NY外為:ドルは対ユーロで下落、FOMCは資産購入を継続

ニューヨーク外国為替市場ではドル が対ユーロで2011年11月以来の安値に下落。連邦公開市場委員会 (FOMC)は景気浮揚のために毎月850億ドル相当の資産購入を継続 すると表明し、市場ではドルの価値低下につながるとの懸念が強まっ た。

ドルは対ユーロで2日連続で下げた。今年最初のFOMCは声明 で、悪天候など一時的な要因で経済は足踏みしており、インフレは引き 続き目標水準を下回っているとの判断を示した。朝方の取引ではユーロ 圏の景況感改善が好感されてユーロが上昇し、円は軟調に推移してい た。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は「現行の政策を続けていくサインだ」と指摘。 「最近のデータに労働市場の状況改善を示唆する材料はない。労働市場 の改善こそFOMCが求めているものだ」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで0.6%下げて1 ユーロ=1.3567ドル。一時は2011年11月以来の安値となる1.3587ドルま で下げた。ドルは対円で0.4%上昇し1ドル=91円08銭。朝方に付け た2010年6月以来の高値、91円41銭からは伸び悩んだ。

FOMCは「労働市場の見通しが大幅に改善しない場合」、物価が 安定した状態で状況が改善するまで米財務省証券と住宅ローン担保証券 の購入を継続すると表明した。さらに、失業率が6.5%を上回り、向こ う1-2年のインフレ率予測値が2%を0.5ポイント超えて上回らない 限り異例な低金利を継続するとした。

「声明は予想通り」

RBSセキュリティーズの為替ストラテジスト、ブライアン・デン ジャーフィールド氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は電話イ ンタビューで、FOMC声明について、「市場のほぼ予想通りであ り、12月会合の声明とよく似ている」と指摘。「資産購入をこれまでの ペースで継続し、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の道筋や、 その他基準も変えなかった。市場は求めていたものを得たと言えよう」 と付け加えた。

FOMC声明は、「世界の金融市場での緊張はいくらか和らいだも のの、委員会は景気見通しに下振れリスクがある」と指摘。さらに、 「経済活動の伸びは天候に関連した混乱や他の一時的な要因が大きく影 響し、ここ数カ月停滞したことが示唆された」との判断を示した。

ユーロは朝方の取引で主要通貨の大半に対して上昇。欧州連合 (EU)の欧州委員会が30日発表した1月のユーロ圏景況感指数(速報 値)は89.2と、先月の87.8(改定値)を上回り、昨年6月以来の高水準 に達した。

「ユーロは一段高に」

ドイツ銀行のG10為替ストラテジー世界責任者、アラン・ラスキン 氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、ユーロ圏経済が 予想を上回っており、ユーロは対ドルで一段と上昇する可能性があると 述べた。

円は昨年10月以降で12%の値下がり。リスクテーク志向が高まる 中、12月に就任した安倍晋三首相が「大胆な金融政策」を日銀に迫った ことを背景に、逃避需要が後退した。

昨年10-12月(第4四半期)の米経済は予想外の失速となった。過 去40年間で最大の国防支出の減少が響いた。

米商務省が30日に発表した2012年第4四半期の実質国内総生産 (GDP、季節調整済み、年率)速報値は前期比0.1%減少した。マイ ナスは今回の景気拡大期が始まった2009年第3四半期以降で初めて。ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は1.1% 増だった。

原題:Dollar Weakens as Fed Says It Will Keep Buying Bonds; Yen Falls(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE