ホンダ:今期純利益予想50億円引き下げ-円安で為替予約評価損

ホンダは今期(2013年3月)純利益 予想を従来比で50億円引き下げて3700億円とした。年末来の急激な円安 による為替予約の時価評価損などを織り込んだ。

決算資料によると、今期純利益予想は前期比75%増。ブルームバー グが集計したアナリスト19人の予想平均値は4270億円。今期の売上高や 営業利益の予想は据え置いた。今期の為替前提は1ドル=81円(従来80 円)、1ユーロ=105円(同103円)に見直した。1-3月の前提は1ド ル=85円と現在のレート(90.92円、31日午後5時49分現在)と比べて 5円以上の円高に設定している。

池史彦専務は都内で開いた決算会見で「急激な円安が進んだために 為替の評価損が出た」と述べ、変更後の為替前提については「保守的か と言えばそうかもしれない」と話した。岩村哲夫副社長は、極端な円高 修正が進んでいることを歓迎すると話す一方で、為替動向にかかわら ず、需要地に近いところでの生産が基本となると強調し、生産地域に関 する戦略を変えるつもりはないと述べた。

同時に発表した12年10-12月の純利益は前年同期比62%増の774億 円となった。ブルームバーグが集計したアナリスト8人の予想平均値 は1079億円だった。デリバティブの評価に関する損益は、10-12月 に545億円の損失、4-12月では299億円の損失。

みずほ投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャーは、最近の 円安で自動車メーカーなど輸出企業の収益改善が期待される中、ホンダ から「下の数字が出てくるとは思っていなかった」とコメント。株式市 場では、為替メリットがフルに受ける会社はどこかという選別が進めら れていると指摘した上で、「ホンダにはそういう会社の一つであってほ しいし、今回の下方修正は一過性の要因によるものであってほしい」と 話した。

一方、欧州や中国の販売が想定を下回ったことが響き、今期は四輪 車のグループ販売計画を従来の412万台から406万台(前期比31%増)に 引き下げた。二輪車も同1556万台から1552万台(同3%増)に下げた。

13年の計画について、岩村副社長は四輪車の世界販売で440万台ぐ らいを狙うことを明らかにした。米国販売では07年に過去最高となっ た155万台を13年は上回りたいとしている。一方、反日デモから始まっ た日本製品不買運動の影響を受けて12年の販売が60.4万台にとどまった 中国では今年、75万台を目指したいと語った。中国販売は春節商戦時点 で9割以上のリカバリーが見込めるものの、デモ以前の水準に「シェア が回復するという観点での見直しはしていない」と話した。

一方、ホンダは31日、ロンドン証券取引所に上場廃止を申請すると 発表した。取引量がわずかなため。3月末をめどに上場廃止の予定で、 その影響は軽微とみている。

ホンダ株は31日の終値で、前日比0.9%高の3505円。年初来で は11%の上昇となった。

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