米国債:10年債利回り、9カ月ぶり高水準付近-雇用統計控え

米国債市場では、10年債利回りが9 カ月ぶり高水準付近で推移。2月1日に発表される1月の雇用統計で は、雇用者の伸びが過去5カ月で最大になると予想されている。

米上院は31日、連邦債務の上限超過を3カ月先延ばしする法案を可 決。これに反応し、10年債利回りは低下した。法案可決前の段階で は、10年債利回りは方向感に乏しい動きだった。この日発表の経済指標 では、シカゴ地区の製造業景況指数が市場予想を上回った一方、新規失 業保険申請件数は予想以上に増加した。ニューヨーク連銀は景気刺激プ ログラムの一環として、15億7000万ドル相当の米国債を買い入れた。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は電話取材で、「積極的な緩和策を進める金融当局の現行方針 や低成長シナリオを考えると、10年債利回りで2%という水準は均衡点 といえる」と指摘。「ここからの方向性は成長見込み、特に雇用者数の 増加幅に左右される。あすの雇用統計は今後を見通す上でのヒントにな るだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時34分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の1.98%。前日は一時2.03%と、4月25日以来の 高水準を付けた。同年債(表面利率1.625%、2022年11月)価格は2/32 上げて96 26/32。

米上院は、連邦債務の上限超過を3カ月先延ばしする法案を賛 成64、反対34で可決し、オバマ大統領に送付した。

リターンはマイナス

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 米国債の月初から前日までのリターンはマイナス1.1%で、このままい けば月間リターンとしては10年12月以来の大幅なマイナスとなる。株式 市場ではMSCIオールカントリー世界指数のリターンが配当金の再投 資を含めたベースで4.9%。

米国債の売りは前日に減速した。10年債利回りがボリンジャーバン ドの上限1.99%を上回る2.03%を付けたことも手掛かりとなった。

連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストが開発した金融モデ ルに基づくタームプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)によると、こ の日タームプレミアムは一時マイナス0.59%と、4月12日以来の低水準 を付けた。マイナスのタームプレミアムは、適正水準を下回る利回りで も投資家が積極的に受け入れていることを意味する。

シカゴ製造業景況指数

ブルームバーグが実施した調査の中央値では、1月の非農業部門雇 用者数は16万5000人増が予想されている。前月は15万5000人増だった。 また別の調査では、失業率は7.8%で前月から変わらずが見込まれてい る。

MNIシカゴ・リポートの1月の製造業景況指数(季節調整済み) は55.6と、前月の50(速報値51.6)から上昇した。これは昨年4月以来 の高い水準。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中 央値は50.5だった。同指数は50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示 す。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は製造業景況指数について、 「上向きのサプライズだ」とした上で、「あすの雇用統計が楽しみだ」 と続けた。

米労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整 済み)は前週比3万8000件増の36万8000件。増加幅は昨年11月10日以来 で最大。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央 値は35万件だった。

原題:Treasury Yields Almost at 9-Month High Before Payrolls Report(抜粋)

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