山口日銀副総裁:従来に増して果断な政策講じる-必要に応じ追加緩和

日本銀行の山口広秀副総裁は31日午 前、長崎市内で講演し、金融政策運営に関して「従来にも増して、果断 な政策対応を講じていく」と述べるとともに、資産買い入れ等基金につ いては、経済・物価情勢を点検しながら、「必要に応じてさらなる緩和 を図っていくこともあり得る」との考えを示した。

副総裁は「今がデフレからの脱却に向けての絶好のチャンスだ。米 国経済や中国経済が回復経路に復する見通しが出てきた。わが国も本年 半ばにかけて緩やかな回復経路に復帰していく可能性が高まってきてい る」と指摘。物価についても「2014年度には消費者物価(生鮮食品除 く)前年比上昇率が1%に達する可能性が開けつつある」と語った。

その上で、「このような変化の下で、実際に物価上昇率が高まって いけば、人々の予想物価上昇率も上昇していくと考えられる」と指摘。 「以上のように考えて、これまで『当面1%を目指す』としてきた私ど もの方針を一段と推し進め、『物価安定の目標』として2%とすること とした。日銀はその下で金融緩和を強力に推進し、これをできるだけ早 期に実現することを目指す」と述べた。

日銀は22日の金融政策決定会合で、資産買い入れ等基金について 「期限を定めない資産買い入れ方式」を導入することを決定。今年末に 現行方式での買い入れが完了した後、来年初から当分の間、毎月、長期 国債2兆円程度を含む13兆円程度の金融資産の買い入れを行う。これに より基金の残高は14年中に10兆円程度増加し、111兆円程度となる。

疑問に回答

山口副総裁は「新しい資産買い入れ方式について『せっかく導入す るなら来年初からではなく、なぜ今すぐ始めないのか』といったご質問 をいただくことがある」と指摘。これに対する「端的な答えとしては、 今年は既に50兆円を上回る規模の大量の資金供給を行うこととしている からだ」と述べた。

また、「『金融緩和の思い切った前進』としては、10兆円程度の基 金の増額では不十分ではないかという指摘もある」とした上で、「この 点は、今年から来年以降も切れ目なく金融緩和を続けていくという日銀 の強い姿勢との関係で評価していただきたい」と言明。続けて「もちろ ん、先行きの基金の運営については、経済・物価情勢を点検しながら、 必要に応じてさらなる緩和を図っていくこともあり得る」と語った。

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