内需不振で銅輸出量50万トン超え、リーマン危機以来の高水準に-12年

2012年の日本の銅地金の輸出量は51 万トンと前の年に比べて3割弱増加した。50万トンを超えたのはリーマ ンショックによる景気後退の影響で国内需要が大幅に落ち込んだ09年以 来。半導体や自動車向けの不振を受けて、内需の落ち込み分を輸出に回 した形だ。

財務省の貿易統計によると、12年の銅地金の輸出量は前の年に比べ て27%増の51万2300トン。最大の輸出先である中国向けが2割伸びたほ か、台湾やインドネシア、タイ、マレーシア向けなどが増えた。

銅地金の主な用途は伸銅品と電線向け。昨年の伸銅品生産量は約77 万トンと前の年に比べて6.7%減少。リーマンショックの影響があっ た09年の65万トンを除くと、1977年以来35年ぶりの低水準だった。日本 電線工業会によると12年の銅電線の出荷量は2%増の69万4847トンと増 加したものの、08年の81万5835トンと比べると15%落ち込んだ水準。

日本伸銅協会の高橋徹会長(神戸製鋼副社長)は25日の会見で「半 導体向け需要がずっと低迷しており、自動車向けはエコカー関連で前半 は良かったが後半失速した」と振り返った。伸銅品需要低迷の背景には 自動車メーカーなどの海外進出や銅価格が高水準で推移していることで アルミニウムなど他の素材に代替する動きも影響しているとみている。

銅製錬最大手のパンパシフィック・カッパーによると、12年の銅地 金の需要は89万トンと3年ぶりに100万トンを割り込んだ。一方、国内 全体の生産量は約151万トン。中村年孝常務執行役員は「今後はリーマ ンショック以前のような120万トンや130万トンの国内需要を期待するの は難しい」と語る。

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