債券は上昇、投資家の現物債買いや円安が一服-2年債入札は順調

債券相場は上昇。月末とあって現物 債に投資家からの買いが入ったことや円安・株高の一服が手掛かりとな った。きょう実施の2年債入札は順調だった。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比4銭高の144円09銭で始 まり、直後に横ばいの144円05銭まで伸び悩み。その後は買いが優勢と なり、上げ幅を拡大。午後1時30分ごろには144円40銭に達した。結局 は25銭高の144円30銭で取引終了。上昇幅は15日以来の大きさ。

トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャーは 「来年度予算案の閣議決定や追加金融緩和でいったん材料出尽くしとな り、政策期待を反映した急ピッチの円安や株高に調整が入るとの読みも ある」と指摘。「週初からの相場調整で割高感が弱まった10年債などに 資金消化の買いが優勢となった。運用資金が潤沢な状況に変化はなく、 金利上昇局面での需要はなお旺盛だ」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の327回債利回 りは横ばいの0.77%で始まったが、直後から徐々に水準を切り下げ、1 時すぎには3ベーシスポイント(bp)低い0.74%まで低下した。前日に は一時0.775%と15日以来の高水準を付けていた。5年物の107回債利回 りは0.5bp低い0.15%で開始。1時30分ごろには1.5bp低い0.14%と22日 に付けた過去最低に並んだ。

超長期債も堅調。20年物の141回債利回りは0.5bp低い1.785%で始 まり、午後3時すぎには2.5bp低い1.765%まで下げた。30年物の37回債 利回りは0.5bp低い2.00%で開始。3時すぎには2.5bp低い1.98%と1週 間ぶりの低水準を付けた。

2年債入札、倍率上昇

財務省がこの日実施した表面利率0.1%の2年利付国債(325回債) の入札結果によると、最低落札価格は100円05銭(最高利回り0.074%) と予想を5厘上回った。同利回りは2005年6月以来の低水準。平均落札 価格は100円05銭8厘(平均利回り0.070%)。小さければ好調とされる テール(最低と平均落札価格の差)は8厘と前回の1厘から拡大。投資 家需要の強さを示す応札倍率は10.13倍と前回の9.73倍を上回った。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、2年債入札につい て「日銀の買いが入る年限で懸念はない」と言い、無難に通過したと指 摘した。米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融緩和策の出口戦略が 出るかと懸念されていたのもなく、安心感が広がっているとし、「月末 なので年金基金による資金流入もあるようだ」とも述べた。

米連邦準備制度理事会(FRB)は29、30日に開催したFOMCの 終了後に声明を発表し、毎月850億ドルの債券を購入していく方針をあ らためて示した。経済については悪天候など一時的な要因により足踏み していると指摘。また、30日発表の昨年10-12月期の米実質国内総生産 (GDP、年率)速報値は前期比0.1%減少した。マイナスは今回の景 気拡大期が始まった09年第3四半期以降で初めて。

円は前日には一時1ドル=91円41銭と10年6月以来の安値を付けた が、この日は90円75銭まで上げる場面があった。日経平均株価は前日 比24円71銭高の1万1138円66銭。一時は100円超下げたが、終盤にプラ ス圏に浮上した。30日の米債相場では10年債利回りが前日比1bp低 い1.99%。一時は2.03%と昨年4月以来の高水準を付けた。米株相場は 反落し、S&P500種株価指数は0.4%下げて1501.96。

--取材協力:赤間信行、池田祐美. Editors: 青木 勝, 山中英典

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