TOPIXが950ポイント回復、米景気と円安-輸出や素材主導

東京株式相場は5日続伸し、 TOPIXはおよそ2年ぶりに950ポイントを回復した。米国の雇用や 製造業景況指数の改善、為替の円安傾向が好感され、電機など輸出関 連、鉄鋼や繊維など素材関連、銀行や証券など金融株中心に高い。決算 評価の動きが強まったパナソニックは値幅制限いっぱいのストップ高。

TOPIXの終値は前週末比13.10ポイント(1.4%)高の955.75、 日経平均株価は69円1銭(0.6%)高の1万1260円35銭。TOPIXの 終値ベースでの950ポイント回復は、2011年3月4日以来。

三菱UFJ投信の宮崎高志戦略運用部長は、「昨年秋の極端なリス クオフ状態からリスク要因が1枚1枚と剥がされてきており、それがタ イムラグをおいて米国など実体経済の持ち直しへとつながっている」と 指摘。グローバルな金融緩和状態の中で、「数年単位での大きな相場が 始まっている」との見方を示した。

米労働省が1日に発表した雇用統計によると、1月の非農業部門の 雇用者数は15万7000人増だった。ブルームバーグがまとめたエコノミス ト予想の中央値16万5000人増に届かなかったものの、昨年12月は19 万6000人増、11月は24万7000人増へ上方修正された。

一方、米供給管理協会(ISM)の1月の製造業景況指数は53.1 と、前月の50.2から上昇。エコノミスト予想の中央値は50.7だった。項 目別では新規受注が53.3と前月(49.7)を上回った。中国国家統計局と 中国物流購買連合会が3日に発表した1月の非製造業購買担当者指数 (PMI)も56.2と、昨年12月の56.1から上昇した。

前週末の米国では、株式市場でダウ工業株30種平均が5年ぶりに1 万4000ドルを突破し、為替市場ではリスク選好の動きからドルが下落。 円は対ドルで一時92円97銭と2010年5月以来の安値を更新した。きょう の東京市場では、おおむね92円台後半で推移した。

世界景気の底上げ織り込む

「米景気は消費者センチメントなど一部で悪い指標もあるが、雇用 統計を見ると改善は変わっていない」と、マネックス証券の村上尚己チ ーフエコノミストは評価。グローバルで製造業の生産が増え始めている とも述べ、為替の円安で上昇してきた日本株は「世界景気の底上げを織 り込み始めている」とした。

過熱状態が指摘されながらも、日本株の上昇が続いている。世界最 大の資産規模を持つ日本の年金積立金管理運用独立行政法人( GPIF)の三谷隆博理事長は1日、ブルームバーグ・ニュースとのイ ンタビューで、日本株はこれまで過小評価されていたとして「急激に値 上がりして心配というより、適正に評価されてきている」と分析。為替 の円安や株価の上昇傾向はなお続くだろうとし、株価は「危険水域まで はまだまだ」との見方を示した。

東証1部の業種別33指数は24業種が上げ、鉄鋼、繊維製品、銀行、 証券・商品先物取引、保険、電機、輸送用機器、海運などが上昇率上 位。金属製品や鉱業、電気・ガス、建設など9業種は下げた。売買代金 上位では、今月20日にプレイステーション4を発表する可能性があるソ ニーが売買代金トップで上昇。12年10-12月期の営業利益が市場予想か ら上振れたパナソニック、1月の米自動車販売がアナリスト予想を上回 ったトヨタ自動車も高い。

東証1部の売買高は概算で44億5344万株、売買代金は同2兆3399億 円。売買高の多さは、東日本大震災直後の11年3月16日以来。値上がり 銘柄数は1029、値下がりは549。

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