カローラが鍵握る、往年の人気車で世界販売首位継続へ-トヨタ

昨年の世界販売台数で首位を奪還し たトヨタ自動車。今年もその座の維持を狙う豊田章男社長は、長年にわ たる主力車種である「カローラ」に販売けん引の期待をかけている。

トヨタは2008年以来初めて全面改良するカローラを、1月の米デト ロイトの北米国際自動車ショーでコンセプトモデル「フリア」として公 開した。いくつかの要素は年内発表予定の新型カローラのデザインに反 映される見通しで、豊田社長が志向するスタイリッシュなカローラのコ ンセプトが見てとれる。一方、プリウスやカムリを含め、今年は他にフ ルモデルチェンジが想定されていない。

新型カローラは「もっといいクルマづくり」を目指す豊田社長にと って、良いクルマとは何かを示すチャンスになる。投資家がより関心を 持つのは、ベストセラー車を出し続けることがリーマンショックや大量 リコール問題など一連の危機前の利益水準へ戻るのに寄与するかどうか である。今期(13年3月期)純利益で大幅躍進の会社予想だが、金融危 機以前の08年3月期に比べると半分以下の水準だ。

トヨタが最近の低迷から復活しつつあり、米国の消費者がコンパク トカーを受け入れてきている中で、トヨタにとってカローラは非常に重 要な存在であることに変わりないと、調査会社ユーロモニター・インタ ーナショナルのニール・キング氏はコメントした。

トヨタのウェブサイトなどによると、カローラは66年の発売、車名 は「花の冠」という意味で、累計販売4000万台以上と世界で最も売れた 車だという。日本自動車販売協会連合会の統計では、国内で75年と90年 に年間販売で30万台に達し、プリウスが11年にこれを抜くまで年間の国 内最販モデルの記録を保持してきた。

「面白みが足りない」と感じる人もいるかもしれないが、「万全 だ」という人もいるだろうと、ドイツ証券アナリストのカート・サンガ ー氏は指摘。1台当たりの利益は他のモデルより少ないかもしれない が、たくさん売れば儲かるだろうという。

過去の栄光頼みではいけない

韓国の現代自動車や起亜自動車のほか、米ゼネラル・モーターズ( GM)やフォード・モーター、独フォルクスワーゲン(VW)との激し い競争に直面する中、トヨタは過去のカローラの栄光に頼ったままでは いけないだろうと、米自動車コンサルティング会社マリアン・ケラー・ アンド・アソシエーツのマリアン・ケラー社長は指摘。カローラはもっ と面白くなければならないし、20年前は消費者を引き付けることができ た特徴が必ずしも通用することはないという。

トヨタは昨年5月、国内市場でコンパクトな新型カローラを発売し た。セダン「アクシオ」とワゴン「フィールダー」を全面改良、排気 量1500ccをベースに、アクシオは一回り小さい1300ccも設定。「大人4 人が安心・安全・快適に長距離を移動できる最小の車」というカローラ の原点に返り、高齢化やダウンサイジングなど国内市場環境に合うコン パクト車に仕上げたという。初代は排気量1100ccだったが、時代の流れ につれて大型化し、当時のモデルでは1800ccまで大きくなっていた。

現在の国内市場では、ハイブリッド車や軽自動車といった燃費のい いモデルが販売台数ランキングで上位を占めている。12年の自販連のブ ランド別販売ランキング(登録車)によると、トヨタのハイブリッド車 のプリウスやアクアが第1、2位を占め、カローラは第8位だった。

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