三菱UFJ:4-12月期35%減の5325億円-特殊要因の反動

三菱UFJフィナンシャル・グルー プの2012年4-12月期連結純利益は、前年同期比35%減の5325億円だっ た。米モルガン・スタンレーの連結化が増益要因となった前年同期の反 動で減益となった。通期の業績目標は6700億円を据え置いた。通期目標 に対する4-12月(9カ月)までの進捗率は79%に達した。

ブルームバーグ・ニュースが集計したアナリスト8人の予想平均値 は5290億円だった。国債等債券関連利益の増加や市況回復による株式減 損額の縮小などが寄与したが、モルガンSの連結化に伴う一時的利益 約2900億円を計上した前年同期を下回った。4-9月の6カ月分を差し 引いた10-12月の純利益は前年同期に比べ約2倍の2420億円だった。

三菱UFJは国内貸出の伸び悩みや利ザヤが縮小する中、粗利益に 占める海外比率を40%まで高める方針を掲げている。こうした中、大胆 な金融緩和でデフレ脱却を目指す安倍晋三政権の発足前から株価上昇や ドル高・円安が進行。日銀統計では、12月の都銀(11行)の貸し出しは 3年2カ月ぶりにプラスに転じるなど経営環境が改善した。

東証などで1日開示した。4-12月期は本業のもうけを示す連結業 務純益が1.6%減の1兆1541億円だった。連結粗利益は1.2%増の2 兆6781億円、資金利益は4.9%減の1兆3098億円、役務取引等利益 は2.5%増の7164億円、その他業務利益は5.3%増の3832億円となった。 与信関係費用は1035億円(前年同期は907億円)だった。

銀行買収や株主還元も

4-12月の株式等関係損益は、前年同期比641億円改善して909億円 の損失となった。株式市場の回復に伴い第2四半期比(4-9月)で は827億円改善した。東証株価指数(TOPIX)は10月以降の3カ月 で17%上昇した。

BNPパリバの鮫島豊喜アナリストは、三菱UFJなど金融機関に ついて「ファンダメンタルズ改善の芽は少し見えている」とし、株価上 昇に伴う投信販売の力強さや中小企業の設備投資の資金ニーズの高まり を指摘した。一方、海外融資は「3メガ銀とも増加傾向だが、アジアで は企業が債券での資金調達にシフト」しており、伸び悩む可能性がある という。

三菱UFJは、買収戦略による商業銀行ビジネス拡大を狙う。完全 子会社の地銀ユニオンバンカルを保有するほか、モルガンSに22%出資 する米国ではさらなる銀行買収も視野に入れる。アジアでは12月にベト ナム大手銀のベトナム産業貿易商業銀行(ヴィエティンバンク)に20% 出資することで株主のベトナム政府などと合意した。

ドイツ証券の山田能伸アナリストは三菱UFJについて、「自己資 本に余裕があり、投資や買収などに1兆円の資金を投じることができ る」と指摘。今後については「北米で地銀の買収や株主還元で増配に動 く可能性が十分にある」とみている。

--取材協力:. Editors: 平野和, 持田譲二

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