1月31日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ、月間で6カ月連続高-債務危機の収束を楽観

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して月間で6カ月 連続で上昇、過去10年弱で最長の連続高となった。ユーロ圏のソブリン 債危機は最悪期を脱したとの楽観的な見方が強まったことが背景。

ユーロは対円でも6カ月連続高と、1999年のユーロ導入以来で最長 となった。対ドルでのユーロはこの日、ドイツ小売売上高の減少などを 受けて値動きが荒くなったものの、2011年11月以来の高値を付けた。ド ル指数は2カ月連続で低下した。

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の 調査責任者、ダン・ドロー氏は電話インタビューで、「現在の大きなト レンドは過去1、2カ月に増えたユーロ売りのポジションのゆっくりし た解消だ。それがユーロを大きく押し上げている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで1ユーロ =1.3579ドル。一時は2011年11月18日以来の高値となる1.3594ドルまで 上げた。対円では0.8%高の1ユーロ=124円53銭。一時は124円60銭 と、2010年5月以来の高値を付けた。一方、122円99銭まで下げる場面 もあった。ドルは対円で0.7%上昇し1ドル=91円71銭。一時は2010年 6月以来の高値となる91円78銭まで上昇した。

ユーロは対ドルで1月に2.9%上昇。11年10月以来の大幅高となっ た。6カ月連続高は2003年5月以降で初めて。対円では1月に8.8%高 と、2000年12月以降で最大の上げ。

ユーロが年初来トップ

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、ユーロは年初か ら2.9%高と、同指数を構成する先進10カ国の通貨のうちで上昇率トッ プ。一方、円は6.3%下落、ドルは0.4%安。

1月のドイツ失業者数は予想外に減少し、同国国内経済の勢いが増 している兆候が強まった。独連邦雇用庁(FLO)によると、失業者数 は季節調整後で1万6000人減の292万人。ブルームバーグがまとめた調 査では8000人増が予想されていた。

ドイツ連邦統計庁が発表した12月の小売売上高は前月比1.7%減 少。11月は0.6%増(改定)だった。

テクニカル分析によると、ユーロ相場は反転が近い可能性がある。 ドルと円に対するユーロの相対力指数(RSI、期間14日)はこの日、 ともに70を上回った。同水準は相場上昇が急速に行き過ぎたことを示唆 する水準と言われる。

4キャストの外為ストラテジスト、シャント・モブセシアン氏は 「大規模で持続的な回復だと本気で信じている参加者はいない」と指 摘。ユーロは上げ下げを繰り返しながらも、今四半期は現在の水準近く にとどまるとの見通しを示した。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は今月、0.7%低下し、79.228。この日はほぼ変わらずだった。

先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、前週比3万8000 件増の36万8000件。増加幅は昨年11月10日以来で最大。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は35万件だった。

ムーディーズ・アナリティクスのシニアエコノミスト、ライアン・ スウィート氏は失業保険申請件数の大幅増について、「季節的な変化に よるところが大きく、赤旗を揚げて警戒すべきものではない。労働市場 の悪化は示していない」と述べた。

原題:Euro Has Longest Stretch of Monthly Gains in Decade; Rand Climbs(抜粋)

◎米国株:続落、UPSなど企業決算を嫌気-1日の雇用統計に注目

31日の米国株は続落。企業決算が失望を誘った。投資家は雇用統計 の発表を控えて経済統計に注目した。月間ベースでのダウ工業株30種平 均は1994年以来最大の値上がり。

小荷物輸送最大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は 下落。世界経済の弱さが輸送需要を圧迫するとみられる中、同社の利益 見通しはアナリスト予想を下回った。化学品メーカー米最大手、ダウ・ ケミカルも安い。同社の四半期決算は欧州での販売減少が響き、利益が 市場予想を下回った。石油会社コノコフィリップスは5.1%安。今年は 石油・天然ガス生産が落ち込むとの見通しを示したことが売り材料とな った。一方、携帯電話向け半導体最大手のクアルコムは上昇した。

S&P500種株価指数は0.3%下げて1498.11。ダウ工業株30種平均 は49.84ドル(0.4%)安の13860.58ドル。

ペン・キャピタル・マネジメントのリサーチディレクター、エリッ ク・グリーン氏は、「相場は一息つくころだ。従って経済関連のニュー スが予想を大きく上回る、あるいは大きく下回らない限り相場は下落ト レンドとなろう」と述べ、「強弱混在した経済統計が利益確定の理由に なる可能性がある」と続けた。

月間ベース

S&P500種は月初からは5%上昇し、1月としては1997年以来の 大幅高となった。ダウ平均は同5.8%上昇し、1月としては1994年以降 で最大の上げとなった。

S&P500種は2009年に記録した12年ぶり安値の2倍を上回る水 準。金融当局が債券購入を増やしていることが背景にある。

ブルームバーグのエコノミスト調査によると、2月1日発表の雇用 統計で非農業部門雇用者数は16万5000人増が予想されている。失業率の 予想は前月と同じ7.8%。

この日決算発表が予定されているS&P500種採用企業は37社。す でに四半期決算を発表した237社のうち約74%で利益が予想を上回っ た。ブルームバーグのデータによると、66%の企業で売上高が予想を上 回った。

S&P500種産業別10指数のうち7指数が下落した。消費者サービ ス株や石油・ガス、素材株が特に下げた。一方、公益株と通信サービス 株は上昇した。

UPS、ダウ・ケミが安い

UPSは2.4%下落。同社の発表によると今年の1株当たり利益 は4.80-5.06ドルになる見通し。ブルームバーグがまとめたアナリスト の予想平均は5.13ドルだった。

ダウ・ケミカルは7%安。2012年10-12月(第4四半期)の純損益 は1株当たり61セントの赤字。一時項目を除けば、1株当たり33セント の利益となったが、ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均 (34セント)に届かなかった。

コノコフィリップスも下落。会社再建策の一環である資産売却の影 響で、今年の生産が減少する可能性を示したことが嫌気された。

クアルコムは3.9%上昇した。同社が発表した1-3月(第2四半 期)の売上高と利益見通しは、アナリスト予想を上回った。同社の技術 を使ったスマートフォン(多機能携帯電話)の好調な販売が寄与した。

原題:U.S. Stocks Fall on Earnings as Investors Weigh Economic Data(抜粋)

◎米国債:10年債利回り、9カ月ぶり高水準付近-雇用統計の発表控え

米国債市場では、10年債利回りが9カ月ぶり高水準付近で推移。2 月1日に発表される1月の雇用統計では、雇用者の伸びが過去5カ月で 最大になると予想されている。

米上院は31日、連邦債務の上限超過を3カ月先延ばしする法案を可 決。これに反応し、10年債利回りは低下した。法案可決前の段階で は、10年債利回りは方向感に乏しい動きだった。この日発表の経済指標 では、シカゴ地区の製造業景況指数が市場予想を上回った一方、新規失 業保険申請件数は予想以上に増加した。ニューヨーク連銀は景気刺激プ ログラムの一環として、15億7000万ドル相当の米国債を買い入れた。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は電話取材で、「積極的な緩和策を進める金融当局の現行方針 や低成長シナリオを考えると、10年債利回りで2%という水準は均衡点 といえる」と指摘。「ここからの方向性は成長見込み、特に雇用者数の 増加幅に左右される。あすの雇用統計は今後を見通す上でのヒントにな るだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時34分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の1.98%。前日は一時2.03%と、4月25日以来の 高水準を付けた。同年債(表面利率1.625%、2022年11月)価格は2/32 上げて96 26/32。

米上院は、連邦債務の上限超過を3カ月先延ばしする法案を賛 成64、反対34で可決し、オバマ大統領に送付した。

リターンはマイナス

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれば、 米国債の月初から前日までのリターンはマイナス1.1%で、このままい けば月間リターンとしては10年12月以来の大幅なマイナスとなる。株式 市場ではMSCIオールカントリー世界指数のリターンが配当金の再投 資を含めたベースで4.9%。

米国債の売りは前日に減速した。10年債利回りがボリンジャーバン ドの上限1.99%を上回る2.03%を付けたことも手掛かりとなった。

連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストが開発した金融モデ ルに基づくタームプレミアム(期間に伴う上乗せ利回り)によると、こ の日タームプレミアムは一時マイナス0.59%と、4月12日以来の低水準 を付けた。マイナスのタームプレミアムは、適正水準を下回る利回りで も投資家が積極的に受け入れていることを意味する。

シカゴ製造業景況指数

ブルームバーグが実施した調査の中央値では、1月の非農業部門雇 用者数は16万5000人増が予想されている。前月は15万5000人増だった。 また別の調査では、失業率は7.8%で前月から変わらずが見込まれてい る。

MNIシカゴ・リポートの1月の製造業景況指数(季節調整済み) は55.6と、前月の50(速報値51.6)から上昇した。これは昨年4月以来 の高い水準。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中 央値は50.5だった。同指数は50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示 す。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は製造業景況指数について、 「上向きのサプライズだ」とした上で、「あすの雇用統計が楽しみだ」 と続けた。

米労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整 済み)は前週比3万8000件増の36万8000件。増加幅は昨年11月10日以来 で最大。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央 値は35万件だった。

原題:Treasury Yields Almost at 9-Month High Before Payrolls Report(抜粋)

◎NY金:反落、4週間ぶり大幅安-インフレ抑制の兆しで

ニューヨーク金先物相場は反落。ほぼ4週間ぶりの大幅安となっ た。米国のインフレ懸念が弱まったことから、ヘッジとしての金買いが 後退した。

米商務省が発表した12月の個人消費支出(PCE)価格指数は前月 比で変わらず。食品とエネルギーを除いたベースの前年比は1.4%上 昇。1年前は1.9%上昇だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)は 前日の声明で、「インフレは、エネルギー価格の変動を主として反映し た一時的な変化を除けば、委員会の中長期的な目標をやや下回る水準で 推移している」と指摘した。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「今はイ ンフレよりも多分デフレのリスクの方が大きい。心配なのはデフレ克服 は、中央銀行の能力を超えているのではないかということだ」と指摘。 「金は上昇するといつも、デフレ懸念で上値を抑えられる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比1.2%安の1オンス=1662ドルで終了。中心限月としては 4日以来の大幅下落となった。月間では0.8%安と、4カ月連続の値下 がり。

原題:Gold Falls Most in Four Weeks Amid Signs of Tame U.S. Inflation(抜粋)

◎NY原油:4日ぶり下落、失業保険申請件数の増加を嫌気

ニューヨーク原油先物相場は4日ぶりに下落。米失業保険申請件数 の増加を背景に、経済成長で燃料需要が拡大するとの楽観が後退した。

米労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数は前週比3 万8000件増の36万8000件。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は35万件だった。ブルームバーグ消費者信頼感指数 は4週連続で悪化した。前日は力強い経済成長で需要が高まるとの観測 から、原油は4カ月ぶりの高値で終えていた。

サミット・エナジーのアナリスト、ジェイコブ・コレル氏(ケンタ ッキー州ルイビル在勤)は「経済指標による実際の裏づけを前に、期待 がやや先行しているようだ」と指摘。「より好調で明確な指標が見られ 始めるまで、上昇基調が持続するのは難しい」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比45セント(0.46%)安の1バレル=97.49ドルで終了した。月間で は6.2%高と、3カ月連続の上昇。

原題:Oil Falls for First Time in Four Days as Jobless Claims Rise(抜粋)

◎欧州株:続落、決算失望でサンタンデール銀安い-月間でプラス

31日の欧州株式相場は続落。アストラゼネカやサンタンデール銀行 の決算で失望感が広がった。ストックス欧州600指数は月間ベースでは 昨年7月以降で最大の上げとなった。

英製薬会社アストラゼネカは3.2%安。2013年通期の減収減益見通 しが売り材料。スペインのサンタンデール銀と英蘭系石油会社ロイヤ ル・ダッチ・シェルも大幅安。第4四半期利益がアナリスト予想を下回 ったことが嫌気された。

ストックス欧州600指数は前日比0.5%安の287.22で終了。騰落比率 は約1対2。月初来上昇率は2.7%で、1997年以来の最長となる8カ月 連続高となった。

スレッドニードル・アセット・マネジメントのマルチ分散投資責任 者、トビー・ナングル氏は「過去半年にわたり株式を大幅重視してきた ものの、それに見合った企業の業績力をまだ目の当たりにしていない」 と指摘。「決算は非常に重要となるだろう。これまでの投資に釣り合う 結果が必要だ」と語った。

指数構成銘柄の株価収益率(PER、予想収益ベース)は12.2倍 と、昨年6月末時点の10.6倍から上がっている。ブルームバーグ集計の データによれば、構成銘柄でこの日決算を発表したのは約19社。

31日の西欧市場では18カ国中15カ国で主要株価指数が下落した。仏 CAC40指数は0.9%、英FTSE100指数は0.7%それぞれ下げた。ド イツのDAX指数は0.5%値下がりした。

原題:European Stocks Fall, Trimming Monthly Gain; AstraZeneca Slides(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債は反発、小売売上高の減少で-月間では下落

31日の欧州債市場ではドイツ国債が反発。10年債利回りは前 日付けた4カ月ぶり高水準から低下した。昨年12月のドイツ小売 売上高が減少したことを背景に、域内で最も安全とされる同国債の 需要が高まった。

この日発表された雇用統計で1月のドイツ失業者数が予想に反 して減少したものの、ドイツ10年債は堅調を維持。月間ベースで は下落して1月を終えた。オーストリアとフランスの国債も買われ た。ポルトガル10年債は続落。ユーロ圏の住宅価格が昨年7-9 月(第3四半期)に下落したことが手掛かり。スペイン10年債利 回りは12月以来の高水準に達した後、下げに転じた。

ダンスケ銀行のアナリスト、オーウェン・カラン氏(ロンドン 在勤)は、ドイツ債について「朝方発表されたドイツの小売売上高 はかなり悪かった。これが需要を高めた」と述べ、「ドイツ10年 債利回りは前日に1.70%を超えた。月初に1.40%前後だったこ とを考えれば、投資家の一部には魅力的な水準と映ったようだ」と 語った。

ロンドン時間午後4時45分現在、ドイツ10年債利回りは前 日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.68%。 前日は1.73%と、昨年9月17日以来の高水準を付けていた。同 国債(表面利率1.5%、2023年2月償還)価格はこの日、0.31 上げ98.38。2年債利回りは2bp下げ0.27%。

ドイツ連邦統計庁が発表した12月の小売売上高は前月比

1.7%減少。11月は0.6%増(改定)だった。独連邦雇用庁(F LO)によれば、1月の失業者数は前月比1万6000人減の292 万人。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では8000人増 が見込まれていた。

ポルトガル10年債利回りは5bp上げて6.13%。一時は20 bp上昇し6.27%となった。スペイン10年債利回りは4bp低 下の5.18%。先月28日以来の高水準となる5.31%まで上げる 場面があった。

英国債相場は上昇し、10年債利回りは2bp下げ2.10%。月 初来では27bp上げた。同国債(表面利率1.75%、2022年9月 償還)価格はこの日、0.145上げ97。

原題:German Bunds Rise After Retail Sales Drop; Portugal’s Bonds Fall(抜粋) Pound Climbs to One-Week High Versus Dollar as Confidence Rises (抜粋)

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