ギリシャ最後の希望の星か、サマラス首相に欧州諸国は安心感

ギリシャのサマラス首相は昨年6 月21日の初閣議までに、うんざりした気分を十分に味わっていた。どの 政党も絶対多数を獲得できずに再選挙となった上、6週間に及ぶ政局混 乱でギリシャはユーロ圏離脱の瀬戸際に追い込まれていた。

国営テレビで放映された7分間の演説で首相は、給与が3割カット となる閣僚らに対し、「心意気はもういい。結果を出してほしい」と要 請した。

サマラス首相は以来、ギリシャのユーロ圏離脱観測をあおらないよ う欧州各国の首脳らに強く訴え、新たな緊縮策をめぐって連立パートナ ーやトロイカと協議し、先月には凍結されていた救済融資約340億ユー ロ(約4兆2000億円)の実行にこぎ着けた。トロイカは欧州委員会と欧 州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)の3者。

少なくとも今のところは、ギリシャがユーロ圏を離れると予想して いたエコノミストや投資家、政治家を黙らせた格好だ。今月下旬のユー ロ圏財務相会合では、たった10分で次回救済融資の供与が決まった。ギ リシャ首相がサマラス氏なら、ユーロを死守できると欧州諸国は見込ん でいるようだ。

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのケビン・フェザースト ーン教授(欧州政治)はサマラス首相について、「ギリシャにとって最 善の利益はユーロ圏にとどまることだと確信する者にとって、ただ1人 残された希望の星だ」とし、「サマラス氏が失脚した場合、誰が後継者 になれるのか、さっぱり分からない」と語っている。

原題:Samaras Last Best Greek Hope With Compliance Instead of Defiance(抜粋)

--取材協力:Natalie Weeks、Tom Stoukas.

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