何事も永遠に上昇し続けられ るはずはない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは前週末比0.9%安の1ユ ーロ=1.3514ドル。一時1%安と1月3日以来最大の下げとなった。今 月1日には1.3711ドルと、11年11月14日以来の高値を付けていた。対円 ではこの日1.4%下げて1ユーロ=124円84銭。円は対ドルで0.4%上昇 し1ドル=92円38銭。一時93円18銭と、10年5月13日以来の円安・ドル 高となる場面もあった。

欧州情勢

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査では、ECBは7日の 政策決定会合で現状維持を決定すると見込まれている。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)はブルームバーグラジオのインタ ビューで、「成長鈍化と失業増加という新たなマクロ経済環境に入れ ば、政策当局は一段と積極的な戦術を用いるだろう」とした上で、「ま だそうした状況にはない」と続けた。

スペイン10年債利回りは5.44%と、昨年12月12日以来の高水準に上 昇。ラホイ首相はスペイン紙パイスによる不正疑惑の報道は「事実無 根」だとして否定した。

イタリア10年債利回りは一時4.49%に上昇。ドイツ国債に対する上 乗せ利回り(スプレッド)は4営業日連続で拡大した。モンティ首相 は、ベルルスコーニ氏が今月の選挙で首相に選出された場合、スプレッ ドは拡大する可能性があると発言した。

円は対ドルで上昇

円はドルに対し先週までに、週間ベースでは過去最長となる12週連 続安となった。

麻生太郎財務相は3日、日本経済の再生に向けたデフレ対策につい て、1930年台に発生した昭和恐慌の際の高橋是清蔵相の対応策をモデル にしていることを明らかにした。麻生氏はデフレ対策について、NHK のインタビュー番組で「経験には学べない、歴史に学ぶ以外に方法はな い」と述べた。

先進10カ国通貨で構成されるブルームバーグ相関加重指数によれ ば、円は過去3カ月で16%下落。ユーロは4.5%上昇、ドルは1.7%下げ た。

原題:Euro Drops on Region’s Political Concern; Yen Touches 2010 Low(抜粋)

◎米国株:反落、S&P500種は11月以来の大幅安-欧州懸念が再燃

4日の米国株は反落。S&P500種株価指数は昨年11月以来で最大 の下げとなった。欧州の債務危機が深刻化するとの懸念が再燃した。

S&P500種株価指数の産業別10指数はいずれも下げた。小売りの ウォルマート・ストアーズはJPモルガン・チェースによる投資判断引 き下げを嫌気して下落。新聞発行のガネットは6.7%安。TV部門の収 入の伸びは紙媒体の広告不振を補えないとの見通しが嫌気された。

栄養補助食品のハーバライフは上昇。米当局の調査対象になってい るとの情報から一時12%安まで売り込まれたが、その後FTCがこれを 訂正したことから買いが膨らんだ。

S&P500種は前営業日比17.46ポイント(1.2%)安の1495.71。昨 年11月14日以来で最大の値下がり。ダウ工業株30種平均は129.71ドル (0.9%)下げて13880.08ドル。

アドバイザリー・リサーチのファンドマネジャー、マシュー・スワ イム氏は、「一部に利益確定の動きがある」と述べた。

S&P500種は先月、月間ベースで5%上昇した。ダウ平均は先 週、2007年以来初めて1万4000ドル台に乗せ、最高値に約2%と迫って いる。

この日決算を発表したS&P500種採用企業は13社。ブルームバー グのデータによると、すでに四半期決算を発表した264社のうち約73% で利益が予想を上回り、66%の企業で売上高が予想を上回った。

4日の欧州株式市場でストックス欧州600指数は1.5%下落した。

製造業受注

米商務省が発表した12月の製造業受注額は前月比1.8%増加した。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は2.3%増だった。前月は0.3%減少(速報値はほぼ変わらず)に修正さ れた。

シカゴオプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は14%上昇して 14.67。年初来で最も上昇した。景気敏感株 で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数は1.4%下げた。

S&P500種産業別10指数のうちテクノロジー株や消費者サービス 株、金融株が特に下落した。KBW銀行指数は1.2%低下した。

ウォルマートやオラクル

ウォルマートは1.2%安。JPモルガンが同社株の投資判断をオー バーウエートからニュートラルに引き下げたことが嫌気された。石油大 手のシェブロンは1.1%安。UBSが同社の最近の株価上昇を考慮し て、株式投資判断を買いからニュートラルに引き下げた。

ソフトウエアメーカー、オラクルは3%安。同社はネットワークソ リューションを提供するアクメ・パケットを17億ドル(アクメ1株当た り29.25ドル)で買収することで合意した。一方アクメは24%上昇し た。

ハーバライフは1.3%上昇。ニューヨーク・ポスト紙はこれより 先、情報公開法の要請に基づいたFTCの対応を引用して、ハーバライ フが調査対象になっていると報道した。

原題:S&P 500 Has Biggest Drop Since November on Europe Debt Concern(抜粋)

◎米国債:上昇、10年債利回り2%超に妙味-欧州の不安再燃も影響

米国債相場は上昇。米経済の回復ペースに不安が高まるなか、2% を超える10年債利回りに買いが集まり、10年債利回りはほぼ10カ月ぶり の高水準から下げた。

欧州の債券市場では政治面での先行き不透明感が浮上し、スペイン 国債とドイツ国債の利回り差(10年債で比較)は1月2日以降で最大 の3.83%に拡大した。米金融当局による景気浮揚策の一環として、ニュ ーヨーク連銀はこの日、2020年2月から22年11月に償還を迎える米国 債32億ドル相当を購入した。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「リスク・オフの取引だ」と 指摘。「最悪期は過ぎたものの、解消されていない懸念やリスクは残っ ている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時分現在、10年債利回りは前営業日比6ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)下げて1.96%。一時は4月12日以来で最高とな る2.06%に上げていた。同年債(表面利率1.625%、2022年11月償還) 価格は17/32上昇して97 3/32。

30年債利回りは6bp下げて3.16%。

10年債の相対力指数(14日)は方向転換の可能性を示唆するとみら れる70を突破し、71に達した。

借入額見通しを引き下げ

2年債と10年債の利回り差は1.71ポイントに縮小し、過去1週間で 最小。1日には昨年4月以来で最大の幅に拡大していた。

ブルームバーグニュースがまとめたエコノミスト77人の中央値で は、10年債利回りは年末までに2.24%に達すると予想されている。

米財務省は1-3月(第1四半期)の政府純借入額見通しを110億 ドル引き下げ、3310億ドルとした。キャッシュバランスの拡大を反映さ せた。

4-6月(第2四半期)の純借入額については1030億ドルとの見通 しを示した。昨年10-12月(第4四半期)の借入額実績は2970億ドルだ った。これらの予想に基づき2月6日に四半期定例入札の規模が発表さ れる。

欧州では政治的な先行き不透明感からスペインとイタリアの10年債 が2営業日続落。これを背景に、米国債に資金を逃避する動きが活発に なった。

製造業受注

米商務省が4日発表した12月の製造業受注額は前月比1.8%増加し た。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は2.3%増だった。前月は0.3%減少(速報値はほぼ変わらず)に修正さ れた。

フェデレーテッド・インベスターズで100億ドル(約8260億円)相 当の資産運用に携わるドナルド・エレンバーガー氏は、「家計やリテー ル投資家らはリスク主導の上昇局面に乗り遅れている」と指摘。「彼ら は恐らくは政府債証券、米国債をオーバーウエートとしているのだろ う。それが市場で見られる買い意欲につながっている」と続けた。

原題:Treasuries Rise as 10-Year Yield at 10-Month Highs Lures Buyers(抜粋)

◎NY金:続伸、1676.40ドル-プラチナ相場は17週間ぶり高値

ニューヨーク貴金属市場は堅調。金先物相場は続伸した。プラチナ 先物は世界最大手のアングロ・アメリカン・プラチナムでの生産減少を 背景に、ほぼ17週間ぶりの高値となった。

JPモルガン・チェースは1月31日のリポートで、プラチナや関連 貴金属は今年と来年に価格が急上昇する可能性があると指摘した。需要 の拡大や鉱山への投資不足を理由に挙げた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前営業日比0.3%高の1オンス=1676.40ドルで終了した。プラチ ナ先物4月限は0.6%高の1オンス=1.698.10ドル。一時は1.709ドル と、中心限月としては昨年10月9日以来の高値をつけた。

原題:Platinum Futures Advance to 17-Week High; Palladium, Gold Gain(抜粋)

◎NY原油:反落、2カ月ぶり大幅安-欧州不安で株価下落

ニューヨーク原油先物相場は反落。2カ月ぶりの大幅安となった。 欧州の政局に対する不安で株価が下落したことが響いた。西側諸国と イランとの協議が再開される見通しとなり、中東の緊張緩和につなが るとの観測が広がったことも背景。

スペインのラホイ首相は不正資金を受領したとの報道を受けて野党 から辞任要求を突き付けられている。バイデン米副大統領がイランの核 計画をめぐり同国との2国間交渉を提案したことについて、イランのサ レヒ外相は「一歩前進」だと述べた。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「市場 は全般的に売られている。スペイン首相の問題は欧州に残る大きな問題 を気づかせてくれた」と指摘。「バイデン副大統領による交渉申し出と イランの反応も原油売りの材料になっている。これにより安全保障のプ レミアムはやや低下している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比1.60ドル(1.64%)安の1バレル=96.17ドルで終了。昨年12月6日 以来の大幅下落となった。

原題:Oil Tumbles the Most in Two Months as Equities Decline on Europe(抜粋)

◎欧州株:約3カ月ぶり大幅安、イタリアとスペインの政局に不透明感

4日の欧州株式相場は約3カ月ぶりの大幅安となった。スペイン とイタリアの政局に再び不透明感が出ている兆候を背景に両国の国債 が下落し、両国の銀行株もこれに追随した。

スペインのサンタンデール銀行は半年ぶりの大幅安。ラホイ首相は 不正資金を受領したとの疑惑を否定した。イタリアのウニクレディトは 昨年6月以降で最大の下げ。月内に選挙が行われるイタリアでは、ベル ルスコーニ前首相の支持率が世論調査で、最有力のベルサニ民主党党首 との差を縮めた。スイスのプライベートバンク、ジュリアス・ベア・グ ループは3.1%下落。利益率の低下が売り材料。

ストックス欧州600指数は前週末比1.5%安の283.90で終了。昨年10 月23日以降で最もきつい下げとなった。年初来では依然1.5%上げてい る。

ナイト・キャピタル・ヨーロッパ(ロンドン)のストラテジスト、 イオアン・スミス氏は「スペイン国債利回りが12月以来の高水準に急速 に達した。スペイン政府に対する懸念が高まっているためだ」と述べ、 「スペイン政界に関する汚職疑惑に加え、月末近くのイタリア総選挙も 懸念材料となっている」と続けた。

この日の西欧市場ではギリシャとデンマークを除く16カ国で主要株 価指数が下落。イタリアのFTSE・MIB指数は4.5%安と、ここ6 カ月で最大の値下がり。スペインのIBEX35指数は3.8%下落。6営 業日続落で過去10カ月で最長となった。

原題:Europe Stocks Sink Most in Three Months on Spain, Italy Turmoil(抜粋)

◎欧州債:スペイン債が下落、政情に先行き不透明感-ドイツ債は上昇

4日の欧州債市場ではスペイン国債を中心に周辺国の国債が下落 した。域内の政情に先行き不透明感が高まりつつある中、スペイン国 債に対する需要が後退した。

スペイン10年債利回りは7週間ぶりの高水準となった。スペインの ラホイ首相が不正資金を受領したとの疑惑が浮上したほか、コメルツ銀 行のストラテジストらがスペイン債の保有削減を勧めたことが手掛か り。イタリアとポルトガルの国債も下げた。モルガン・スタンレーとド イツ銀行は、今年に入り見られた周辺国国債の堅調は頭打ちになるとの 見方を示した。ドイツ国債は堅調だった。

コメルツ銀行の債券ストラテジスト、マイケル・ライスター氏(ロ ンドン在勤)は「まだかなりのリスクが残っていることに市場は気付き つつある。とりわけ政治的なリスクが著しい」とし、「スペインは大き なダメージを起こしかねないため、その動揺は大きい。最悪の場合はス ペインで選挙が再び行われることになり、市場に深刻な衝撃を与えるだ ろう」と語った。

ロンドン時間午後4時半現在、スペイン10年債利回りは前週末比23 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の5.44%。これは昨 年12月17日以来の高水準。同国債(表面利率5.4%、2023年1月償還) 価格はこの日、1.78下げ99.685。

同年限のイタリア国債の利回りは15bp上昇し4.48%。12月31日以 来の最高となる4.89%まで上げる場面もあった。ポルトガル10年債利回 りは26bp上げて6.44%。

ドイツ10年債利回りは前週末比5bp下げて1.62%。一時は5bp 上昇した。1月30日には1.73%と、昨年9月17日以来の高水準を付けて いた。

英国債

英国債市場では10年債が前週末からほぼ変わらずで、利回り は2.09%となった。一時は2.17%と、4月20日以降の最高となった。2 年債利回りは3bp下げ0.32%。

ブルームバーグがまとめたアナリスト54人の調査では、イングラン ド銀行(英中央銀行)は7日の金融政策委員会(MPC)で政策金利 を0.50%に据え置くと全員が予想している。

原題:Spanish, Italian Bonds Slide as Political Turmoil Saps Demand(抜粋) Pound Strengthens Versus Euro as Spanish Bonds Drop; Gilts Fall (抜粋)

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