協調融資組成、リーマンショック以来の高水準-大型買収や企業支援で

昨年の国内協調融資(シンジケート ローン)の組成総額は4年ぶり高水準となった。円高進行で日本企業に よる海外企業買収が活発化したことや、電機業界など経営難の大企業に 対する資金繰り支援が増加したため、リスク分散効果のある協調融資が 伸びた。

全国銀行協会の31日の発表によると、2012年の協調融資組成額は前 年比9.4%増の29兆0838億円。3年連続で増加し、リーマンショックの 起きた08年の水準に近付いてきた。この結果、同年末の協調融資残高は 前年比6.7%増の60兆8489億円と過去最高を更新した。

SMBC日興証券の中村真一郎シニアアナリストは、同年の動向に ついて「M&A関連資金や大企業向け貸し出しが出た」と分析する。こ の年はソフトバンクの米通信会社買収用資金1.6兆円や、経営難のシャ ープ向け3600億円融資など大型案件が多かった。

ただ、金融緩和の継続から市場金利は低下基調をたどっており、国 内の協調融資が伸びても銀行収益への寄与は限定的となっている。中村 氏は、「利ザヤがまだ低下しているので、貸し出しが多少増えてきても 国内収益はマイナスのままだ」と指摘。国内市場の回復よりも、海外向 け貸し出しの拡大の方が、収益への寄与は大きいとの見方を示した。

国内銀行の新規の長期貸出約定平均金利(日銀統計)は12月時点 で、過去最低の0.966%を推移している。

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