NY外為:ユーロが下落、政情不安で-円は対ドル一時93円台

ニューヨーク外国為替市場では、ユ ーロがドルに対し1カ月ぶり大幅安。政情不安を背景にイタリアおよび スペインの国債が下落し、ユーロの需要が後退した。

ユーロは主要16通貨の過半数に対して値下がり。スペインのラホイ 首相が不正資金を受領した疑惑が報じられ、野党は首相辞任を要求して いる。また月内に選挙が行われるイタリアの世論調査では、ベルルスコ ーニ前首相の支持率が上昇し、最有力のベルサニ民主党党首との差を縮 めた。円は対ドルで一時、2010年5月以来で初となる1ドル=93円台ま で円安が進んだ。欧州中央銀行(ECB)は今週、政策決定会合を開 く。

みずほフィナンシャル・グループの法人外国為替セールスバイスプ レジデント、ファビアン・エリアソン氏(ニューヨーク在勤)は電話取 材で、「ユーロは急激な下げとなった」と指摘。「欧州発のネガティブ なニュースが影響していると考えられる。何事も永遠に上昇し続けられ るはずはない」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは前週末比0.9%安の1ユ ーロ=1.3514ドル。一時1%安と1月3日以来最大の下げとなった。今 月1日には1.3711ドルと、11年11月14日以来の高値を付けていた。対円 ではこの日1.4%下げて1ユーロ=124円84銭。円は対ドルで0.4%上昇 し1ドル=92円38銭。一時93円18銭と、10年5月13日以来の円安・ドル 高となる場面もあった。

欧州情勢

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査では、ECBは7日の 政策決定会合で現状維持を決定すると見込まれている。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)はブルームバーグラジオのインタ ビューで、「成長鈍化と失業増加という新たなマクロ経済環境に入れ ば、政策当局は一段と積極的な戦術を用いるだろう」とした上で、「ま だそうした状況にはない」と続けた。

スペイン10年債利回りは5.44%と、昨年12月12日以来の高水準に上 昇。ラホイ首相はスペイン紙パイスによる不正疑惑の報道は「事実無 根」だとして否定した。

イタリア10年債利回りは一時4.49%に上昇。ドイツ国債に対する上 乗せ利回り(スプレッド)は4営業日連続で拡大した。モンティ首相 は、ベルルスコーニ氏が今月の選挙で首相に選出された場合、スプレッ ドは拡大する可能性があると発言した。

円は対ドルで上昇

円はドルに対し先週までに、週間ベースでは過去最長となる12週連 続安となった。

麻生太郎財務相は3日、日本経済の再生に向けたデフレ対策につい て、1930年台に発生した昭和恐慌の際の高橋是清蔵相の対応策をモデル にしていることを明らかにした。麻生氏はデフレ対策について、NHK のインタビュー番組で「経験には学べない、歴史に学ぶ以外に方法はな い」と述べた。

先進10カ国通貨で構成されるブルームバーグ相関加重指数によれ ば、円は過去3カ月で16%下落。ユーロは4.5%上昇、ドルは1.7%下げ た。

原題:Euro Drops on Region’s Political Concern; Yen Touches 2010 Low(抜粋)

--取材協力:Monami Yui、Candice Zachariahs.

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