米ボーイング:「787」増産計画を推進へ、新バージョン開発も

米ボーイングの最新鋭旅客機「78 7」(ドリームライナー)の運行停止につながったバッテリー不具合に 関する当局の調査は3週目に入ったが、同社は787の生産を拡大し、 新たに2つのバージョンを開発する計画を今後も継続する。

ジム・マクナニー最高経営責任者(CEO)は30日、787の生産 を現在の月5機から年央までに7機に引き上げ、年末までには10機に倍 増させることを明らかにした。また、「787-8」のほかに、「78 7-9」と「787-10」の開発にも取り組んでいると語った。バッ テリー出火や緊急着陸などのトラブルで運行停止となった50機は全て7 87-8。

ボーイングは調査について、同社のリチウムイオン電池利用が原因 と疑われるようなものは出てきていないとしている。調査では同電池が 焦点となっている。同社は787の計画の詳細を10-12月(第4四半 期)決算発表の際に明らかにした。計画では年内に787を60機以上引 き渡すとしているが、いつごろ納入を再開できるかの予定は立っていな い。

インペリアル・キャピタルのアナリスト、ケン・ハーバート氏は、 バッテリー不具合の「原因究明に近づけば、見通しは修正されると予想 する」と述べ、「より具体的なことが明らかになるまで、ボーイングは このように臨むしかないだろう」と指摘した。

ボーイングは、この日示した納入や業績に関する見通しについて、 787問題による「財務への大きな影響がない」ことが前提だとした。 787は今月16日以来、運行停止となっている。

利益見通しは市場予想と一致

マクナニーCEOは電話会見で、当局は787のトラブルの原因を まだ突き止めていないと説明。大きな影響はないとの前提に変化があれ ば、それを公表すると述べた。

ボーイングが示した2013年の純利益見通しは1株当たり5-5.20ド ル。ブルームバーグがまとめたアナリスト25人の予想平均は5.16ドルだ った。商業用航空機の納入が12年の601機から635-645機に増加すると の予測に基づいている。同社はジェット機の生産を14年までの4年間 で60%強増やす計画。

昨年10-12月(第4四半期)の純利益は、30%減の9億7800万ドル (1株当たり1.28ドル)。前年同期の純利益は税効果で押し上げら れ、13億9000万ドル(同1.84ドル)だった。12年通期の利益は前年 比2.9%減の39億ドル(同5.11ドル)。同社が昨年10月に発表した予想 (同4.80-4.95ドル)を上回った。

第4四半期の売上高は14%増の223億ドル。前年同期は196億ドルだ った。ボーイングは今年の通期売上高を820億-850億ドルと、過去最高 だった昨年の817億ドルから増加すると予想している。

ボーイングによれば、航空機引き渡し状況に応じて左右される営業 キャッシュフローは昨年通期で75億ドルだった。今年は65億ドルの見通 し。航空会社は発注後に機体価格の約60%を頭金として支払い、納入後 に残りの金額を支払う。

原題:Boeing Forges Ahead With New 787 Versions as Grounding Drags On(抜粋)

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