2月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが対ユーロで下落、雇用統計で-円は下落

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで2011円11月以来の 安値に下げた。米雇用市場の力強さや米当局が緩和策を継続するとの見 方を背景に、リスク選好の動きが活発になった。

ユーロは主要通貨の大半に対して上昇。ユーロ圏の製造業景気指数 がほぼ1年ぶりの高い水準になったことも手掛かり。円は2年半ぶりの 安値水準に下落。安倍晋三首相が次期日銀総裁として金融緩和に積極的 な候補者を選ぶとの観測が背景にある。

ウェルズ・ファーゴの主任為替ストラテジスト、ニック・ベネンブ ローク氏は電話インタビューで「雇用統計は強過ぎず、弱過ぎず、まさ に適度な結果となった」と指摘。「下振れ懸念をやや後退させる程度に 力強い一方、当局が金融政策の姿勢変更を早めるとの懸念を生じさせる ほど強くもなかった」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで前日比0.5%安 の1ユーロ=1.3640ドル。一時は1.3711ドルと約1年2カ月ぶりの安値 をつけた。ユーロは対円で1.7%高の1ユーロ=126円66銭。一時は126 円97銭と2010年4月以来の高値となった。ドルは対円で1.2%高の1ド ル=92円77銭。一時は92円97銭と10年5月以来の高値をつけた。

ユーロは一時上げ幅を縮小する場面もあった。米雇用統計で景気回 復の兆しが示され、ユーロの上昇は行き過ぎだったとの見方が広がっ た。

オンライン為替取引オアンダのアナリスト、ディーン・ポップルウ ェル氏(トロント在勤)は、「相対的にユーロロング(買い持ち)にな っているので、雇用者の数字は確かに利益確定売りの口実になった」と 説明した。

米失業率は上昇

米労働省が発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比15万7000人増。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は16万5000人増だっ た。昨年12月の雇用者数は19万6000人増と速報値の15万5000人増から上 方修正された。

家計調査に基づく失業率は7.9%と、昨年12月の7.8%から上昇し た。市場予想は7.8%だった。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は30日の声明で、「労働市場の 見通しが大幅に改善されない場合」、毎月850億ドルの債券を購入して いく方針をあらためて示した。

ユーロは対ドルで1月に月間ベースで6カ月連続の上昇と、2003年 5月以来の連続高となった。域内債務危機の最悪期は過ぎたとの楽観が 背景にある。

円下落

マークイット・エコノミクスが発表した1月のユーロ圏製造業景気 指数の改定値は47.9と、昨年12月の46.1から改善。昨年2月以来の水準 となった。先月24日発表の速報値は47.5だった。同指数は50が活動拡大 と縮小の分かれ目。指数は1年6カ月連続で50を下回っている。

円は対ドルで週間ベースでは12週連続の下落。週間ベースの下げと しては、ブルームバーグのデータでさかのぼれる1971年以降で最長とな った。安倍首相による次期日銀総裁の候補者選びは大詰めを迎えてい る。

原題:Dollar Drops to 14-Month Low Versus Euro on U.S. Jobs; Yen Falls(抜粋)

◎米国株:反発、ダウ平均は14000ドル超-雇用統計を好感

1日の米国株は反発。ダウ工業株30種平均は5年ぶりに1万4000ド ルを上回った。朝方発表された雇用統計や製造業景況指数を受けて、米 国経済への信頼感が高まった。

S&P500種の産業別10指数はいずれも上昇した。食肉加工のタイ ソン・フーズが高い。四半期利益が予想を上回ったことが好感された。 一方、製薬のメルクは下落。今年の減益見通しが嫌気された。

S&P500種株価指数は1%上昇して1513.17。週間ベースでは5週 連続の上昇だった。ダウ工業株30種平均は149.21ドル(1.1%)高 の14009.79ドル。

ウィルバンクス・スミス・アンド・トマス・アセット・マネジメン トのウェイン・ウィルバンクス最高投資責任者(CIO)は、「市場は 雇用統計に非常に満足している」と述べ、「特に明るいトレンドの製造 業と不動産の2部門は今後も米国経済に恩恵をもたらし続けるだろう」 と指摘した。

雇用統計

労働省が発表した雇用統計によると1月は15万7000人の雇用増だっ た。昨年12月は19万6000人増、11月は24万7000人増にそれぞれ上方修正 された。一方、1月の失業率は7.9%と、前月の7.8%から上昇した。

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業景況指数は53.1 と、前月の50.2から上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト 予想の中央値は50.7だった。同指数で50は製造業活動の拡大と縮小の境 目を示す。

S&P500種は2007年10月に記録した最高値1565.15を3.3%下回る 水準をつけ、ダウ平均は最高値14164.53ドルに1.1%と迫っている。ダ ウは2009年に記録した12年ぶり安値の2倍を上回る水準。金融当局が債 券購入を増やしていることが背景にある。

小型株で構成するラッセル2000指数は1%上昇して最高値を更新し た。ダウ輸送株平均は0.9%高。

産業別10指数のうち通信サービス株や金融株、素材株などが特に上 昇した。景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指 数は1%上昇。シカゴオプション取引所(CBOE)のボラティリティ 指数(VIX)は9.7%低下して12.90。

24銘柄で構成されるKBW銀行指数は1.7%高。バンク・オブ・ア メリカ(BOA)は3.5%上昇した。

この日決算を発表したS&P500種採用企業は14社。ブルームバー グのデータによると、すでに四半期決算を発表した254社のうち約73% で利益が予想を上回り、65%の企業で売上高が予想を上回った。

タイソン上昇、メルクは下落

タイソンは3.1%上昇。同社の10-12月(第1四半期)利益はアナ リスト予想を上回った。同社はまた通期売上高見通しを約350億ドルと 発表、ブルームバーグがまとめたアナリスト13人の予想平均値(347億 ドル)を上回った。

米電話会社2位のベライゾン・コミュニケーションズは2.2%高。 パイパー・ジャフレーのアナリストは、同社の市場シェア拡大と自社株 買いの可能性を指摘した。

メルクは3.3%下落。同社は利益が今年、減少するとの見通しを示 した。ジェネリック(後発医薬品)との競争で主力のぜんそく治療薬 「シングレア」からの利益が減少するとみられている。

原題:U.S. Stocks Rally as Dow Climbs Above 14,000 on Jobs Report(抜粋)

◎米国債:利回りが9カ月ぶり高水準-雇用増に反応

米国債市場では、利回りが9カ月ぶり高水準を付けた。1月の雇用 統計で雇用者数が増加し景気回復が勢いを増しつつある兆候が示された ことで、安全資産としての米国債の妙味が低下した。

10年債利回りは週間ベースで2週連続上昇。雇用統計では昨 年11、12月の雇用者数の増加幅も上方修正された。30年債と同年限のイ ンフレ連動債(TIPS)の利回り格差(ブレークイーブンレート)は 一時、昨年9月以来で最大となった。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は「リスク資産が上昇している環境で市場が低い債券利回りに疑 念を抱く中、利回りは上昇した」と分析。「経済指標は全般的に強弱ま ちまちだが、市場はネガティブな数字よりも適度な力強さを示す前向き なデータにより注目している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.02%。一時2.04%と、4月13日以来の高水準を付 けた。

30年債利りは一時6bp上げて3.24%と、4月5日以来の高水準。

株式市場ではこの日、ダウ工業株30種平均が2007年以来初めて1 万4000ドルを上回った。

30年債と30年物TIPSの利回り格差は一時2.63ポイントに拡大 し、9月17日以来で最大となった。過去10年間の平均は2.48ポイント。

雇用統計

米労働省が1日に発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇 用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比15万7000人増。前月は19 万6000人増、11月は24万7000人増に修正された。1月の増加幅は、ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(16万5000 人増)は下回った。

利回りは一時下げる場面があった。雇用統計では失業率は7.9%に 上昇。これで金融当局が米国債の購入を縮小し始めるとの見方が後退し た。市場では7.8%で横ばいが見込まれていた。

経済のエンジン

ナビゲート・アドバイザーズ(コネティカット州スタンフォード) のマネジングディレクター、トーマス・ディガロマ氏は「きょうの雇用 統計は経済のエンジンが回転速度を上げつつあることを示唆している。 ただ車はどこにも向かっていない」と指摘。「金利が上昇するとの弱気 なスタンスが見られる。きょうの統計は、金利は大幅に上昇する必要が あるとの感覚を和らげるような内容だ」と述べた。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は声明で、経済について「一時 的な要因」で足踏みしていると指摘。また世界の金融市場での緊張は和 らいできているものの、景気見通しには下振れリスクがあるとした。そ の上で、「適切な政策緩和」により、景気は上向き失業率は低下すると の認識を示した。

CRTキャピタル・グループの米国債ストラテジスト、デービッ ド・エーダー氏は「リセッション(景気後退)のリスクが後退したのは 確実だ。ただ実際のところ、何とか切り抜けているといった状況だ」と 述べた。

原題:Treasury Yields Reach Nine-Month Highs After Payrolls Increase(抜粋)

◎NY金:反発、雇用増が経済成長を示唆-インフレ誘発の見方

ニューヨーク金先物相場は反発。米国の雇用者数の増加など景気 改善が示唆される中、金融当局の刺激措置でインフレが誘発されると の見方が広がった。

米労働省が発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者 数(事業所調査、季節調整済み)は前月比15万7000人増。家計調 査に基づく失業率は7.9%と、前月の7.8%から上昇した。米連邦公 開市場委員会(FOMC)は今週開いた会合後の声明で、毎月850億 ドルの債券購入を継続する方針を明らかにしていた。

PVMフューチャーズ(ニュージャージー州ホーボーケン)のブ ローカー、カルロス・ペレスサンタラ氏は電話インタビューで、「雇 用の数字は非常に良好で、当局の緩和措置は景気を押し上げるとみら れるため、インフレが誘発されるとの思惑につながる」と指摘。「金 融システムに放出されるマネーが増えれば、通貨価値の低下も進行す るだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比0.5%高の1オンス=1670.60ドルで終了した。

原題:Gold, Silver Rise as Payrolls Signal Economic Growth, Inflation(抜粋)

◎NY原油:反発、雇用・製造業統計を好感-週間で8週連続高

ニューヨーク原油先物相場は反発。1月の雇用と製造業の拡大を 示す指標を好感して買いが入った。週間では8週連続で上げ、過去8 年超で最長の連続高となった。

労働省が発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比15万7000人増加した。米 供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業景況指数は市場予想 を上回る伸びとなった。

コンフランス・インベストメント・マネジメント(セントルイス) のチーフマーケットストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「相場 は主に景気認識の改善で上昇している。この日の経済指標は経済が考 えられたよりもわずかに良いことを示しており、原油と石油製品の両 方に幾らかプラス要因となっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比28セント(0.29%)高の1バレル=97.77ドルで終了した。週 間では2%上昇。8週連続高は2004年8月以来で初めて。

原題:Oil Caps Longest Run of Weekly Gains Since 2004 on Economy(抜粋)

◎欧州株:2週間ぶり大幅高-米雇用と製造業活動の拡大を好感

1日の欧州株式相場は上昇。ストックス欧州600指数は2週間ぶ り大幅高となった。米国での雇用増加と製造業活動の拡大が買い材料。 同指数は週間ベースでは年初来最悪の下落となった。

英最大の固定電話会社BTグループは5年ぶり高値。四半期決算 で利益が市場予想を上回った。イタリアのポポラーレ・ディ・ミラノ 銀行は9.6%の値上がり。会社とパートナーシップの特徴を併せ持つ ジョイントストック・カンパニーとなる公算があるとの報道が手掛か り。スウェーデンの家電メーカー、エレクトロラックスは1年5カ月 ぶり大幅安。決算で利益が市場予想に届かなかった。6カ月に及んだ 空売り禁止措置が解かれたスペインのIBEX35指数は1.6%下落。

ストックス欧州600指数は前日比0.3%上昇の288.20。1月 17日以降で最も上げた。今週全体では0.5%下落。米財政合意を背 景に、1月の上昇率は2.7%と、昨年7月以来最大の月間上昇となっ た。

ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)のポートフォリオマネジャー、 ピエール・ムートン氏は「雇用統計では、健全だがあくまで緩やかな 米雇用回復が確認されたようだ」とした上で、「修正された過去の数 字を1月分と合わせれば、過去2カ月は予想を上回る増加となる」と 付け加えた。

米労働省が発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者 数(事業所調査、季節調整済み)は前月比15万7000人増。昨年 12月の雇用者数は19万6000人増と、速報値の15万5000人増 から上方修正された。

また、米供給管理協会(ISM)が同日発表した1月の製造業景 況指数は53.1と、前月の50.2から上昇。ブルームバーグがまとめ たエコノミスト予想の中央値は50.7だった。

この日の西欧市場では、18カ国中13カ国で主要株価指数が上昇 した。

原題:European Stocks Rise as U.S. Payrolls Increase; BT Group Gains(抜粋)

◎欧州債:ドイツ2年債続伸、ECBへの資金返済額が大幅減少

1日の欧州債市場では、ドイツ2年債が続伸。欧州中央銀行(E CB)の3年物資金の2回目の繰り上げ返済が実施される来週、銀行 の返済計画額が前回を下回ることが明らかとなり、債務危機が和らい でいるとの楽観が後退した。

ECBの発表によると、ユーロ圏の市中銀行が来週予定する返済 額は約35億ユーロ。今週の初回返済額は1372億ユーロだった。 欧州銀行間取引金利(EURIBOR)先物相場は上昇。スペインと イタリアの10年債はそれぞれ値下がりした。

ラボバンク・インターナショナルの債券ストラテジスト、リン・ グレアムテーラー氏(ロンドン在勤)はECBの発表について、「金 融システムから引き揚げられる流動性が減るということだ」と指摘。 「1週間前には大規模な額が発表され、予想をかなり上回っていたた め市場では前向きに解釈された。こうなると、返済できる分は既に返 済されてしまったようだ」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時55分現在、ドイツ2年債利回りは前日比 2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.25%。一 時は5bp低下した。1月28日には0.32%に上昇し、昨年3月 21日以来の高水準となっていた。同国債(表面利率0%、2014年 12月償還)の価格は0.04上げて99.54。10年債利回りは1b p下げて1.67%。1.63%まで低下する場面もあった。

スペイン10年債利回りは2bp上昇の5.21%。同年限のイタ リア債利回りも2bp上昇の4.33%。

英国債はほぼ変わらず。ロンドン時間午後5時19分現在の10 年債利回りは2.10%。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償 還)価格は97。利回りは一時2.12%まで上昇した。前週末からは 4bp上昇。

原題:German 2-Year Notes Advance as Banks Cut Loan Repayments to ECB(抜粋) 原題:Pound Tumbles as Much as 1.8% Versus Euro, Most in Two Years(抜粋)

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